原作本と映像の有り難い関係と困る関係
昔、「読んでから見るか、見てから読むか」とかいうキャッチコピーがあったと思う。私には、絶対にこうする、という法則めいたものはないが、本を読んでいて、えーっっっ! 本当?! と内容に驚いて、絶対これは映画になったら見なきゃ、と思ったものもあった。『ハンニバル』(トマス・ハリス著、2000年、新潮文庫)を元本の英語で読んだ時が、それだった。映画になるだろう根拠は、前作『羊たちの沈黙』が映画化で大ヒットしていたから。そんなバカな、と個人的にはびっくりの結末だったため、自分が思って