【名古屋】男三匹サウナ&ジブリ&食いだおれ旅【1日目】
青い空、白い雲。
いやー、夏ですね。
こんな素敵な季節には、それ相応の思い出を残したいものです。
というわけで名古屋へ旅行に行ってきました。
【1日目】
■眠い
午前4時半起床。
前日は「早めに寝よう!」と思いつつも、こんな記事を書いたりとかその他いろんなことをバタバタやっている内にようやく消灯したのが午前1時半。
つまりは3時間しか寝れていない。自業自得とは言えつらい。
他の人にも共通することかもしれないが、夏は気温が高いせいで眠りが浅い。
だから3時間という短い時間でもなんとか起きることができた。冬だったらアラームで起きれなくて多分そのまま眠り続けていたと思う。
自宅を出発する。
快晴。朝日が目にまぶしい。
早朝の街の雰囲気ってのは独特だ。
東京駅午前6時15分発の新幹線に乗る。
前回の旅行のときにはじめて飲んで気に入ったミルクコーヒー「ミルクの束縛」をお供に、流れゆく車窓の景色を眺める。
車内で30分ほど寝る。そのあとは読書をして過ごした。
■朝食 きしめん
7時50分、名古屋着。
久々にこの地に来た。
さっそく朝食をいただくとしよう。
降りた駅のプラットホームにある、立ち食いのきしめん屋に入る。
ベーシックな「きしめん」に卵をトッピング。
「幅広で薄く平たい形」という最大の特徴の持つ麺をズルズルすする。うまい。
おあげさんがしっかり甘い。
■熱田神宮
腹ごしらえもできたので熱田神宮に向かう。
名鉄名古屋本線に乗り、神宮前駅下車。
今はどこも同じだろうけど、とにかく暑い。そこら中、刺すような夏の白い光で充満している。
神宮前駅の名の通り、熱田神宮は近かった。
鬱蒼と生い茂る森。これを一目見て「来てよかったなぁ」と思えた。
参道の造りとかが明治神宮にかなり似ている。というより、歴史は熱田神宮の方が古いので、明治神宮の方が参考にしたのだろうか?
無事参拝を終える。気持がスッとする。
駅付近に喫茶店にないかを探したが、どの店も軒並みシャッターが閉まっていてあきらめる。
名古屋駅に戻る。
名古屋駅にあるオブジェ「銀の時計」付近で友人二人と合流。
駅構内のコインロッカーに荷物を預ける。
■サウナ 靄
今回の旅行プランは、名古屋のことならほぼ何でも知り尽くしている名古屋在住の友人が組み立ててくれた。ありがたい。
まず名古屋駅から徒歩で「サウナ 靄 -sauna moya-」へ。
「靄」はプライベートサウナのお店である。
「二ノ間」を貸し切る。
↓ 中はこんな感じ。
セルフロウリュでガンガン室温を上昇させてガンギマリ一直線。
水風呂は入ったときに浴槽から溢れた分が自動給水されるのがうれしい。
休憩スペースもバッチリ完備で「ととのい」による安寧の刻は近い。
2時間コースがあっという間だった。
■昼食 冷やしきしめん
サウナをバッチリキメた後は、えてして腹が減る。
名古屋駅構内のお店「驛釜きしめん 中央通り」に突入。
朝はアツアツのきしめんを食べたので今回は冷やで食べることにする。
かき揚げきしめん(冷)をオーダーしたつもりだったが、私の滑舌が悪すぎてふつうの「冷やしきしめん」が到着。無念。
サウナバフ(※)がかかっていることもありすごくおいしい! シンプル冷やしも充分おいしい!
ほうれん草が入っているのもうれしい。なんかホッとする。
三者三様に猛然と平たい麺をすすり込み、あっという間にペロリと平らげてしまった。
しばらくの沈黙を経て、誰かが言い出した。
「もう一食いけそうじゃね?」
■昼食(2食目) 味噌煮込みうどん
というわけで本日3度目の食事を取ることになった。今までこういう展開はなかった。午前中にサウナに入ると人間はこういうことになるのだ。
名古屋市営地下鉄桜通線に乗って久屋大通駅へ。
「 角丸」に入る。
ここは食べログの「うどん EAST 百名店」の2020・2022で選出された味噌煮込みうどんの名店とのこと。
否が応でも期待は高まる。
みそ煮込 梅(玉子・かしわ入り)を注文した。
グツグツ煮立った味噌仕立てのツユに心も踊る。
先ほどの冷やしきしめんが“静”なら、お次は“動”の世界だ。
名古屋友人によると鍋から直で食べるのは「熱傷による死が待っている」とのことだったので、お椀に少しずつよそって食べる。
まったく知見が無いながらも「きっとこれが味噌煮込みうどんの“本道”かつ“正解”なんだな」ということを強制的に理解せてくれる美味さ。
サウナ効果でパッカリ開いた毛穴からダラダラ汗を垂れ流しながらコシのあるうどんをフーフーとかき込む。ギラギラと暑い“夏”を体内に取り入れている気分。
こちらもあっという間の完食であった。
■ゴジラもおるでよ
腹ごなしに久屋大通公園を歩く。
大通りのド真ん中にそびえ立つ中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)がカッコいい。
名古屋テレビ塔とゴジラが同じく70周年ということで、タワーのふもとにある水辺からゴジラさんが顔を出していた。おつとめご苦労様です。
■純喫茶ボンボン
昭和レトロのいい感じの喫茶店があるよ、とのことだったので行く。
辿り着いたのは「純喫茶ボンボン」。
