ゲーテ、旅人(たびと)の夜歌(ようた)、長歌訳
ゲーテ、旅人(たびと)の夜歌(ようた)、長歌訳
峰に凪ぎ 梢さやがず 息もせず 小鳥は杜に 潜まりぬ 待て暫し汝も 軈て憩はむ
みねになぎ こずゑさやがず いきもせず ことりはもりに ひそまりぬ まてしばしなも やがていこはむ
Johann Wolfgang von Goethe, Wandrers Nachtlied 2
Über allen Gipfeln
Ist Ruh,
In allen Wipfeln
Spürest du
Kaum einen Hauch;
Die Vögelein schweigen im Walde.
Warte nur, balde
Ruhest du auch.
ゲーテで最も有名な詩の一つ。諸訳ある。
「五七・五七・五七…五七・七」のように、「五七」の句を三回以上続けて、最後を七音で結ぶものを長歌という。(実例詳解 古典文法総覧、小田勝、和泉書院、p.657.)