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生理前は食欲が収まらない!そんな時に見直したいこと。

生理前になると食欲が増すのを感じませんか?
さっき食べたのにすぐ小腹がすくし、いつもよりも我慢ができないから、イライラしてまたすぐ食べちゃう。しばらくそのループにハマってもれなく自己嫌悪・・・・。きっと、同じような女性、たくさん居ますよね。

わたしは生理前になると無性にビールが飲みたくなるwただでさえ、生理前はお腹がポッコリ張りやすいのに、ビール飲むとさらにドーンと下腹が出てくるのが分かっているけど飲まずにはいられないこともしばしばデス。。

だけど、今まで自分なりに知識を集めて取り組んできてみて、「衝動性」や「執着」、そして気分の落ち込み具合なんかはかなり改善しました。

生理は毎月来るし、本当にスッキリ元気ハツラツな時って月の3分の1くらいしかないんじゃないかな。だって、生理前の2週間はPMS(月経前症候群)とかあるし、生理が約1週間あるとしたら月の3分の2は体調がイマイチってこと。そう考えたら、そこをいかに底上げするかがご機嫌な自分で人生を楽しんでいくためには重要ということになりますよね!

なので、今回は生理前の食欲との上手な付き合い方を一緒に考えていきたいと思います。あなたの大切な日常がご機嫌で快適に過ごせるためのヒントになれば幸いです。




根性論ではなくカラダの仕組みから考えよう

根性論・精神論で何とかなるのであれば、きっと悩んでなんていないと思う。でも、たとえそれで解決できたとしても辛いだけですよね。。

なるべくなら、というか、どうせなら辛いことなく結果を得ていきたいですよね。そのためには小手先でどうにかするのではなくて、ちゃんとカラダの仕組みを知って、自分の生活習慣がどう影響しているのかとの関係を見ていくのが一見遠回りなようで近道です。

自ずと自分の問題が見えてきやすくなりますよ。自分を深く知るってとっても大事でとっても意味があることなので面倒くさがらずにせっかくの機会なのでちょっと探っていきましょう。


女性ホルモンと食欲の関係

生理のある時期の女性にとっては、生理は生活の一部。あまりにも日常すぎるし、他人と比べられるものでもないので、不調を感じていても「病気じゃないし」とか、「いつものことだし」と、放置しがちではないでしょうか。

今、心理学の講座へ通っていますが、いつもは元気でエネルギッシュなのに先日は無表情で明らかにエネルギーが重いスクールメイトがいました。
「今日、体調イマイチなんですか?」と声をかけると「ん~、そうかな。。」と多くは語らず。

たまたま隣の席に座ったので、「もしかしてもうすぐ生理?脳が浮腫んで圧迫されている感じでぼわんとしている感じじゃない?」と聞くと、「そう!今仰ったこと一語一句、そう!!!なんで分かるんですか??!」と目を丸くしてた。。


・エストロゲンはインスリンを効きやすくする→血糖低下
・プロゲステロンはインスリンを効きにくくする→血糖上昇

 婦人科スポーツ医学集中講座テキストより


生理が周期的にくるのはエストロゲンとプロゲステロンという二つの女性ホルモンが主に影響しています。この二つのホルモンは視床下部という自律神経系や内分泌系を介してカラダの基本的な働きを調整している脳の器官からの命令により分泌。

排卵後にプロゲステロンが優位になってくるとインスリンの効きが悪くなる。そのため、いつもと同じ量では血糖値を下げられずインスリンが多量に分泌されるため、その後低血糖を起こしやすくなります。そうなると甘いものが無性に食べたくなる。食べたくて食べたくて仕方なくて、結局食べちゃっても、まだ食べたい・・・。わたしにはそんな経験が多くあります。そして低血糖によりアドレナリンも分泌されるため、月経前はイライラしやすく空腹に耐えにくいと言えるのですね。これ、自己嫌悪に陥るし、ホント辛いですよね。。


