不登校からの卒業(12)
不登校から脱出する最善の方法
学校にも行かない、外にも出ないという不登校の生活をお子さんが始めることによって、今まで考えたこともない状態に、ご家族は置かれることになります。
それは、ご家族によっては、とんでもない事態になったと思われることもあれば、人生最大の苦痛だと思われることもあります。
これは実際に、私に向かって、保護者が面談でおっしゃったことなんです。
はっきり「気が狂いそう」とか「ものすごく落ち込む」とか、まるでご家族、特にお母様が、ご自身の存在を頭ごなしに否定されたかのように思われていることも、実は多いのです。
なぜでしょうか。
不登校をしただけです。学校に行かなくなっただけなのです。
ご家族を殺そうと、家で金属バットを振り回して大暴れしたわけでもないのです。
もちろん、街中で見ず知らずの人の命を刃物で奪ったわけでもないのです。
そして、ご本人が自らの命を落としたわけでもないのです。
なぜ、学校に行かないことで、たいへんなことになったと思われるのでしょうか?
考えたことがありますか?
一度、冷静に考えてみてください
なぜ、お子さんが学校に行けなくなったことで、お母様やお父様が、気が狂いそうなほど追い詰められる、精神的に落ち込んだりすると思われるのでしょうか?
厳しいことを言いますが、最も苦しんでいるのは、お子さんなのです。
ご家族が落ち込んでいる場合ではないのです。
長い間、不登校の子ども達と向き合ってきて、「不登校」は命がけの行為なのだと、子ども達から学びました。
一人暮らしの大人なら、社会からの断絶は間違いなく「死」を意味します。
だから、子どもの社会である「学校」からの断絶は、生きていけない可能性を持つのです。
子ども達は、本当に命がけで「学校に行かない」のです。
そう考えると、いじめは最悪なのです。なぜなら、子どもの社会である学校で、平気で他人から「命を奪われる危険の高い行為」を受けるのです。
大人が、会社の中で、毎日、刃物を持って追いかけまわされるのとなんら変わりません。
逃げ道がないのです。
学校に行っても命を奪われる、行かなければ死が待っている。
だからこそ、「もはやこれまで!」と自ら本当に命を絶ってしまう子ども達がいるのです。
そんなに辛いのなら、学校なんか行かなくていい、という問題ではないのです。
不登校の子ども達は、自分では意識していないのですが、命をかけて「学校に行くことが辛い!」と訴えているのです。
そのことに、一番、子ども達を守らなければいけないご家族が、あたふたしたり、不安になったり、落ち込んだりしている場合ではないのです。
不登校から脱出する最善の方法は、「学校なんか行かなくても、何の問題もない!」とご家族が言い切れることだと私は思うのです。元気が一番!と考えられたら、大丈夫なのです。
お子さんが、学校に行くか、行かないか、という点ではなく、心身ともに元気でいるか、いないか、という点だけにフォーカスして考えていただきたいと、心から願うのです。
ご家族が「学校に行っても行かなくてもいい。元気でいたらいい」と心から思い、ドンと構えてあげていただくこと、それこそが最善の方法だというのが、不登校の子ども達から私が学んだことなのです。
これ以上に子ども達が安心できることはないことは、間違いありません。
ところが、そうもいかないことがほとんどなので、考えてほしいとお願いしたのです。
ここまで、「ご家族が元気になる過程」を見てきました。お子さんが不登校から元気になっていく時に、「ご家族」の通っていく過程です。
ご家族が元気になる過程
1)不満期
2)不安期
3)混乱期
4)充実期
5)解放期
これは、あくまで私が出会ってきた不登校の子どもと、その保護者の方々が通っていった過程をまとめたものです。
一つの例にしかすぎませんが、先に、こういう過程を通ることがあることを知って、ご家族がまず先に学んでいただくことで、不登校になって苦しむお子さんが必ず元気なると信じて接してあげることで、安心させてあげてほしいからなのです。
ご家族がまず先に、不登校はどういうことで、この不登校というものをどのように考えるのかということを、真剣に見つめて欲しいと思います。
子どもは心身ともに元気が一番です!
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