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文房具【カッターナイフ】の英単語・雑学|和製英語なの?

文房具でよく使うカッターナイフ。
これまで紹介してきた文房具の英単語を見ていると、
「カッターナイフも和製英語と英語の両方で使えるの?」と思われる方がいるかもしれませんね。

この記事では、
カッターナイフについての
英単語・漢字・雑学について紹介していきます。

ナイフの起源・漢字

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まず、ナイフ自体は
200万年以上から狩猟などで使われていました。

今回は
「ナイフ」自体について書くとややこしくなるので、
「ナイフ」のことについては省きますね。

なお、
「ナイフ」は
漢字で「肉刃」と表されることもありますよ。

カッターナイフの歴史

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【カッターナイフはに日本から始まった】

カッターナイフと言えば
ほとんどが折ることのできるものが多いですよね。

なので、この記事でも
折ることができるカッターナイフについて書いていきます。

折る式カッターナイフのパイオニアである
オルファ社のルーツは1956年のこと。

当時の社長は印刷工場で働いていたんですが、
紙を切る刃物がすぐに切れなくなったことに困っていました。

そのようなことから、
傷んだ刃をすぐに交換できるようなナイフを作ろうとしたことがカッターナイフの始まりです。

【ガラスの破片と板チョコがヒントに】

このようなことを考えているときに
ヒントとなったのがガラスの破片と板チョコ。

ガラスを切っていた職人と、
進駐軍からもらった板チョコのイメージを重ね合わせ、板チョコのように刃をぽきぽきと折っていたときに
次のような発想につながったとされています。

常に鋭い刃で切れないのか?

この発想が、
世界初の「折る刃式カッターナイフ」につながっているのです。

つまり、
カッターナイフは日本で作られた文房具なんですよ。

【オルファ社の会社名の由来】

ここまで読むとおわかりになるかもしれないですが、
社名のオルファは「折る刃」が語源になっているんですよ。

オルファ社では
特殊な形のカッターナイフも作っています。

その場合には
折るような構造にできないので、
刃ごと交換するようになっているんですよ。

カッターナイフの英単語

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ここまで読んでいただくと
「カッターナイフは英語でも通じるのでは?」と
思われる方がいるかもしれませんね。

そもそも、
日本で作られた文房具なんだから、カッターナイフでも通じそうですよね。

実は、
海外ではカッターナイフでは通じないんですよ。
カッターナイフは和製英語になります。

英語では
次のように表されます。

 ● utility knife
 ● rectractable knife 
 ● box cutter
 ● cutter                 など

ここで使われている単語をさらに解説していきますね。

● utility knife

"utility"には
次のような意味があります。

このことから考えると、
utility knife”は
実用的なナイフ」が当てはまりますね。

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● rectractable knife

"rectractable"には
次のような意味があります。

つまり、
”rectractable knife”は
格納できるナイフ」で使われています。

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● box cutter

この場合、
箱を切るもの」という意味になります。

ここで、
”cutter"は
動詞”cut"の名詞形なので、
”cutter knife"だとチグハグになるんですね。

英語”cutter knife"としても
商標登録されていないようなので、
結果的には「カッターナイフ」は和製英語になります。

【utility knifeの英英】

ネットの英英辞典では、
”utility knife"は次のように表されています。

一般的には
”utility knife"で表されるので、
この英英のみ載せますね。

a sharp knife with a short blade that can be replaced or put inside the handle if not being used

「短い刃がある鋭いナイフで、取り換えもしくは使わないときには収納することもできる」

引用元:utility knife(Cambridge Dictionary)

【rectractableの語源】

”rectractable knife"で使われている
”rectractable”は
動詞”rectract"の形容詞なんですね。

ここからは
”rectract"の語源について
深堀していきますね。

"rectract"は
次のようになっています。

re-(=back [後へ]) + L.trahere(引っ張る)

このような意味から、
"rectract"は「後へ引く」という意味になります。

このようなことから、
”rectract"は「格納する」という意味があります。

さらに
-ableが付くことから、
”rectractable"で「格納できる」
という意味につながるわけなんですよ。

ここで、
”able”は
助動詞”can”でもでてくるんですよ。

助動詞 can について
振り返りたい方はこちら

ここで
もう一度「カッターナイフ」の英単語を
整理しておきますね。

 ● utility knife
 ● rectractable knife 
 ● box cutter
   ● cuter             など

【rectractableと同じ語源を持つ 
 文房具がある】

実は、
”rectractable"は
分度器の英単語と同じ語源なんですよ。

分度器について振り返りたい方は
こちらの記事から

最後に

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ナイフ自体の歴史が古くても
カッターナイフ自体はまだ新しい文房具になります。

しかも、
日本で作られた文房具なのに
カッターナイフが英単語になっていません。

そういったことから、
珍しい文房具だと言えます。

今でもいろんなカッターナイフが展開されています。

カッターナイフはアートなどでも使われるので、
カッターでさらに可能性を広げていきたいところです。

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