女性ホルモンと自律神経

・エストロゲンと副交感神経活動に関連あり
 →エストロゲンのみ有意な低温期は副交感神経優位
 →プロゲステロン有意な高温期は交感神経が相対的に優位

・若年女性と比較して、閉経女性において副交感神経活動が低下

婦人科スポーツ医学集中講座テキストより

生理後ってカラダもココロも軽くて一番元気ですよね。次の排卵に向けてエストロゲンが上昇していきますが、この時期はリラックスするのも上手。エストロゲンと副交感神経活動には関連があることが分かっています。

「女性のカラダにとっての本番はいつか?」と考えるとそれは排卵後。排卵後は精子と出会い、受精することができたら新しい生命を育んでいくことになる。

妊娠を継続していくことは、カラダにとっても頑張りが必要な状態。そのためプロゲステロン有意な高温期は交感神経が相対的に優位な状態と言えるようですね。だからこそ、積極的にリラックスできることを取り入れてほしい時期になります。呼吸法でもいいし、何かカラダを動かすことでもいい。良い香りのする入浴剤を入れたお風呂にゆっくり入ってカラダを温めるのもいいし、エステやアロマトリートメントを受けて全身癒されるのもとってもお勧め。

そして覚えておいて欲しいのが「若年女性と比較して、閉経女性において副交感神経活動が低下する」ということ。これはエストロゲンと副交感神経活動に関連があるからなのですが、閉経を迎えると女性はリラックスするのが下手くそになるってことですね。そういう意味でも私は早い時期からエクササイズでカラダを動かすことと、ボディトリートメントなどで触れてもらうことにより、オキシトシンの分泌を増やすという意識づけと習慣をお勧めしています。


エネルギー摂取量は黄体期に増加する

わたしが学んだ産婦人科専門医の高尾美穂先生によると、エネルギー摂取量はプロゲステロンが分泌される黄体期に増えるという論文が多数報告されているそうです。

排卵後の生理前は、そもそも妊娠しているかもしれない時期なのでカラダは高体温になり、基礎代謝も高くなって準備しています。なので必然的にエネルギー消費量が高くなっている。だからカラダはその分のエネルギーを補給するために食欲が増していると考えると、「理にかなっているなー」と感心しちゃいます。

排卵後は摂食を抑制するレプチンの分泌量が増加する
→食欲を抑制して皮下脂肪を一定に維持

婦人科スポーツ医学集中講座テキストより


そして、カラダって本当にすごいなーと思ったことが、排卵後は摂食を抑制するレプチンの分泌量が増加するということ。食欲が出る時期だから、それを抑制してくれるホルモンがちゃんと増える機能が備わっている。ちゃんとカラダが機能してくれていたら、ちょうどいいような状態になるように勝手になっているってことですね。


食べるという行為

食べるという行動は、視床下部にある摂食中枢と満腹中枢のバランスでもって調整されています。
摂食・満腹中枢に作用する最も重要な調節物質はブドウ糖(グルコース)。

JATI vol83 トレーニング指導者に必要な摂食障害の知識 第29回より

次に食べるという行為についてみていきます。食べる行為というのは、脳にある視床下部で調整されている。視床下部は自律神経系や内分泌系を介してカラダの基本的な働きを調整している部分。

ふつうの血糖値の状態では食べたいという欲求や衝動は起こらないようになっていますが、活動によりエネルギー源である血中のブドウ糖が使われて血糖値が下がってくるとこの抑制が取れ、食べたいという欲求が起こってくる。そして食べると、デンプンなどが分解されてブドウ糖ができ、血中に吸収されて脳に運ばれると摂食中枢を抑制するとともに満腹中枢を刺激して動物は食べるのをやめます。

ここであえて「動物は」といっているように、人間は大脳が非常に発達したために視床下部の調整系だけでは動けなくなり、精神的な作用も強く含まれるようになりました。

さらに社会的な束縛として、お腹が空いていなくても昼休みの間に食べておかなければ午後の仕事が始まってしまうと食べれなくなってしまいます。このように時間がくれば食べるというように習慣でもって食べるようになったことも大きく影響しています。

その上、人間だけは調理したり味付けしたりしてより食べ物を美味しく食べるようになった。さらに砂糖をふんだんに使うことが可能になったため、食べることが快楽になったということですね。


