kiichirotino
2018年にNYでスポーツマッサージの治療院を開業。一般の患者様から世界のトップアスリートまでを担当しています。当院の唯一にして最大の武器は、筋肉を緩めることです。これにより、痛みを取り除き、パフォーマンスがアップすることができます。野球・ゴルフ・サッカー・テニス・ラグビー・ダンサーなど世界で戦うアスリートのための治療院です。 トップアスリートは、一般では考えられない体の使い方をしています。 その一般では考えられない体の使い方をトップアスリートの証言から紐解き、新たらしい体のケアをトップアスリートのために発信しています。
野球界にはバットのヘッドを立てるという表現がある。 バットのヘッドとはバットの先の部分。これが下がらないようにすることで、効率的なスイングができる(写真①) 逆にバットのヘッドが下がっているというのが写真②。①と比べて明らかに、バットの先が下に落ちている。こうなるとファールになったり、弱い打球になる。 では、なぜ、バットのヘッドが下がってはいけないのか? 写真2にあるようにポイントは手首の角度にある。 過去のブログでも書いてきた通り、下半身で起こしたねじりの筋反射を
170センチと小柄ながら歴代3位の567本のホームランを放った門田博光。 彼は小柄で非力ながら、一度もウエイトトレーニングはしたことがないという。 それでいて、これだけ多くのホームランを打っている。 彼の非力さを象徴するシーンがある。 さらに、大のコーラ好きで、球場には門田氏専用冷蔵庫にたくさんのコーラを入れていたと言われている。 170センチと小柄で、ハイタッチで脱臼するほどの非力さで、ウエイトトレーニングは全くせず、食生活も好きなものを食べるなど節制もなし。
昨日のブログでも紹介した170センチの大打者、門田博光。 驚きなのはバットの重さ。プロで通常は900gくらい。10gが物言う世界で、1キロの超重量バットを使い、そして鋭いスイングをしていたわけだ。これがいかにすごいかは、他のホームランバッターと比較するとわかる。 身長 バットの重さ イチロー 180センチ 900g 松井秀喜 185センチ 910g 清原和博 188センチ 960g 大谷翔平 193センチ 905g では、どのようにして、
柔よく剛を制すというけれど・・ 野球というスポーツは、いかに腕を素早くスイングするかが重要となる。なので、決して筋力は必要ではない。 ところがプロ野球の世界で、エースピッチャーやホームランバッターレベルになるとある程度の身長は必要だと考えられている。 清原和博 188センチ 松井秀喜 185センチ 田中将大 190センチ 大谷翔平 193センチ など。 要するに、柔よく剛を制すというけれど、「柔と剛の両方をあわせ持つ選手じゃないとホームラン王は獲れないというこ
昨日の記事 → ウエイトトレーニングはハムを肉る? これにも書いたとおり、ウエイトトレーニングでつけた筋肉は太く、硬い筋肉で、野球やテニスのようなスピードを必要とするスイング系のスポーツには適してない。 では、どのような筋肉がスイング系スポーツに適しているのか? それがこれ↓ 野球やテニスでは、筋肉をねじりながら連鎖させる必要がある。 だから、筋肉はできるだけ柔らかく、関節可動域は広い方がいい。 特に股関節・肩関節はボールアンドソケットと呼ばれ、特にねじりのポイン
当院では太くて硬い筋肉は野球やテニス、サッカーなど腕や足を加速するスイング系スポーツには適してないと考えている。 筋肉はねじりながら全身を連動させて動いている。そのためには複数の筋肉と複数の関節が連動し、柔らかく複雑な動きをしなくてはいけない。 対してウエイトトレーニングでは一つの筋肉と一つの関節を固定して、常に筋肉に力を入れながら体を動かす。 ウエイトトレーニングを過度に行った場合、体の柔軟性はなくなり、肩甲骨や股関節の可動域は極端に狭まる。そんな状態でランニングを行
今回は合気道の神様と呼ばれた男、塩田剛三の話。 漫画、刃牙(ばき)に出てくる渋川剛気のモデルになった人物。 とりあえず、この動画を見てほしい。 なぜ非力でも大男に勝てるのか?なぜ70歳で身長154センチ体重46キロの小柄な老人が、190センチを超えるロバート・ケネディのボディーガードをいとも簡単に倒してしまうか? この動画でもある通り、塩田剛三の相手は力が抜けたかのように床に倒れている。 つまり、塩田は強い力で相手を投げ飛ばすのではなく、 相手の力が入らないように
