Vol.3_私の考えるVUCA時代の理想のチーム・組織とは(250102)
VUCA時代における理想のチーム作り:インクルージョンとダイバーシティの力
現代は「VUCA時代」と呼ばれる、先が見えない不確実性の高い時代です。かつてのように一人のリーダーが「これが正しい」と方向性を指示し、メンバーがそれに従う組織運営では限界があります。このような状況で、私は「Outstanding Team by Inclusive and Diversity Members」という理想のチーム・組織像を掲げています。本記事では、このビジョンを実現するための考え方と具体的なアプローチをご紹介します。
目指すチームの姿
1. 多様性と包摂性を活かす
- メンバーそれぞれの違いを尊重し、それぞれの強みで弱みを補い合うチーム。
- 個人の視点に頼るのではなく、多角的な意見を取り入れて最適解を見つける。
2. 透明性の高い議論
- 全員が意見を出しやすく、意見を正面から議論できる環境を整える。
- **「メンバー全員の知恵」を活かすことで、組織全体として柔軟に変化へ対応できる。
実現のための戦略の柱
1. コンフォートゾーンからの脱却
現状維持を打破し、新しい挑戦を通じて成長する文化を作る。
自ら行動で示すことが重要です。以下は私の実践例です。
- 英語環境での挑戦:
日本語がわからない外国人上司の下で働く状況を選択し、英語力向上に取り組みました。
→ 実務を通じてスキルを鍛える「無料レッスン」のような感覚で、成長スピードが加速。
- 新しい業務手法の導入:
Lean Six Sigmaやスクラムマスターの知識を活かし、チームミーティングや会議の進行に新たな工夫を取り入れました。
→ 従来の「普通」を変え、組織全体が新しいやり方を受け入れるきっかけを作りました。
2. 心理的安全性の確保
新しい挑戦が失敗しても、それを受け入れる環境がなければ人は挑戦しません。
「挑戦」と「失敗」をポジティブに受け止める文化が必要です。
3.見える化を使って”ヒト”と”意見#を分離させる議論の場:
どの意見も価値があると認められる雰囲気を作る。
例えば、ホワイトボードを使い、意見を視覚化することで、発言者と意見を切り離す工夫をしています。
4.チーム・組織を超えた「共創(コークリエイト)」の力
- チーム・部門間を超えた協力の重要性
チームや部門ごとに目的が異なるように見えても、最終的には顧客やエンドユーザーに価値を届けるために働いています。
この共通の目標を意識し、チーム間の協働(コークリエイト)を促進することが重要です。
- 医療業界での実践
私が働く医療業界では、最終的な価値提供の対象は「患者さん」です。
チームや部門が壁を越えて連携し、より良い製品やサービスを提供することが患者さんの利益につながると信じています。
具体的な実践ポイント
1. 小さな実験を繰り返す:
新しい試みを小規模に実施し、結果を共有する。
2. 心理的安全性を指標化:
メンバーが安心して挑戦できるかを測るため、定期的なフィードバックを実施。
3. 「見える化」を活用:
ホワイトボードやグラフィックを使い、議論を整理。異なる意見の融合を図る。
まとめ
「Outstanding Team by Inclusive and Diversity Members」は、一朝一夕では実現できません。ですが、コンフォートゾーンを出て挑戦を続け、心理的安全性を確保しながら、多様な意見を尊重する組織文化を育てることで、確実にその理想に近づけます。変化の激しい時代だからこそ、多様性と包摂性を武器に、全員で知恵を絞るチームを目指していきましょう。