摂食を調整しているセンサーは2つ

上記のように、視床下部の神経細胞自体がブドウ糖のセンサーとなって摂食を調整しているのと、もう一つ、消化管のセンサーがあります。消化管のセンサーは、胃が空のままで収縮するとグーッと鳴り、強い空腹感を起こし、そしていっぱい食べて胃の壁が伸ばされると満腹感が生じるように働きます。ただし、心や身体のストレスで視床下部が上手く働かない時はたくさん食べないと満腹感が生じません。ストレスがある時にいつもより食べれちゃうのはこのメカニズムなんですね・・・。

自分でコントロールできることを考える


生理前に食欲が増してしまうメカニズムを紹介してきましたが、いかがですか。生理反応なら仕方ないじゃんと思いましたか。わたしがここで伝えたいことは正常にカラダの機能が働けるように脳を暴走させないことが大事ということです。

まずは睡眠

睡眠には、ストレス発散、脳・身体の疲労回復、身体の成長、血液成分の産生、記憶の定着、ホルモン分泌、新陳代謝・老化防止などの役割があります。

十分な睡眠がとれていないと脳が正常に働かないことはみなさん何かしらで経験したことがあるはず。睡眠不足の人の判断能力は飲酒している人と同じと言われています。さらに不定愁訴、日中の強い眠気、集中力の低下、作業効率の低下などの様々な体調不良と関連。そしてうつ病や生活習慣病のリスクを高めるということが分かっています。

そして上記で、「排卵後は摂食を抑制するレプチンの分泌量が増加する」と書きましたが、睡眠不足だとこの摂食を抑制してくれるレプチンがちゃんと分泌されなくなり、逆に食欲を増進するグレリンというホルモンの分泌が高まります。1晩の睡眠時間が1時間短くなるごとにウエスト周囲径が0.9cm太くなるというデーターも発表されているんですよ。うぁーって思いますよね。

脳の司令塔が正常に働いて暴走しないためにも、まずは睡眠を十分にとることが先決であり、一番大事。


食べ物・飲物・食べ方への配慮

食欲をコントロールする時に大事なのが血糖値をいかに乱高下させないようにするかになります。結論からいうと一日の総カロリーを増やさずに、食事回数を1日5回程度に分けて炭水化物を摂るのがお勧めになります。

朝と昼の間に1回、昼と夜の間に1回増やして、合計で5回となるようにします。でも、これを実践しようと思うと、朝食を食べて出勤し、昼食までの間に何か口に入れることになるのでほとんどの人でなかなかというか、かなり難しいと思いますがいかがですか。

なので現実的に考えると、次のようなことを意識するだけでも続けていけば食欲の変化を感じてくると思います。

  • 食物繊維の中でも特に水溶性の食物繊維を毎食食べる。

  • 飲物は水、もしくはカフェインの入っていないものを基本とする。

  • 夕方以降はカフェインの入っているものは飲まない

  • 夕食が夜遅くになる場合は、18時くらいにおにぎりなどの炭水化物を摂り、帰宅後におかずのみを食べるようにする。

  • 菓子パンや栄養剤などは極力摂らないようにする。

  • 一汁三菜を意識した献立。

  • 飴やガム、清涼タブレットなどは避ける。


まとめ

やっぱり一番大切なこととしては、基本の食事・睡眠・運動の生活習慣を整えていくこと。ここを無視して、その場しのぎの小手先テクニックだけを取り入れたとしても、悩みから解放されるのを待つとしたらそれはほど遠い。食事・睡眠(休養)・運動はすべて健康的なカラダを保つ上でとても大切な要素になります。そして睡眠・食事が安定すると特にココロが安定してくるのを感じると思います。そして睡眠・食事を快適に行うためにもしっかりカラダを動かすことが必要になってくる。なるべく根本から改善していって欲しいというのが、わたしのお節介な想いです。

ぜひ、「自分の生活習慣が今の自分の体調を作っているとしたら?」という問いをしてみて欲しい。この世で一番大切な人にしてあげるのと同じように、唯一無二の大切な自分のために、丁寧に向き合って観察してあげるようにしてみてくださいね。


参考:(2)月経と血糖のふか〜い関係って? | . 糖尿病と女性のからだ | 糖尿病と女性のライフサポートネットワーク (dm-net.co.jp)
時間栄養学 柴田重信 編



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