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本当は面白い物理の授業 001 ベクトルとは?

第一回は、ベクトルについての授業です。

何故、第一回の授業がベクトルなのでしょう。
それは、ベクトルの理解が、物理を理解を大きく左右するからです。

ベクトルについては、数学Bで習いますが、
「ベクトル」の概念を理解できているでしょうか。

「小学校の算数」では、数字を「りんごの数」や「鉛筆の長さ」など、「量」を表すものとして習いました。


「中学校の数学」では、「ー(マイナス)」という概念が出てきました。中学校で習う数学は「3はりんごが3個ある」イメージであり、「ー3はりんごが3個不足している」イメージです。つまり、ここでも数字は「量」を表しています。


「高校の数学B」で習うベクトルはどうでしょう。
例えば、エレベーターを使い「建物の1階から3階への移動」を「(プラス)2移動する」とすると定義します。その場合、「ー2移動する」は「1階から地下2階へ移動する」イメージになります。これがベクトル的な考え方です。

「マイナスとはプラスの完全に逆方向」を意味します。
ここでの「プラス」「マイナス」は「方向」を意味しています。

量としての表現:「足りない量」を表す「マイナス」
ベクトルとしての表現:「逆方向」を表す「マイナス」


つまり、
ベクトルとは、「量」に「方向」の情報を足したものです。

そして、方向は様々な向きがあります。必ずしも建物のエレベーターの様に、一つの直線上に存在するわけではありません。

「建物Aの3階に行くこと」に対し、「建物Aから隣の建物Bに移動する」を表現することもあります。ベクトルはこの様なものを表現することに適しています。

本当は面白い物理の授業002へ続く

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