確かに内装もなかなかいい感じのヴァイブスを発している。
私はアイスコーヒーとプチガトー(マロン)を注文。やさしいスポンジにくるまれた生クリームがフレッシュで美味。
■文喫と“リキッド”の話
外も暑いことだし中でもうちょっとダラダラ話していたいね、ということになる。
栄の中日ビルに移動。
2階にある「文喫」にお邪魔する。
漫画喫茶ならぬ“文化喫茶”ということで文喫だそうです。喫茶スペースと書店が融合した、いわゆるブックカフェである。
750円(税別)の90分コースを体験。
3万冊の本が置いてあり、無料の飲み物もある。飲み物は特にレモネードが人気で、補充するとソッコーで消滅するらしい。
これは我々三人だけで言っていることなのだが、名古屋はこういう無料の飲み物のレベルが高い気がする。
“美味しい無料の飲み物”のことは我々の間の符牒で「リキッド」と称されており、ナゴヤは世界有数の“リキッドシティ”であると(我々の中で)認定されている。
この文喫も、この都市がリキッドシティであることの証左の一つとして数えられるのであった。
特に本も物色せず、リキッドをガブガブ飲みながらひたすら雑談をする。
我々は雑談に終始してしまったが、本を集中して読みたい人はおしゃべり禁止ゾーンも設けられているのでそこを利用するとよいだろう。
家の近くに文喫があったらいいのになぁ。そう思わせる充実感があった。
中日ビルの他のフロアをブラブラひやかす。
5階には他県の○○県観光センターみたいのがずらりと並んでいるのだが、土日はどうやらお休みっぽくてどこも閉まっていた。でもこういう地域振興系の施設って人がたくさん来る土日にやらないと意味なくない? お役所仕事だなぁ~と感心した。
■夕食 The Burger Stand N’s
文化的体験をやったことだし腹が減った、メシだメシだ! ということで夕食に雪崩れ込む。
東山線池下駅近くの「The Burger Stand N’s (エヌズ)」へ。
グルメバーガー専門店。メニューが豊富でどれにしようか迷う。
結局「アボカドチーズバーガー」にした。メニューの説明をそのまま引き写すと「味付けは塩コショウのみのため、ごまかしの効かないハンバーガー」とのこと。素材のうまさで勝負! というわけである。
美味しいグルメバーガーを食べているときにしか発生しないグルメバーガー専用の脳汁が脳内にじゅわぁぁっと溢れ、至福のときを過ごしました。
■写真スタジオで撮影
我々三人は居住地がそれぞれ遠く離れており、地上の3点を結べば夏の大三角が出来そうなくらいの勢いである。
三人が容易に集まるということがなかなかない。
だからというわけではないが、この三人が集合したときは写真スタジオを予約し、プロのカメラマンに写真を撮ってもらうことにしている。
写真スタジオでの撮影、けっこういいもんですよ。
体験として単純に面白いし、しかも思い出も残せる。
数年おきに撮影し、それを見返しては「さすがに俺たちも老けたよなぁ~」と笑い合うのは贅沢な遊びである。
スタジオ内での撮影だが、光の加減のせいか昼の屋外で撮っているようなパリッとした仕上がりである。写真撮影におけるライティングの重要さがなんとなく分かった。
カメラマンさんも何故かノリノリで、30分ノンストップで撮影。
後日、約200枚もの写真データが送られてきた。
■夜食 絶品町中華
名古屋在住の友人は自宅に泊まるためここで一旦戦線離脱。
友人Fと名古屋駅に戻る。
もうちょっと名古屋の夜を楽しもうということで知る人ぞ知る町中華の名店へ(諸事情により名は伏す)。
朝1、昼2、夜1、喫茶ボンボンはスイーツだけどそれも1としてカウントしたら本日6度目の食事である。我ながらこんなに食べまくることって普段なかなかない。全てはサウナバフの為せる業である。
「でも言うてもさすがにそんなには食べられないよね」と互いに笑い合うもやっぱり名店、出てくるものが全部うまくて二人で合計8,000円ほど飲み食いしてしまった。
俺ってこんなにメシを食える人間だったのか……。自分で自分の才能が怖い。
おそろしきグルメ魔都・名古屋の夜は更けゆくのであった。
■名古屋民は地下を歩く
宿泊はビジネスホテル。
部屋に向かうエレベーターの中で夫が「はぁぁ~~今日は疲れた~~~」とクソデカため息をつき、それをなだめる妻という老夫婦コンビと乗り合わせた。
クタクタ加減ではこちらも負けていない。今日は一日中目いっぱい遊んだ。
きょう分かったこと。
名古屋は大都市だが、地上は意外と人が歩いていない。
わりと明るい時間帯でも「誰も人がいない」東京の街を活写した『Tokyo Nobody』という写真集があるが、『Nagoya Nobody』ならわりと簡単に撮影できそうである。
では、名古屋の人はみんなどこに消えてしまったのか。
彼らは地下を歩いているのである。
名古屋の地下街は異様に発達している。
特に最近のような極端な異常気象の日には全員が地下に潜伏して徘徊するようだ。
私は旅先での寝つきは悪い方なのだが、地下を賑やかに暗躍する名古屋民たちに思いを巡らせているうちに、いつの間にか深い眠りに落ちていった。
旅行2日目からは“あの”ジブリ要素も出てきますぞ!
つづく。
↓ 2日目