2007年に首位打者&最多安打を獲得した元日本ハムの稲葉篤紀。彼によるとバッティングのポイントは ①トップを作っておく ②右膝でとらえるの2点 ↓ なんでみんなトップを作らない?近代野球では、変化球の種類が増えた。ボールはいろんな変化をするし、いろんなスピードのボールがランダム来るのを、バッターは対応しなくちゃいけない。 当然、予想外のボールが来てタイミングを外されることも多い。それに対応するために、トップ(弓矢でいう最も弦を引いた状態)を最初に作っておいて、そこから
今回はいつもと少し違い、練習の時の意識の話を。 例えは野球だけど、全てのスポーツ、というか、スポーツ以外にも使える考えかもしれない。 西武ライオンズからFAで巨人に移籍した頃の清原選手は、当時、極度のスランプに陥った。その時の様子を落合博満氏が解説している動画がこちら↓ ピッチャーは当然ながら、バッターに打たれないように、打ちにくいボールを投げる。一般的にバッターは高めのボールやど真ん中のボールが打ちやすく、低めのボールが打ちにくいとされる。 この動画では清原選手は高
いろんな競技のトップアスリートを見て、どの選手にも共通しているのが、驚くほど足腰が安定していること。野球のピッチングやバッティングで片足を上げた時も、フラつくことなく、立っている。 重心が畳より下にある?柔道では組んだ瞬間に相手の強さがわかると言われる。シドニーオリンピック金メダリストで当時最強と言われた井上康生と組んだことのある、ある選手が、 「井上選手と組むと重心が畳のずっと下にあるような気がして、下半身がめちゃくちゃ安定している。それでいて、上半身はグニャグニャに柔
運動をする時に、筋肉の使い方には2種類ある。 一つは筋収縮でもう一つは筋反射。 筋収縮とは我々が通常に使っている動きで、脳から脊髄を通り、筋肉を収縮させて体を動かすもの。 それに対して、筋反射とは、筋肉を反射的に動かすもの。例えば、有名なものではカッケのテストで行われる膝蓋腱反射。あの膝を叩くと膝がピョンと伸びるやつ。 筋肉は伸ばされると、筋紡錘(きんぼうすい)と呼ばれる受容器が脊髄に送られ、脊髄から『急激に縮め』と筋肉に命令が下る。つまり脳を経由しない(脊髄反射)。
野球界に伝わる有名な話。 以前に松井秀喜選手がヤンキースに移籍したときに、極度の不振に陥った。 その時に日本から長嶋さんが電話をしたそうで。 「おい、松井、バットを振ってみろ」 Zoomでもなければ、テレビ電話でもFaceTimeでもない。普通の国際電話。 なのに、何度かスイングをしていると、長嶋さんは、 「よし、いいスイングだ。それなら大丈夫」 と。もう一度言うが、電話で。そしたら、その後、松井はスランプを脱した。 いつもの長嶋さんの天然エピソードとして語ら
昨日の記事 → 100M走は遅くとも盗塁王? 〜一瞬でトップスピードに乗る秘密〜 にも書いたが、トップアスリートは足をねじりながら走っている。 足をねじり、ねじりの筋反射を全身に連鎖させることで、全身を効率よく使う。 これはサッカー選手も同じ。 元ブラジル代表のファンタジスタ、ロナウジーニョもこの動きを使っている。 このねじりの筋反射の連鎖を使うと反動を使わずにいきなりトップスピードで動き出すことができる。それにより、とてつもなく鋭い切り返しができる。 またキレの
今日はランニングの話。 今までピッチングやバッティングを通して、いかにハイパフォーマンスを実現するか? というテーマで書いてきた。そして、それを実現するためには、ねじりの筋反射を起こし、ねじりの筋反射の連鎖を全身で使うというもの。 結論から言って、ランニングもそれは同じ。 今回のテーマは、野球の盗塁。 一塁から2塁の間の距離は27.43m。この短い距離が実はポイントとなる。 福本豊も松井稼頭央も100メートルはプロの中では決して速い方ではない。 でも、松井稼頭央
今日は、今まで書いてきた記事の応用になるので、少し複雑になる。 ピッチングにおいて、どうしたら強いボールを投げることができるのか? ピッチングの壁まずは、動画の最初〜3分27秒までだけをご覧ください。 ここでのポイントは「壁」を意識すること。 壁とは、感覚的なことを言葉にしたもの。実際には軸足のタメのこと。軸足にしっかりとタメができると、体が一瞬ピタッと止まるような感覚になる。これを、壁と金田投手、別所投手は言っているのではないか? ちなみにプロのピッチャーに話を聞く
一昨日と書いた記事。↓ 佐々木朗希投手の股関節の使い方 〜腸腰筋と速球と腰痛〜 この股関節の使い方は、バッターも同じ。 元ヤンキースの松井秀喜もこの動画でも言われている新垣渚投手も使っている。 動画でもあったイチローは股関節の内旋がとても柔らかい。 ということでこちらの動画を。 また、この動きを利用して腸腰筋を緩め、腰痛を治療する当院の施術に興味のある方はこちらまで。 Kiichiro Sports Fascia Massage NYC