JW352 鯉を喰って解説
【桃太郎編】エピソード22 鯉を喰って解説
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)では、温羅(うら)が暴れまわっていた。
鎮圧の命を受けたのは、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦)と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。
雉(きじ)に変身した温羅。
芹彦は鷹(たか)に変身して、これを追うのであった。
芹彦(鷹)「待てぇい! そこの雉! 待てぇい!」
温羅(雉)「ウリは、どうして雉になってしまったニカ? どう考えても、鷹の方が良いと思うのに、よりによって、雉? どういうことハセヨ!」
芹彦(鷹)「これが伝承というモノじゃ!」
温羅(雉)「そんなこと、認めないニダ! 変化(へんげ)の術!」
ドロン!
たっちゃん「あっ! 温羅のヤツ、また、鯉(こい)に変化しましたぞ!」
温羅(鯉)「アイゴー(うわぁ)! 鯉になってしまったハセヨ!」
芹彦(鷹)「そう来たか・・・。では、それがしも! 変化の術!」
ドロン!
タケ「芹彦も、鵜(う)になったか・・・。」
温羅(鯉)「こうなったら、前回紹介した、血吸川(ちすいがわ)に入って、身を隠すニダ!」
芹彦(鵜)「待てぃ! そこの鯉! 待てぃ!」
温羅(鯉)「待ちたくないニダ!」
ジョン「どんどん、芹彦が迫っていくぜ!」
ヨーコ「あと、もう少しよ!」
オーイナ「つ・・・ついに捕まえたぞ!」
芹彦(鵜)「ヘヒフォー、ホファエファフィー(敵将、捕らえたりぃぃ)!」
温羅(鯉)「離すニダ! 痛いハセヨ!」
犬「これが起源となって、鯉喰神社(こいくいじんじゃ)が建てられたのじゃ。」
トメ「鎮座地(ちんざち)は、何処(どこ)なの?」
ジュリアン「岡山県倉敷市(くらしきし)の矢部(やべ)じゃ。」
たか「楯築遺跡(たてつきいせき)の有る、片岡山(かたおかやま)の近くなのですね?」
芹彦「その通りじゃ! 逃げていた割(わり)には、近くなのじゃ!」
ショーン「ん? 芹彦様? 温羅は?」
芹彦「ん?」
温羅「ウリ(私)には、まだまだ伝承が有るニダ! こんなところで、死ぬわけにはいかないハセヨ! そういうことで、アニョンヒケェセェヨォォ(さようなら)!」
タケ「芹彦!! なにゆえ、離してしもうたのじゃ!?」
芹彦「咥(くわ)えたままでは、解説出来ぬではないかっ!」
サモリ「振り出しに戻る・・・ですねぇ・・・。」
再びの逃走。
温羅を退治(たいじ)することは出来るのか?
次回につづく