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不登校は問題なのか(12)

不登校で困るのは誰なのか

子どもが不登校になって、学校では、何とかして学校に来てもらうために、担任の先生や、学年の先生方が、その子どものこれまでの様子や、何かクラスで問題がなかったかなどを聞いたり、今後、どのようにしていくかを先生同士や、クラスの子ども達と話し合ったりすることになります。

ご家庭では、どうして学校に行かないのか?何とかして行けないのか?をご家族がお子さんに聞くことになります。

お子さんが答えらえることもあれば、答えられないこともあります。

そして、このままではいけないと、ご家族は学校に何とかして行かせないといけないと、最初は思い、懸命に子どもを動かそうとすることもあります。

ところが、本人は、それどころではありません。

学校に行きたくないとずっと思っていたのであれば、まだ、少しは行かないことで、救われるところもあるかもしれません。

しかし、学校に行きたいと思っているのに、行こうとすると、不安感や恐怖感が出たり、身体症状が出たりするために、学校に行けないとなると、これは、かなり辛い思いをすることになります。

ご家族が無理して学校に行かなくてもいいとお伝えいただくことで、少しは楽になるかもしれませんが、辛い状況が改善するまではいきません。

このように、子どもが学校に行けなくなるだけで、子どもも大人も、多くの方が困ってしまうことは、誰もがわかっていることです。

この中で、一番、困っているのは子ども本人です。

これは、間違いありません。

学校に行けずに苦しい思いをしているのは、何をどう言っても、子ども本人です。

ところが、子どもが不登校になり、多くの大人も困っているのです。

そして、困った、辛いと強く感じています。

お母様も、お父様も、学校の担任の先生も、学年の先生方も。

一番、困っているのは、まるで自分のように感じている方もいます。

子ども本人が一番辛いのにも関わらず、周りの大人が辛いと感じているのです。

このことは、大人が悪いと言っているではありません。

子どものことが、心配なのですから、不安でどうしようもないと思うのは至極当然です。

大人だって、心配のあまり辛く感じることは、当然のことです。

それでも、その大人が辛いと感じていることが、子どもを追い込むことになっても、大人は辛いと感じることを、そんな簡単にはやめられません。

このことが与える影響について、考えてみたいと思うのです。

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Keisuke Tani
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