心の中が軽くならないと・・・
心のひっかかりについて、以前、書きました。
仕事や勉強をする上で、何か心の中にモヤモヤするものがあると、集中できないということは、誰にでもあることですし、わかりやすいことです。
例えば、上司に怒られた、テストの点数が悪かった、彼や彼女にふられた、大切なものを失くした、なんてことがあれば、心の中は穏やかではありません。
こんな時に、仕事や勉強に集中したり、クラブの試合や入試、就職試験などがあったりしたら、とてもじゃないが、目の前の大切なことにはどうしても気持ちが向いていきません。
こんなことを経験したことがある人も多いと思います。
ストレスというレベルのものが心の中にあれば、集中できないことが多いのですから、もっと深い心の中の「傷」であれば、集中できているようで、実は集中できていないのは、当然のことかもしれません。
小さい時の心の傷だったり、あまりにも辛くて忘れてしまっているような場合、無意識に、その「心の傷」が邪魔をしてくることすら気がつかずに、自分が集中できず結果を残せないことで、自分を責めてしまうことだってあると思うのです。
自分がやろうとしていることが、その傷に近い内容のモノだったりすると、それを無意識に拒絶しようとしたり、最初から嫌な気分になったり、イライラしたりするのです。
こうして、自信を失い、自己肯定感も持てなくて、どんどん自分のできることを減らしていってしまうことが、やはりあるのです。
私のところに来られたクライアントの女性の方のお話を聞いていると、時間に遅れることの不安があり、そのことでものすごく悩んでいました。
仕事でも決められた時間に動くことが、ものすごく辛くて、仕事に集中できないくらいの時があるとのことなのです。
彼とのデートの待ち合わせにも、ものすごく早くいったり、1分でも遅れるともう行きたくないとなって、彼とのケンカも頻繁になってしまい困っていました。
話を聞いてみても、どうも堂々巡りの感じがあって、少しずつ小さい時の話を聞くようにしてみたところ、いつもお母様からどんな時も「遅い!」と言われていたことを「思い出した」のです。
どこかに出かけるときに、早くに準備をして待っていたのですが、お腹が痛くなり、トイレに行ってて出発の時間を過ぎてしまい、お母様に猛烈に怒られて、結局、出かけることをやめてしまったことがあったそうなのです。
それ以来、とにかく遅い、遅いといつも怒られていたようなのです。
高校までは良かったのですが、大学からすごく不安が強くなり、就職活動や仕事をするようになって、時間のことがものすごくストレスになってしまったとのことでした。
この方のように、心の中に傷やひっかかりがあると、それが、無意識に邪魔をしたり、自分がしようとすると、それを避けるように動いたりすることがあるのです。
ですから、何か自分がうまくいかないことがあるときは、少し心の中に何かひっかかるものがあるかもしれないと思って、できるだけリラックスして心を穏やかにすることから始めてみるといいかもしれません。
どうしてもの時は、以前、書いたトラウマ解放エクササイズも役に立つかもしれませんし、少し専門家の力を借りて、心の中を軽くすることが必要かもしれません。