見出し画像

【kubell入社エントリ】SaaSからBPaaSへの変革期に700万ユーザーと共に歩むBizdev

こんにちは、2024年4月にkubellに入社した藤井(@kentaro_fujii_)です。早いもので入社から5ヶ月が経ちました。やりたいことがありすぎて影分身を覚えたくなるほどですが、この入社エントリーでkubellの魅力を中心にお伝えさせていただきます。


1. 自己紹介

私のキャリアを一言で表すなら、「常に新しい挑戦を求めて業界を渡り歩いてきた」とでも言えるでしょうか。一見すると脈絡がないように見えるかもしれません。しかし、それぞれの経験が今のkubellでの挑戦に繋がっているのです。

2009年、私は富士通で金融SEとしてキャリアをスタートさせました。リース基幹システムの会計領域を担当し、COBOLを書いたり、ERP導入を経験したりしました。その後、PwCコンサルティングの金融サービス部門に移りました。

PwCでの経験は特に貴重で、ここでの6年間は、私のキャリアの大きな転換点となりました。入社当時、PwCの新卒採用は年間わずか20名程度でしたが、私の在籍中に急成長を遂げ、年間200名もの新卒を採用するまでになったのです。この急成長期に身を置けたことは、私にとって何物にも代えがたい経験となりました。毎月すさまじい勢いで入退社が繰り返される環境で、大手クライアントを攻略するために総力戦を繰り広げました。まさに企業の変革ステージを肌で感じることができたのです。ここで培った経験は、後のベンチャー企業での活きています。

PwCで管理会計の専門性を身につけた後、私は大きな決断をしました。AIブームの真っ只中、AIベンチャーのLaboro.AIに1桁社員として飛び込んだのです。ここでは営業・PM・コンサル部隊の責任者として執行役員を務め、上場のベースを構築する経験をしました(その後、仲間達が上場を達成)。本当によく働いたなと思います。急成長するベンチャー企業でのチャレンジを全力で楽しみました。
(詳しくは↓こちらを読んでいただければと)

その後、85年の歴史を持つ老舗メーカー、Pioneerでした。ここでは自動車関連のプロダクト開発組織の改革やAI関連でCTOの補佐を行いました。長い歴史を持つ企業がどのように新しい技術や考え方を取り入れていくかに直面し、様々な面でハードな経験を積みました。経験豊富なメーカーのレジェンドや多くのチャレンジャーに出会えたことは貴重な機会となりました。

そして2024年、SMBやSaaSは初めての経験となりますが、kubellにBizdevとして入社しました。

私のキャリアを一言で表すと、「同じ業界を一度も選ばず、毎回新しい分野でチャレンジを続けてきた変わり者」と言えるでしょう。「あなたは何の人ですか」と問われると、非常に分類しにくい謎の人間だと答えざるを得ません。しかし、この多様な経験こそが、急成長を目指すkubellで大きな武器になると感じています。

2. kubell入社の経緯

2.1 kubellを知ったきっかけ

Chatwork(現kubell)のサービスは、過去に使用した経験があり、上場SaaS企業の一つとして知っていました。しかし、本格的に興味を持ったのは、ALL STAR SAAS FUNDのポッドキャストでした。このポッドキャストで、kubellのCOO福田さんの話を聞き、大変興味を持ちました。当時、私は事業責任者として採用に多くの時間を費やしていたため、福田さんの話に強く共感しました。

Chatworkは、私が想像していた以上に、Chatworkは中小企業市場で圧倒的なシェアを持っていました。この事実は、私の中でkubellの可能性を一気に引き上げました。元々、自然言語処理の分野で大きなチャレンジができる領域として、私は以前からチャットやコールセンター系に注目していました。kubellは、まさにその中心にいたのです。

2.2 転職におけるポイント

転職を考える上で、私はいくつかの重要なポイントを決めていました。これらのポイントは、単なる条件リストではなく、私のキャリアビジョンと深く結びついたものです。

  1. ある程度グロースしておりユーザーや知名度があること
    AIベンチャー時代にセールスや採用(特に採用)で苦労した経験から来るものです。ユーザーや知名度、ブランドの獲得に長い時間が必要だと痛感していたため、次の挑戦では、これらが既にクリアされている企業を希望していたのです。

