感想
「自己肯定感」に関するあれこれをとても丁寧に分かりやすくまとめている本。まさにタイトル通りの「教科書」的な内容でした。
それまでは、何となく「気分」的なものかと思っていました。だから、無理にポジティブ思考で行こうとか、心の中ではかなり無理しているのに、笑顔を作ろうとか、誰かのネガティブな気持ちまで背負い込んで、「自己犠牲」的な行動をとったり、けっこう、自己肯定感を上げているつもりで、ちぐはぐな行動をばかりでした。
自己肯定感に関するポイントは次の通りでした。
今回、そもそも、自己肯定感とは何か、そして、その土台になる6つの「感」があることがとても参考になりました。
一口に自己肯定感と言っても、6つの中身によって、意味も対処方法も違ってくることが良く分かりました。私は、土台となる自尊感情が満たされていないのに、いきなり「果実」の部分にあたる自己有用感~誰かの役に立っている~という部分を高めようとして、かえって、「認めてもらいたい」気持ちが大きくなって、自己犠牲的な行動になってしまっていました。
あるいは、自己信頼感を上げよう、自信をつけるために、いろいろためして、チャレンジしても、その前の段階である「自己受容感~ありのままの自分を認める」が満たされていなくては、自分を追い込んでしまうだけになりました。
何かができようとできなかろうと、生産性があるか、かないかとは関係なく、まず、自分は存在していい、存在自体に価値があるということが土台にないと、簡単に自信も自己肯定感も揺らいでしまいます。
その上で日常生活でできる、簡単なワーク、ちょっとした行動の工夫も紹介されていました。
アドラーなどを含めた心理学の理論も入っているようですが、「睡眠」「太陽の光を浴びる」「ちょっと歩いてみる」など、心と体はつながっているからこそ、心ばかりを考えずに、まずはしっかり寝て、美味しいものを食べて、毎日の生活の中で、体を大切にした生活習慣を作っていくことが大切なのだと改めて思いました。
疲れたなあ、気分が沈むなあと言う時、ひょっとして、仕事のストレスというより、たんに睡眠時間やビタミンなどの栄養素が足りないだけの時もあるかもしれません。体の健康と共に自己肯定感も上がりそうです。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです