【お金をもらうことについて】クリエイターとして豊かに活動するために!
お金は頂いて良いんです!
やりがい搾取の問題
皆さまはお給料以外に収入はございますか?
なんでも収入源は7か所くらいあるのが理想らしいのでございますが、日本人でそのような方って滅多にいらっしゃらないのではでしょうか?
クリエイター系のご職業の方に多いのですが、いわゆる「やりがい搾取」というものがございます。
これは報酬をお金や物ではなく「やりがい」自体が報酬であるとして無償で働かせるというもの。日本に多くて問題になっている働き方でございます。サービス残業なんて聞いたことございませんこと?
確かにお仕事はやりがいが大切です。ですが、それは報酬ではございません。それにやりがいを感じるか否かの決定権は労働側にございます。使役する側が決める事柄ではありません。
イラストレーターをしておりますと、そういったお仕事が本当に多くございます。
情熱をもってお仕事をされている方が多く、それでも成り立ってしまいます。しかし、それで生活ができなかったりお金に困る方が多くいらっしゃるのも現実でございます。
闇深い問題でございますが、ご一緒にクリエイターのお金問題について考えて参りましょう。
なぜお金をもらうのに抵抗があるのか?
わたくしは若い頃アニメーターをしていましたが生活費がままならず、貯金も底を尽きたのでアルバイトを掛け持ちしていたことがございます。最大4つも。笑
アルバイトをしていた時は、当然時給が発生しており、お金を頂いておりました。これに疑問を感じたことはございません。
ですが、絵を売るとなるとなぜかお金を頂くのに抵抗を感じる場合があるのでございます。
アルバイトは皿洗いや配膳、掃除など誰でもできる専門性のない業務でございます。サボっていても、時間内勤務していれば自動でお金が頂けます。(サボるのを推奨はしておりませんよ!)
対してイラスト制作は専門的なスキルが必要で、誰でもできるわけではございません。時間がかかっても頂くお金が増えることもなく、サボればそもそも納品できなくてお金になりません。
圧倒的に後者のほうがお金を頂くのに説得力がございますよね?
なのに「イラストを高額販売するなんて恥知らずだ」「なんでタダで描いてくれないんですか?」「好きで描いているんだからお金は要らないでしょ?」とこのような認識をされることが多々ございます。
こういった風潮が強い日本では、最近までコミケではスケブはタダで描くのが当然、イラストを売る人はがめつい、普通はファンにタダで描いてあげるもの。そういうシステムが成り立ってしまっておりました。
それが普通、常識、そんな概念が植え付けられてしまったのです。
そのために「イラストをお金にするなんて良くないのかな?」とおかしな考え方が根付いて、「イラストでお金をもらうなんてプロの神絵師でもないと無理」等とものすごい事のように思ってしまうのです。
お金をもらうのに抵抗がある、というのはこういった刷り込みが起因しているのではと考えられます。
高い安いの定義
現在わたくしが使っている財布は3つございまして、一つがプラダの十数万円する財布、一つが職人さんが受注販売で作っている数万円の財布、最後が何かのセールで買った数千円の折り畳み財布です。
さて、皆さまこれをご覧になっていかがでしょう?
「ブランド財布って高いな・・・」「受注販売で数万円って安いのかな?」「セールでも数千円するんだ・・・980円でしか買わないな」等など色んなご意見があると思います。
わたくしは財布を恐らくいつも5年以上使っており、今後もまだ10年くらいは使うと思います。そう考えますとコスパがめちゃくちゃ良いですし、わたくしとしてはプラダでも高くは感じておりません。
高い安いの定義は、人により様々であり、状況や環境でも変わるものです。
イラストではどうでしょうか?1000円のイラストと1万円のイラストがあったとします。それだけ聞くと「1000円なら安い」「1万円は高い」となるかもしれません。
ですが、1000円の方はコピーして量産したもの、1万円の方は絵師さんが直筆で描いたものとしたら?「1000円でも高い」「1万円は安い」とご意見分かれるのではないでしょうか?
イラストを販売する上でも同じで、価格設定は人により様々でございます。そしてそれが高いか安いかジャッジするのはご購入者様です。
以前「高すぎます、見積もりを見直して下さい」と言われたことがございます。逆に「安すぎます!これは追加料金にはならないんですか?」と言われたこともございます。
どちらのご意見も間違いではなく、正解でもございません。
相手によって価値観は変わりますので、自分で設定した価格でご満足頂ける方に買ってもらえば良いのです。
ここで一番気を付けなければならないのは、人によって値段を変える、などの不正をすること。これはクライアントの皆さまに大変不誠実でございます。
稀にですが、サイトによって同じ商品にも関わらず価格を大幅に変えている方がいらっしゃいます。理由は恐らくサイト手数料が高いから等だと思うのですが、基本料を倍くらいにしている方をお見掛けしましてございます。
もちろん価格設定は自由でございますので、わたくしが何か申し上げることはございませんが、もしわたくしがクライアントでその事実を知ったのなら嫌な気持ちになると思います。
自分がする価格設定には責任を持つべきでございます。高い安いの前にまず誠実さの方が大切だと思われますが、皆さまはどう思われますでしょうか?
お金をもらう罪悪感は本来生まれないもの
イラストが売れたとき、報酬を頂きますよね。その時にクライアント様は気持ち良くお支払いして下さっていますか?
以前にこのようなメッセージを頂いたことがございます。
「今回のイラストは自分への誕生日プレゼントだったのですが、今までで一番良いお金の使い方だった!と思っています。洋服やブランド品など色々買いましたが、こんなに特別なものは他にないので!」
人がお金を使うとき、実はある種の快感を得ております。対価として何かを得られる喜びと、相手(売り手)にお金を与えることができる優越感、そして感謝の気持ち。こういった良い心地がするはずなのです。
これが相手に感じさせられない商売は良い商いとは言えません。
わたくしのイラストは安くないのかも知れませんが、それだけ価値のあるものを手にすることができたという感動がございます。なので皆さま大切にして下さいます。
そも自分では高いと思っていないのと、皆さまお喜び頂いているので罪悪感は一切ございません。「良かった」と思い「感謝」を感じるだけでございます。
罪悪感の一番の原因は自己肯定感や自己評価の低さにございます。
例えばご自分のイラストに素晴らしい価値を見出せていないですとか、そもそもご自分の作品を好きになれない、更にはご自分を愛せない、などです。
売るものに価値を見出せないで売っていましたら、当然罪悪感がございます。その場合は本来売ってはいけません。
また、お金を汚い、悪いものとしている場合もございます。
これもまた日本の悪い風習ですが「人の年収を聞いたり、お金について聞くのは失礼だ」という考え方がございます。「お金をたくさんもらおうとするのは悪い事」などもそうでしょう。
「あなたの年収は?」等と聞く機会は滅多にないのですが、皆さまこちらサラッと聞けますか?または聞かれたらどうお感じですか?
また「お金をたくさん欲しい」と言われたら?
お金のブロックだとかを解除するという難しい話ではございません。ただ、日本的にそういう教育を受けているのでそう思い込んでいるだけでございます。
今日からはお金は汚くもなければ悪くもなく、もらっても構わないものだとそう認識を改めればそれで良いのです。
それでも罪悪感があるのなら、自分の作品に本当に自信があり、価値を見出せているか今一度きちんとお考え下さい。さらにはご自身を愛せているか、自分の価値を認識しているか、よくお考え下さいませ。
成功者の姿を見て
友人で起業して成功した人がいます。彼女は学生時代はわたくしと同じく絵を描くのが好きだったと記憶しておりますが、経営する会社は輸入品か何かの関係だったと思います。(あやふや。笑)
卒業後会っていなかったのですが、機会があって東京に行った際にお茶をすることになりました。昔話に花を咲かせて楽しいひと時を過ごしていたのですが、ふと彼女の時計が素敵だと思ってそれを言ったところ「ショパール」というブランドとのこと。
ブランドに疎いわたくしはその時は分からなかったのですが、ふとそう言えばとショパールのサイトを見たところ、時計は数百万円の価格でございました。
高級な腕時計を友達とのお茶会に気軽にして来れるくらい、立派に出世したんだな・・・と感慨深く思いましてございます。(全く嫌味ではございませんよ!)
彼女は昔から何というか自信のある子で、頭も良かったのですがそれよりもモテていた印象が強いです。「私モテるし」と普通に言っておりました。
お金に関しても「儲かっている」とは一言も言わないですが「自分ならお金持ちであって当然」という覇気を感じるのです。そして、こちらもなぜかそれが当然の事と納得しているという不思議な感覚。
SNSも教えてもらって見たところ、めちゃくちゃ自撮りを投稿しており「素敵でしょ!」と言わんばかりの最高の笑顔。ハイブランドの写真もたくさんありましたが、なぜか嫌な感じもなければ羨ましいという気持ちも起こりません。
全てが自然で、当たり前に見えるのです。
わたくしが彼女を見て思いましたのが、お金を持つ人はそのお金を持てるだけの器があるのだということでございます。
ショパールの時計もきっと、そんなに思い切って買ったのではないのでしょう。可愛いとか、デザインが素敵とか、そういう普通の感覚です。
お金をもらうこと、自分がお金持ちであることに疑問がなく、違和感を他者にも抱かせない自然さがある、そういう心持ちでいるとお金を頂いても罪悪感などは微塵も生まれないのではないでしょうか。
豊かさはお金ではないが、お金を頂いても良い
クリエイターの皆さまはお金に困った経験がある方が多いのではないでしょうか?クリエイター職はあまり日本では儲かるお仕事ではございません。
ですが、それでもやっているということはそれ以上になにか価値を見出しているということでしょう。
それで良いと思っています。別にショパールの時計が買えなくても、自分の作品で誰かが喜んでくれたら、その方がずっと嬉しいし満たされますよね。
ただ、家族や自分自身の為にもある程度の水準はお金を頂いても良いのではないでしょうか?もっとたくさんもらいたい人は、もっと頂いても構いません。
実は人は誰かに恵みを与える方が、自分が恵みをもらうより幸福度が上がる性質があるのだそうです。
あなたにお金を下さるその人は、それでまた幸せになっている。そう考えてみてはどうでしょうか?
わたくしもありがたいことにチップなど頂く機会がございますが、そんな時には「申し訳ない」ではなく「ありがとう」の気持ちで受け取るようにしております。心から喜んで、笑顔で受け取る。それが何よりお相手に対しての誠意になると思っております。
あなたも是非、お金を頂いたら「ありがとう」の純粋な気持ちで喜びに満ちて受け取って下さい。
最後までお読み頂きありがとうございました。
今回はお金をもらっても良いんだよ!というテーマで描かせて頂きました。
何かを創造する(クリエイト)というのは実は特殊能力のひとつです。
もっと自信をもって、豊かな活動をされて下さい。
あなたが豊かに楽しくご活躍されるのを願っております。
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