縛りプレイ、クリア@精進料理とチートプレイと仏壇とLOH症候群

先日、無事に義母の四十九日を勤め上げました。曹洞宗ですので、毎朝の御供え(水とゴハン、オカズ二皿)をしておりました。
オカズは仏前なので、精進料理。今まで意識したことはなかったけど、作ってみて分かったことがあります。
田中弥三郎です。鍼灸マッサージ師をしています。

精進料理は縛りプレイ。そうでもない?

精進料理は縛りプレイと思ったけど

私の生家には仏壇がなくて、毎朝の御供え御勤めの習慣がありませんでした。
なので、義母が亡くなって初めてそのお役目を勤めることとなったわけです。

四十九日が明けるまで毎朝、精進料理を御供えすると聞いて、なかなかに手ごわいチャレンジだと感じました。

実際のところ、やってみると全然大変でもなくて。縛りプレイと言いつつ、文明のチートアイテムのほうが上回っていた印象です。

毎日はせずとも、これからも休みの日には御供えしようかと思えるようになりました。

精進料理の縛り、と言っても

精進料理というと、使えない食材があります。

  • 肉類(牛、豚、鶏その他全般)

  • 魚介類(かつお節、かつお出汁も)

  • 卵、牛乳、チーズなど

  • ネギ類(ネギ、玉ネギ、ニンニク、ニラ、らっきょう)

  • 香辛料(唐辛子、生姜など)

調味料として使えるのは、塩、醤油、味噌、酢、酒、みりん、砂糖くらい。
あとゴマや豆腐、こんにゃくなどはオッケーです。 

マヨネーズやチーズ、ドレッシングなどは使えません。ネタ切れになるかと思いましたが、そんなことはありませんでした。

チートプレイ放題じゃないか

食材チート

使えない食材があっても、それ以上に食材がめちゃくちゃ豊富です。

火の通りが早い野菜は、ヘビロテしてました。
ブロッコリー、キノコ類、スナップえんどう、にんじんなどです。

生(切るだけ)で食べられるものも便利です。
トマト、アボカド、ブロッコリースプラウト、長芋あたりです。ミニトマトなら、洗うだけです。

加工品もあります。
冷凍サトイモ、乾燥ワカメ、豆腐にコンニャク。
フジッコのお豆さんは、開けて盛るだけの最強チートですね。

調味料チート

調味料だって便利なものだらけです。

いちばん使ったのは、醤油もろみです。妻の友人(うどん県人)からお土産にもらったもの。

それと、白みそに砂糖と酒とみりんで田楽みそを作り置きしました。 

濃い茶色の醤油もろみと、黄色い田楽みそ。彩りもいい感じです。

味付け海苔や梅干し、くらこんも調味料として使いました。乗せるだけでじゅうぶん美味しい。
さらにレモン汁やオリーブオイル、かんたん酢など、調味料はいっぱいありました。

調理器具チート

そして調理器具です。

御供えなので、量はごく少量です。お弁当の彩り程度の量です。
シリコンの電子レンジスチーマーがあれば、一分足らずで一品出来上がります。

魚焼きグリルにアルミホイルを敷いて焼くのも便利ですね。焼き時間は数分で、セットしてしまえばおしまい。

コンロを使うにしても、ピッと押せばすぐに使えます。炒めるでも茹でるでも、手間というほどのものではありませんでした。

そして何より、冷蔵庫がチートです。
作り置きができますから。

同じ食材を2日続けて出すことはあっても、同じ料理を続けることはせずにクリアできました。

かつお出汁は自分の中でセーフにして使おうとスタートしましたが、最初に一度使っただけ。
結局は煮物を作ることすらなく終えました。

四十九日のなかで気付いたこと

仏間がワーキングスペースになった。

我が家に祭壇が組まれてから、一人の時間を祭壇の前で過ごすようになりました。
いまは仏壇がやってきたので、その部屋が仏間になりました。

書類作りの仕事や、しっかり本を読みたいときなどに仏間に入ると仕事がはかどるのです。

しずかに見守られてる感じがするので、あんまりダラダラできませんね。

線香を焚いて香りを味わいながら。
いい感じです。

線香の長さで時間経過も分かりますしね。
 

精進料理とLOH症候群の関係

「LOH症候群」(堀江重郎著、角川新書)という本を読みました。
そのなかで興味深い記述がありました。
LOH症候群とは、分かりやすく言えば男性更年期障害です。

LOHとは Late Onset Hypogonadism の頭文字を取ったもので、加齢に伴ってテストステロンの値が病的に下がるという意味。日本語では「加齢男性性腺機能低下症候群」と訳されます

LOH症候群 第一章から

ニンニクやタマネギのような「においの強い野菜」もテストステロンを高めるという意味では非常に効果的です。これらの食材が精進料理では使われない理由は、もしかしたらテストステロンを高めて「男性力」を強化することを避ける意図があるのかもしれません。

LOH症候群 第四章から

著者は、堀江重郎氏。
メンズヘルス医療の第一人者です。

順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科教授。医学博士。1960年生まれ。日米で医師免許を取得し、救急医学、泌尿器科学、腎臓学、分子生物学の研鑽を積む。帝京大学医学部主任教授を経て現職。精度の高い泌尿器手術を行う一方、学際的なアプローチを男性の健康医学に導入、日本初のメンズヘルス外来を開設。(一社)日本メンズヘルス医学会理事長。

amazonの著者情報より

精進料理は、テストステロン(男性ホルモン)の生成を促す食材を避けていたわけです。

精進料理ばっかり食べてたら、欲望や煩悩が薄まりそうなイメージ(私だけ?)がありましたが、根拠が示されています。
ぼんやりしたイメージが可視化されて、スッキリしました。


裏表紙もインパクト大。KindleUnlimited対象です。

お祀りするって、思ってたよりも気軽なもので

葬儀や法要のときにお寺さんに話を聞きましたが、基本的には故人が喜んでくれるようにお祀りすればいいとのことでした。

細かいことよりも、今の時代に合わせて、それぞれの家族のかたちで想ってあげるのが大事です、と。

そう言ってもらえたら有難い。
できる範囲で、続けてみようと思えました。

決して余裕があるわけじゃないけど、ダラダラ時間を過ごすくらいなら仏壇参りの時間にあてるのもいい。
線香が燃えてる間はそばにいないとですが、集中して本を読むもいいし、ストレッチやトレーニングしててもいい。

過ぎてしまえばあっという間の四十九日。
貴重な学びの体験となりました。
本腰入れて勉強せねば。
総本山の永平寺にも行きたいなぁ。


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