JW183 悲しみは突然に
【孝霊天皇編】エピソード38 悲しみは突然に
第七代天皇、孝霊天皇(こうれいてんのう)の御世。
すなわち、紀元前232年、皇紀429年(孝霊天皇59)。
孝霊天皇こと、大日本根子彦太瓊尊(おおやまとねこひこふとに・のみこと)(以下、笹福(ささふく))が、伯伎国(ほうき・のくに)の印賀(いんが)の鬼退治を始めて、二年の歳月が流れた。
ちなみに、伯伎国とは、現在の鳥取県西部のことである。
そんな中、留守を守る皇女(ひめみこ)の福姫(ふくひめ)(以下、ふぅ)は、エンドウ豆を採りに来ていたのであった。
同行する者は、百田弓矢姫(ももたのゆみやひめ)(以下、ユミ)である。
ふぅ「蔦(つた)が、いっぱい生えてるが! これが、野良豆(のらまめ)かね?」
ユミ「野良豆っていうのは、エンドウ豆の古名ね。まあ、本当なら、有るはずないんだけど・・・。」
ふぅ「どういうことだがん?」
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