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野菜【ゴボウ】の英単語・漢字・特徴の紹介
ゴボウって日本ではよく食べられているから、ゴボウの英単語なんてないと思っておられませんか。
この記事では、野菜のゴボウに関する英単語、漢字や特徴などを紹介していきます。
ゴボウに関する情報
ゴボウはユーラシア大陸原産の
キク科ゴボウ属の多年草になります。
ゴボウがキク(菊)の仲間だと思うと意外ですよね。
キクの英単語について知りたい方は、
キクの記事を参考にしていただければ嬉しいです。
ゴボウの歴史
ゴボウがユーラシア大陸から他の国にどのように広がったのかはよくわかっていません。
ゴボウは平安時代に中国から運ばれてきたという説もありますが、
縄文時代の遺跡からゴボウの種が見つかっているとの報告もあります。
なので、日本でもユーラシア大陸などど同じような時期からゴボウが作られていた可能性もあるんですね。
930年(平安時代)になるとゴボウは野菜として食べられ始めました。
鎌倉時代に入ってからゴボウが栽培されはじめたとされています。
江戸時代に入ると一気にゴボウの種類が増え始めたといわれているんですよ。
その中で有名なものとして滝野川ゴボウがあります。
滝野川と聞くとのどかな印象があるかもしれませんが、現在の東京都北区になるんですよ。
現在日本で栽培されているゴボウの品種の中では滝野川ゴボウの系統が9割を占めているともいわれていますよ。
滝野川ではニンジンも有名だったので、東京23区からゴボウもニンジンも広まったことになります。
滝野川ゴボウは全国に広まることになりましたが、
一方で滝野川ニンジンは少し違う経路に進んでいきました。
その滝野川ニンジンのことについて詳しく知りたくないですか。
ニンジンの記事の中で解説していますので、記事を御覧いただければ嬉しいです。
ゴボウの漢字・ゴボウの由来
ゴボウの漢字は「牛蒡」です。
この「牛」の漢字は「うし」か「ぎゅう」と読むことが多いんですが、
呉音では「ご」と読むんですね。
この呉音とは、現在の中国の南京市周辺にあたる漢字の音を表しています。
牛蒡の「蒡」の字はあまりよくわかっていないのですが、
ゴボウに似た植物があったそうで、その植物の大きかったことから牛にかぶされることになりました。
その植物から「蒡」が使われているんですね。
これらのことが組み合わさって「牛蒡」って漢字になったとされています。
読み方もそのまま「ゴボウ」と読まれることになりました。
「牛のしっぽ」からも「牛蒡」と付けられた説があるのですが、果たしてゴボウに似ているのかどうか。
ゴボウは供え物としても利用されていた
ゴボウの漢字には「牛」の漢字が入っているから、古くから供物とされていたんですよ。
正月に供物としてささげ、正月が終わると料理として振る舞われました。
ゴボウの英単語
ゴボウの英語は burdock です。日本語ぽく表すと「バードック」になります。
この単語は前と後ろにわけて考えてみるとわかりやすくなりますよ。
① bur-
”bur-”は「トゲ(棘)」のことを表しています。
ゴボウの花にはたくさんトゲがあるところから使われていますよ。
下の画像からも、ゴボウの花にトゲがいっぱいあるのがわかります。
② -dock
後ろの”-dock”は「ギシギシ」という植物の洋名のことを指しています。
ゴボウの葉とギシギシの葉が似ていることから、この言葉が当てはまりました。
③ ①と②をまとめると…
burdock は「トゲのあるギシギシの植物」ってことになります。
④ burdockにrootをつけても「ゴボウ」になる
burdock 意外の表し方として”root”をつけて burdock root と表されることもあります。
ここで、rootは「根」という意味があるんですが、rootのことについてもっと知りたくないですか。
「根」の漢字が入った野菜「ダイコン」の記事でrootのことを解説しているので、ダイコンの御覧いただければ嬉しいです。
ネットの英英辞典は、burdockは次のように表されています。
a large plant of the daisy family. Its flowers develop into burrs (= seed containers that stick to clothes and to animals' fur because they are covered in little hooks).
「デイジーの仲間の大きな植物。その花はギザギザ(小さいでっぱりがあるから、小さい衣服もしくは毛皮にくっ付く種類)に発達する」
引用元:burdock(Cambridge Dictionary)
この英英の中に出てきている単語や熟語の意味は次のようになります。
● develop into 「発達させる、発展させる」
● stick to「くっつく」
● be covered「覆われる」
ゴボウを食べるのは日本・韓国・台湾だけ
この見出しを見て少し驚きませんか。
特にゴボウを食用として食べているのは日本だけなんですよ。
ゴボウの歴史のところで中国から日本に入ってきた説のことを解説しましたが、このときには薬として伝えられたんですよ。
日本は他の国と比べると根菜をいっぱい食べる民族なんですね。そんなことから、ゴボウも食べることに至っています。
burdock の英英の意味にもゴボウを食用するようなニュアンスが含まれていないから、ゴボウを食用としているのは日本を含めたごく一部の国だってことが改めてわかりますね。
まとめ
ゴボウには食物繊維の「イヌリン」や「ヘミセルロース」が入っています。
ゴボウの食物繊維で腸内環境を良くしたり便秘改善にもつながるんですよ。
世界中にゴボウが食用として広がったら、日本の野菜として見直されるようになる日がくるかもしれませんね。
次回も野菜の英単語を元に深堀した記事をアップしたいと思います。
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