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連載「菌活ボーイがゆく」⑩

こうじの魅力にはまった猫サラリーミャンの菌活実践記です。
「育て上げた醤油こうじを食べてしまうのが心苦しくて」の心境で菌との触れ合いの日々を送る。
さっちー師匠ににゃんだかんだ巻き込まれながら菌活ステップアップに邁進中。

文/菌活ボーイ
イラスト/ちぐ


⑩エール

こうじ菌と僕らは、心を通わせられるだろうか。

答えはもちろん、「イエス」だ。


つい最近も、そのことを裏付ける出来事があった。

菌髪美女からエールをもらったのだ。


モーニングに、ハムエッグを食べようとしたときだった。


「醬油にできて、醬油こうじにできにゃいことはにゃ~い」

さっちー師匠の教えに従い、こうじのボトルを傾けた。


ん?

白身の上で、こうじが「♡」を描いていた。


偶然だろう。

最初はそう思った。


再びぽとん、と垂らしてみた。

醬油こうじはハートの形になっていた。


もう一度、ぽとん。

やっぱり、ハートの形になっていた。


丸い黄身の横に、黄金色の大きいハートと小さい二つのハート。

菌文字のチアガールたちが、笑顔で僕を見上げていた。


ポンポンを振りながら、叫んでいた。

「きょうも一日、がんばって」

(続く)


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