暑い季節を楽しむ方法④〜鍼灸師が解説する男の浴衣姿がキマる姿勢
こんにちは、鍼灸マッサージ師の田中弥三郎です。鍼灸マッサージとはまったく無関係ですが、浴衣のお話です。
浴衣や和装がただ好きなだけの素人が、調子にのってnote書いて講釈垂れてます。
今回の記事が書きたくて、伝えたくて、浴衣のことをnoteに書いた次第です。
カッコいい浴衣男が増えますように…
前回の記事はコチラ
今回は
鍼灸師が解説する男の浴衣姿がキマる姿勢
をご紹介します。
私は趣味で着物を着ていますが(着るだけです)、最初はなかなかキマらなかったんです。帯結びは覚えたし、身体に合わせて誂えた着物なのになぜかキマらない。
それには理由がありました。
繰り返し着てみて、キマってる役者さんの姿を見て勉強して気付いたことをシェアしたいと思います。
本当にちょっとしたコツなんですが、
襟元ピタッと、お腹周りスッキリ、後ろ姿も颯爽と!自然に着こなすことができます。
◆写真で比較してみましょう
では、さっそく本題に入りましょう。
キマってる着方と、イマイチな着方。
なにがちがうのでしょうか?
答えは
『姿勢』
です。
まずは比較写真をご覧ください。
2つの写真は、ただ姿勢を変えただけの違いです。
襟元とお腹周りの印象が違いますよね。
下半身も広がって見えます。
左が普通に立った姿勢、右がちょっと立ち方を変えた姿勢です。
立ち方を変えるだけでシワの入り方が変わっていますよね。
ではもう少し細かく見ていきましょう。
被写体は私(175cm,62kg)です。
浴衣は私のサイズに合わせて仕立てた物です。やはりサイズは重要ですので、ばっちりキメたい方は誂え(オーダー)をご検討ください。
ではもう一度全身写真。
次に背面の写真です。
サイドから見ると、姿勢の違いが分かります
胸元の差をアップにします
胸元を手で広げてみます。
それぞれ2つの写真を並べると、結構ちがいますよね。
もちろんこれらは、帯結びや襟などどこも直していません。立ち方・姿勢を変えるだけです。
1秒でこれだけ変わるのです。すごくないですか?簡単に変わるのには理由があるのです。
◆浴衣(和服)とパジャマ(洋服)の違い
浴衣に限らず和服は、上半身と下半身がつながっています。
さらに、全て直線縫いで出来ています。(袖のカドだけは曲線ですが。)
そしてそれを帯一本で固定するだけです。
どうしても固定する箇所が帯だけなので、動けば崩れやすいのです。
対して洋服の代表としてパジャマの上下を例に取ると、
パジャマ(洋服)は、袖を通しズボンを穿きボタンを止めるだけで崩れないように出来ています。
少々動き回っても乱れたりしません。
(浴衣は本来、パジャマのようなものですのでパジャマと比較しました。)
浴衣(着物)は、構造が単純なぶんだけ着こなしに慣れや工夫が必要になります。姿勢や立ち居振る舞いの差も如実に出ます。
洋服のような感覚で着物を着るだけでは、キマって見えないのも当然のことなのです。
難しく考える必要はありません。元々日本人が、日常生活で着ていたものです。浴衣は本来バスローブのようなもので、いわばジャージやパジャマです。
深く考えずラクに着こなせば良いのです。ジャージやパジャマの着方に、細かいルールなどあるはずがないのですから。
どんな立ち方をするのか
もう一度、横からの写真を見てみましょう。
パッと見て分かりやすいのは、お腹の位置ですね。心持ちお腹を前に出しています。
ですが、大事なのは『肩のほう』です。
『肩関節を開く』ようにしているのです。
肩関節を開けば、自然と腰回りも落ち着くのです。
肩関節を開くとはどういうことか
『肩関節を開く』というよりは、
『本来の位置にキープする』と考えたほうが分かりやすいかも知れません。
私も含め現代人は、『巻き肩』と呼ばれる状態になっていることが多いのです。
左右の肩甲骨の間が開いて、肩関節全体が前に巻き込むような姿勢ですね。
こうなると、猫背・へっぴり腰がセットで付いてきます。
『巻き肩』の雰囲気が分かりましたか?
改めて後ろから見ると、なんとなく寂しげでカッコよくないですね。
そこで!肩関節を開くのです。
間違わないでくださいね、肩関節を開くのです。
左右の肩甲骨を引き寄せるイメージです。
左右の肩甲骨を引き寄せて、そこから肩甲骨を下にさげるイメージ。それが、肩関節を開いた状態です。
左右の肩甲骨を引き寄せても、肩をすくめるのは違います。それでは首が前に出てしまったり、猫背になってしまったりします。
左右の肩甲骨を寄せるとは
肩甲骨を寄せる感覚は、唐突に言われても分かりにくいと思います。分かりやすくするには、このポーズです。
両腕を体側に下ろして、自然に立ちます。
そこから、手のひらに注目です。手のひらが外側に向くように、手首をかえします。
手のひらが正面に向くまでは、肘関節の運動です。
正面から外側に向くようにひねると、上腕骨(二の腕の骨)と肩甲骨も動きます。どうですか?手首を外側に向けるにしたがって、胸が張って腰も少し前に出ませんか?
このときの肩甲骨の位置をキープしたまま、手のひらを体側に戻します。片方の手で肩甲骨を触りながら試していただければ、分かりやすいと思います。
肩関節が開いたことで、胸が張って腰がしっかり伸びます。肩幅も後ろから見てがっしりとなりました。
この姿勢が、浴衣がピシッとキマる姿勢なのです。
巻き肩を意識して修正して立つだけで、それだけでお腹や襟元のダブつきがすっきりします。
1秒で、貴方の着姿は変わるんです。
みなさんカッコよく浴衣を着られるポテンシャル持ってるんですよ!!
そしてこれは、洋服を着るときにもそのまま適用できます。とくに薄着になるこれからの時期、シャキッと胸を張って堂々と立っていれば映えますよぉ。
素人と芸能人、写真や映像で見比べるとぜんぜん違いますよね。とくに、姿勢がちがいます。
なかなか急には変えられないでしょう。でも、写真のときとか知らない人と初めて会うとき、それだけでも姿勢を意識してみませんか?
1秒で、あなたの印象は変えられます。
まずは試しに、鏡の前で肩関節を開いてみてください。そしてできれば、浴衣を着てみて欲しいなぁと思うのであります。
やっと鍼灸マッサージ師っぽいことを書けました。ほんの少しですが、一歩前進です。
浴衣に関しては、あともう一本記事を書こうと思います。また読んでいただければ嬉しく思います。
浴衣に興味を持っていただけたらめちゃくちゃ嬉しく思います(笑)
次の記事はコチラ
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?