  2. 2回目以降のベンチャー経験者の集団であること
    初めての経験は判断を誤りやすいものです。経験者の集団であれば、判断の幅が広がり、余裕を持って行動できます。私自身、1回目ベンチャーでの失敗ポイントとして、経験者の方とチャレンジすべきだったと痛感していました。kubellであれば、先輩の動きや仲間から学ぶことが可能であり、考え方が合致しやすいと考えたのです。

  3. 取り組む課題が大きいこと
    単一のSaaSやエンプラ、バーティカルSaaSよりも、社会的な課題解決に近い取り組みをしている企業を望んでいました。40代に入った私には、大きなチャレンジの機会はあと2回程度だろうと考えており、年収が下がってでも大きな挑戦をしたいという強い思いがありました。

  4. AIが事業のレバーになること
    AIは0→1というよりもグロースの道具だと考えています。そのため、既に成長している企業でなければ活用が難しいという前提がありました。ChatworkやBPaaSの存在により、生成AIなどが大きな事業のレバーになり得ると感じました。

  5. AIを活用した事業が可能であり、AIに理解のある方が経営層にいること
    「なんでもAIで!」という思いつきに振り回された5年間を経験したため、そのような時間のロスは避けたいと考えていました。生成AIが盛り上がる近年では、最短距離で走りたいと思い、社内教育や経営層へのAI啓蒙などに時間を取られたくありませんでした。

2.3 入社の決め手

入社を決めた最大の理由は、「kubellが持つ独自性」と「人」です。

決め手1:独自のユーザー基盤
kubellの最大の強み。それは中小企業を中心とした巨大なユーザー基盤です。これほど大きな基盤を持つ企業は珍しく、コロナの影響なども相まった再現性のない独自性を持っています。これはまさに「Moat」と呼べるものです。

kubellの2024年12月期第2四半期決算資料を見ると、その規模の大きさに驚かされます。

やばくないですか?

桁違いだと思いました。この圧倒的なユーザー数は、今後の成長において驚異的なアドバンテージです。短期的に別の企業が再現することは不可能に思います。成長の継続には、現状と異なる新たなレバーが必須になることは容易に想像でき、必然的に次のフェーズに移行に迫られる状況だろうと考えました。

kubellの中期経営計画を見ると、そのストーリー性に惹かれました(私は経営やセールスでストーリーが好きなタイプです)。チャットコミュニケーションでメインプレイヤーとなっている強みを活かし、チャットを起点とした新しい働き方を創造できる可能性があります。特に、人とテクノロジーのハイブリッドを本気で目指している強い匂いを感じました。AIで人を完全に代替するのではなく、人とテクノロジーの両軸の起点からのアプローチを持つことで、より幅広い展開が可能になると感じました。

あえて聞きます。こんな環境、他にありますか?ないですよね?

決め手2:BPaaSへのコミットメント
次に大きな決め手となったのは、BPaaS(Business Process as a Service)へのコミットメントです。BPaaSを通じて、ユーザーだけでなくプロセスも獲得できると考えたからです。

個人的には、アクセンチュアが多くのクライアント企業と、最先端テクノロジーに加えて、BPOプロセスやマーケティング系の事業を持っているため、AI活用において非常に強いと考えていました(ただし巨大企業なのでそううまくはいかない)。実際、アクセンチュアに転職したAIの仲間は多数います。kubellは、この強みを中小企業市場で実現しようとしています。面接ではお話をお聞きした時にすぐに「アクセンチュアのミニ版ができる」とピンときたことを覚えています。
※ 留意点:コンサルティングサービスは想定しておりません

