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努力・成果・評価のタイムラグ

こんにちは、unname代表取締役の宮脇啓輔です。

私が新卒時代から3年間所属していたサイバーエージェントでは、明文化されているわけではないが、社内で語り継がれる格言や考え方などがたくさん転がっている会社でした。いわゆる共通言語が多く、みんなが大事にする価値観が共有されている会社でした。

その中の一つに、こんな言葉がありました。

努力するタイミングと、成果が出るタイミングと、評価されるタイミングはズレる。

この言葉は、
・めちゃくちゃ頑張っているのに、うまく成果が出ない時
・成果を出しているのに、昇格しない・表彰されない時

に、先輩から後輩や部下によくかけられる言葉でした。


このタイミングのズレの正体

スポーツをやってきた人は、努力しているタイミングと成果が出るタイミングがズレることを経験則的に理解していると思います。努力量に比例して成長するわけではないし、ライバルも自分と同じくらい努力するので、自分が成長したとしても結果に結びつかないこともあります。一方でスポーツは、成果がダイレクトに評価(表彰されたり、話題になったりする)に繋がるという一面も持っています。

しかし、仕事の場合は成果と評価(昇格、昇給、表彰など)は必ずしも一致しません。もちろん評価されるには成果が必須ではありますが、そこには必ずタイムラグが存在しています。

「努力がすぐに成果に結びつき、成果が出るとすぐに評価を受ける」ことの方がよっぽどレアケースなのです。

「え、そんなことが?」ということが時間差で評価されたりする


「努力⇒成果」のタイムラグ

頑張っている時こそ成果が出て欲しいものですが、そうは問屋が卸さない。なぜなら仕事では変数がたくさん存在するからです。これが努力と成果のタイムラグの原因なのです。

・商品開発は成功したけど、プロモーションがうまくいかない
・営業力は上がったのに、競合が値引きして負けてしまう
・いい人をたくさん採用できたのに、配属ミスで活躍していない

などなど、自分のコントロール外の要因により、自分が努力しても成長しても、成果が出ないことが多いのです。

自分の努力だけで成果が出るわけではない。ただし努力すれば成長はする。

逆に言えば自分が頑張らなくても成果が出ることもあるので、この場合は注意しましょう。運よく短期的に評価されることはありますが、肝心の自分が成長していないと中長期で成果を上げることは難しくなります。


「成果⇒評価」のタイムラグ

「頑張ったからといって、簡単に成果が出るわけではない」ということはなんとなくご理解いただけたかと思いますが、「成果が出ているのに評価されない」ことには、納得いかない方がほとんどなのではないでしょうか?

そもそも仕事における評価とは、貢献度を正しく測ることを指します。貢献度自体が適切に計測されたとしても、自分が期待する昇格、昇給、表彰に結びつくとは限りません。

確かに、昇給に関しては基準とルールが、絶対的に決められている会社は多いとは思います。しかし、表彰や昇格(抜擢)は他者との比較や、そのタイミングでの空きポストなど、相対的に決められることがほとんどです。あくまで全体最適の人事施策であるので、絶対的な貢献度で選ばれるわけではありません。

人々が願う「評価されたい」の評価は、正しく自分の貢献度を測って欲しいわけではなく、自分の貢献に対して、自分の望む報酬を期待しているということなのです。

自分が望むタイミングと額の金銭報酬をもらえるとは限らない。そんな時は仕事で報酬をもらっておくことをお勧めします。

成果を上げたとしても自分の望む報酬をもらえるかどうかはわからない。これが成果と評価のタイムラグの正体なのです。


正しい努力は、信じて積み重ねていく

努力、成果、評価それぞれにタイムラグがあるからといって不貞腐れたり、すぐに転職してはいけません。

努力の方向が間違っていないかどうかは、定期的に上司とも確認をしておこう。

そこにタイムラグがあると認識し、「そんなもんだ」と受け入れられることが、中長期的にあなたを成功・成長に導いてくれます。正しい方角の努力であれば信じて積み重ねていきましょう。


この言葉が伝えたいことは

努力するタイミングと、成果が出るタイミングと、評価されるタイミングはズレる。

  • 「努力しているのに評価されない」は間違っているが、「成果が出ているのに評価されない」は、そこにタイムラグがあるだけ

  • 努力が報われるとは限らないが、成功している人は努力している

  • 成果が出なくても努力はあなたを成長させる

  • 正しく努力できているなら、信じて積み重ねていこう

  • 評価までのタイムラグは必ず存在する。そんなもんだと認識して、正しい努力を積み重ねていく

  • 「評価」と「表彰・昇格」を分けて考えよう

経験を積み重ね、成長していくことでタイムラグを少なくしたり、計測したりできるようになります。じっくり焦らず努力を積み重ねていきましょう。


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