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本当は面白い物理の授業

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「本当は面白い物理の授業」のnoteを集約しています。これから「物理を好きになって欲しい方向け」の内容です。
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2021年7月の記事一覧

本当は面白い物理の授業 005  ベクトルの分解

本当は面白い物理の授業 005 ベクトルの分解

今回は、「ベクトルの分解」についての説明です。

その前に・・・
前回の授業で「ベクトルの合成」のイメージはつかめたでしょうか。

少しだけ、
「ベクトルの合成」についてのおさらいです。

川の流れに沿って泳ぐと、速く泳げます。
これは、「川の流速のベクトル」と「泳ぐ速度のベクトル」が同じ方向を向いているからです。

一方、川の流れに逆らって泳ぐと、なかなか前に進みません。
これは、「川の流速のベ

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本当は面白い物理の授業 004  ベクトルの合成

本当は面白い物理の授業 004 ベクトルの合成

今回は、ベクトルの感覚をつかむことに焦点を当てます。

ところで、
「物理が苦手かも」と思っている人に質問です。
本当に苦手なものは物理でしょうか。

物理が苦手という人の中に、
「言葉や数式で表現されたものを、絵や図などのイメージに変換すること」が苦手
という人はいないでしょうか。

「文字」を「文字」、「数字」を「数字」としてとらえると、物理は極端に難しくなります。

確かに、この能力も物理を

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本当は面白い物理の授業 003  ベクトルと三角関数

本当は面白い物理の授業 003 ベクトルと三角関数

第二回の授業で記載したように、
ベクトルは、その図自体が答えを示しています。

しかし、実際に手で図を描き、それを測定するには精度に限界があります。
そこで、計算する必要が出てきます。

ベクトル計算に必要な数学は何でしょう?

それは、「三角関数( sin, cos, tan )」です。

何故、三角関数が必要なのでしょう?

それは、「ベクトルをX方向とY方向の成分に分解する」必要があるからで

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本当は面白い物理の授業 002  もっとベクトル!

本当は面白い物理の授業 002 もっとベクトル!

第二回の授業も「ベクトル」についてです。

間違いなく、「ベクトルの理解」が「物理の理解」への近道です。
それでは、もう少し「ベクトル」の理解を深めていきましょう。

ベクトルは「量」と「方向」の情報を持っています。
それは、どういうことを意味しているでしょう?

「ベクトル」を図で表すと「矢印」になります。
「矢印の長さ」が「量」を表しています。
「矢印の向き」が「方向」を表しています。

この

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本当は面白い物理の授業 001  ベクトルとは?

本当は面白い物理の授業 001 ベクトルとは?

第一回は、ベクトルについての授業です。

何故、第一回の授業がベクトルなのでしょう。
それは、ベクトルの理解が、物理を理解を大きく左右するからです。

ベクトルについては、数学Bで習いますが、
「ベクトル」の概念を理解できているでしょうか。

「小学校の算数」では、数字を「りんごの数」や「鉛筆の長さ」など、「量」を表すものとして習いました。

「中学校の数学」では、「ー(マイナス)」という概念が出

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