また、バックオフィス業務をメインターゲットにしている点も良いと感じました。コア業務の方がクリエイティブなので楽しいではないか!!という方もいらっしゃるかもしれませんが、率直に言って成功確率が低く、非常に難しいと感じます。私はLaboro.AIやPioneer在籍時に、コア業務やイノベーションに注力し、様々な産業で多様な取り組みをやり切りましたが、非常に難しい挑戦でした。積み上げが難しいホームラン狙いが多いです。こうした経験から確実に積み上げていくことで社会的意義のある成果を出したいという思いがあり、kubellのアプローチに共感しました。

BPaaSについて詳しく知りたい方は、桐谷さんのこの記事をご覧ください。

選考を進める中で、私の「転職におけるポイント」を満たしていることがわかりました。特に、Bizdevを含めてAIに関連した取り組みを推進していくタイミングだという話を聞き、稀有な企業と確信を持ちました。最終的には、執行役員の桐谷さんとのオファー面談中に入社を決意しました。
最近、桐谷さんがAlgomaticのポッドキャストに出演されましたが、それを聞いて面接時のワクワク感を思い出しました。興味のある方は、ぜひこちらのポッドキャストを聞いてみてください。

3. kubellの魅力

3.1 Bizdevとしての魅力

kubellの最大の魅力は、ユーザーやプロセスの面で「kubellにしかできないことがある」という点です。

kubellは既にSMB(Small and Medium Business)市場に対するハブとしての機能を持っています。例えば、DX相談窓口として他社のサービスを紹介したり、マーケティングやセールス機能の提供を行っています。これにより、自社事業のみで行うよりも膨大な探索機会を得ることができます。また、磨き上げたマーケティング・セールスプロセスにより顧客獲得コスト(CAC)が非常に低く抑えられ、新規事業の創出が容易になります。

kubell中期経営計画より抜粋

全てを自社プロダクトにする必要はなく、自社の強みと他社との連携を柔軟に組み合わせることができます(当然コアとなる領域は自社で持ちます)。この環境は、新規事業を立ち上げる上で非常に魅力的です。

我々のBizdevチームには、第3の柱となるコア事業の創出というミッションがあります。事業創出の0→1に取り組む軸は様々ありますが、kubellの場合、多様なアプローチが選択可能です。例えば、他社のサービスを廉価に提供したり、エンタープライズ企業では当たり前のことを中小企業向けに仕組み化して提供したりすることもできます。さらには、M&Aによる事業獲得という選択肢もあります。このような単純なアプローチでも他社では諦めるが、顧客獲得単価が低いkubellでなら実現できる事業が存在します。

kubell中期経営計画より抜粋

3.2 取り組む課題:中小企業というブラックオーシャン市場

中小企業(SMB)市場は、チャレンジングでありながら大きな可能性を秘めた領域です。この市場は「ブラックオーシャン」、つまり競争が少ない未開拓の領域と言えます。中小企業が活性化しなければ、日本経済全体の底上げは難しいことはよく言われています。大企業は既存の地位に安住しがちで動きが鈍い。エンプラターゲットには、様々な企業がチャレンジされています。そこは優秀な他社さんにお任せしたいです。我々は、経済変革の鍵である中小企業の活性化にコミットします。

しかし、中小企業市場は一筋縄ではいきません。個別の企業(n=1)を見ていては収益化が難しく、構造的に捉える必要があります。同時に、中小企業は多様性が高いため、単純に量で測ることも困難です。業種や地域、規模で市場を細分化すると全体の市場規模(TAM)が小さくなってしまうため、例えばオフィスワーカーや士業など、より広い括りで市場を捉える必要があります。

3.3 変革期としての魅力

kubellは現在、Chatworkから社名を変更し、まさに新しい企業として生まれ変わろうとしています。SaaS企業から人によるプロセスを含めたBPaaSへのビジネスモデルの転換は容易ではありませんが、この変革期こそが新規事業を生み出す絶好の機会です。

AIの活用余地が大きいにもかかわらず、これまでAI業界であまり注目されていなかったkubellには、大きなチャレンジの可能性があります。やる気さえあれば、AIを活用した様々な挑戦ができる環境が整っているのです。

しかし、このような大きな変革と新しい挑戦を成功させるためには、強力なリーダーシップが不可欠です。ここで、kubellの経営陣の強みが際立ちます。

企業の発展、特に変革期において最も重要なのは、経営陣の変化への適応力と誠実さです。最終的な意思決定を行うのは経営陣であり、変化を恐れず、かつ誠実さを持っていなければ、社員からの信頼を得ることは難しくなります。多くの企業では、トップダウン式の経営により、社員が全力でチャレンジする気になりにくく、「やらされ感」が出てしまうことが多いのが現状です。その点、kubellの経営陣は変化を実践する姿勢を強く持っています。AIやBPaaSといった新しい領域に積極的に取り組む姿勢を示し、社員の挑戦を後押ししています。この経営陣の姿勢こそが、kubellの大きな強みとなっているのです。

変革期の不確実性と、AIという新しい技術領域へのチャレンジ。これらを成功に導くのは、変化を恐れない強い経営陣の下で環境を整備している状況です。kubellは、まさにこれから理想的な状況を作りに行っている段階にあると言えるでしょう。

重要なので繰り返します。今のkubell、マジで特殊です。

4.kubellでどのような役割を担っているのか

最後に入社からしばらく経っていることもありますので、kubellで何をしているのかをご紹介します。

4.1 BizdevおよびR&Dとしての役割

kubellでの私の役割は、主に二つあります。

  1. 顧客基盤や既存事業の拡張

  2. 第3の柱となるコア事業の創出

「顧客基盤や既存事業の拡張」では、現在リーチできていない顧客へのアプローチを行います。これには、ソリューションやプロダクトの拡張、オペレーションの進化、ファイナンスを活用した事業成長などが含まれます。AIやXXテックなどの最新テクノロジーを利用して、既存事業の拡大を図ります。

並行して「第3の柱となるコア事業の創出」にも取り組みます。これは非常に壮大かつチャレンジングな目標です。Bizdevチームのミッションは、簡単に言えば、既存事業を成長させながら、非連続な成長を実現する新たなコア事業も作り出すということです。kubellの強みを活かしながら、この目標に向かって邁進しています。

kubell中期経営計画より抜粋

4.2 横断の役割

上記の役割は、既存事業であるChatworkやBPaaSに対して横断的に適用されます。具体的には、チャットUIとテキストデータを活用してグロースを図り、得られた収益で第3の柱への投資を行っていくというビジョンです。

例えば、バックオフィス業務をターゲットにする場合、ChatworkのチャットUIを重要な接点として利用し、管理側には管理向けSaaSを展開します。さらに、SaaSのようなシステムでは対応コストがかかったり、実現が難しい領域を人的サービスで補完するというアプローチも可能です。

ChatworkのUI接点を前提とすることで、従業員と管理側のSaaSの構成に関する考え方も変わってきます。通知や連絡、ワークフローなどを共通化することが容易になり、それを実現するための基盤と人材のアセットが既にkubellには揃っています。

個人的な目標としては、kubellをチャットを活用したプロダクトや事業を展開する世界最高のノウハウを持つ企業にしていきたいと考えています。

kubell中期経営計画より抜粋

5. 最後に

kubellが持つ強力なMoat(競争優位性)について、十分にお伝えできたでしょうか。大規模なユーザー基盤、変革期、AIの可能性。これらが同時に揃っている環境って、本当に稀です。今、ここにあるんです。私たちは今、第2創業期とも言える重要な時期にあります。この壮大な冒険に一緒にチャレンジしていただける方を大募集しています。

特に、BizdevやAI(特に生成AI)の分野で新たな挑戦をしたいという方には、絶好の機会だと思います。変革期には確かに課題も多いですが、それこそが成長の大きなチャンスです。戦略を磨きながら実行し続けることで、kubellは大きく飛躍できると確信しています。

この記事を読んで興味を持たれた方は、ぜひkubellの採用情報をチェックしてみてください。これから入社される皆さんと一緒に、新しいBizdevの形を創っていけることを楽しみにしています。

kubellでの技術的な取り組み、特に生成AIに関する情報は、今後も継続的に発信していく予定です。ぜひフォローしていただけると嬉しいです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?