老舗洋菓子店が味方だから
おはようございます。
今日もご覧いただき、ありがとうございます。
過酷なほどの灼熱、皆様元気にお過ごしでしょうか。
熱中症になる前に、休む。
美味しいご飯は抜かないように。
こういう日はひたすらに辛いものが食べたくなります。
今日は洋菓子店の中でも、老舗の街の洋菓子店のお話。
つまりは、存在意義的役割について思いの丈を綴ってみました。
今日の食日記
スイーツを求めて、時々贅沢にご褒美を求めて向かう場所、それが洋菓子店である。
近年よく耳にする言葉「これがコンビニで帰るの?」的スイーツ。
手軽に気軽にちょっとのご褒美にスーパーやコンビニでスイーツを買い求めることも増え、その競争は激化の一途を辿ってきた(企業努力とはまさにこのことで、コンビニ各社はトレンド性やシーズナル性、もちろん美味しさを仕上げに仕上げ、毎週のように新しいスイーツが誕生する。どーなってるんだ)。
庶民の味方となって圧倒的支持を集めたコンビニやスーパーは確かに一般人の幸福度にピタリと寄り添い、極上のスイーツ体験をどこでも提供してくれるのは、食文化の革命と言ってもいい。
ただ、僕はやっぱり洋菓子店に買いに行くその文化を大切にしたいし、愛してこれからも続けていきたいと強く思うのだ(せっかくのご褒美なのだから)。
老舗洋菓子店に出会いに、東京、学芸大学に向かった。
近年なかなか出会えなくなってきた昔ながらの味と愛が詰まったスイーツにどうしても会いたくなったのだ。
コンビニもいいけど、洋菓子店にわざわざ赴くその理由の一つに、入り口の扉を開けた瞬間の甘い多幸感に導く風を浴びたいという思いがある(どう頑張っても素通りできないあのバターや焼き立ての芳しい香り、コンビニで味わえるだろうか?)。店前に漂う幸せの香りを嗅ぐだけで良いのだ、とりあえず。
マッターホーンのホテルのような重たいドアをこじ開け、なんとか中にたどり着いた。
今日のお店
昔懐かしいピンクのシンボルは、キュートで甘さの幸福へと導く寄り添う優しさが内包されていると思う。
きゅんとして、その背景に自撮りでもしてやろうかと、変態になりかけていた(ショップカードをくまなく探し、ケータイに押し込みたい。そのくらい好きなデザイン)。
やっとの思いで扉を押し開け見えた世界は、お菓子の家のようだった(洋菓子店の煌めきは、人を幸せにする)。
大迫力のまっすぐ続く一本道はどこまでも伸び、空気も澄んでいるように勘違いしてしまうほど(←さすがに勘違いだが、清らかさはやっぱり天国なのだろう)。
それにしても大きい。フィンランドヘルシンキで出会ったFazel Cafeのように、あらゆる人々が干渉せずとも同類の和を求めてやってきているのだろう。
店内奥にはカフェスペースがあるのだが、その道のりに煌めくスイーツが彩っている。これぞ洋菓子店だ(ここを歩くのが一番の醍醐味)。
今日はカフェ利用の予定だが、やっぱり洋菓子店で整列したケーキは美しく輝き、自信漲るその立ち姿は、コンビニでは見られない、この上ないセレブリティ(贅沢な)が詰まっていると思う。
優雅に1人席を頂いた。
店に入れば、タイムスリップしたかのように、制服を着た店員さんが接客してくれて。でも客は、当然のように適当な服で。その誰もが普通に過ごせるのに格式はきちんと共存して
それこそ喫茶室は真っ白なのに、そんな上品な客はそうおらず。
このチグハグとした風景。
みんなが場所間違えた?と思うこの感覚こそが、一般人が身近に贅沢できる感覚なのだ。みんなの味方だ(ひたすらに感謝)。
ショーケースで目を1番に奪ったのは、まさにラグジュアリーな宝石そのものだった。
なんだこのきらり光った高級感は。
美しさに磨きをかけた作品なのだろう。
もう一回背筋を伸ばし、丁寧にフォークを入れた。
ダミネ(というらしい)。
薄い幾何学的な、正方形のチョコレートの中には、ほわっとしっとり優しい食感で優しい甘さで、誰もが嫌わない、そんな2色のスポンジ(どこかロールケーキのような)。
すっとフォークを入れると、バタークリームのなめらかさが、しっとり生地と相まって、癖のないシンプルな生地の懐かしいケーキのようだった。
アイスコーヒーと共に一口一口高級感を噛み締めて食べていく。
ふと顔を上げると、あまりにも普通の服装(ジーンズ可)の人に囲まれてて、このダミネさえも昔からの近所のお菓子に感じてしまった。
いつまでもこのクオリティで、老舗洋菓子店が僕らの味方だ。
そう思えた。
美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。
今日のお店:マッターホーン(東京都目黒区鷹番3丁目5−1カワムラビル)
*Instagramでは暮らしにある食をすきなだけ発信しています*
暮らしのヒントになれば、と。
リンク→ https://www.instagram.com/kei_fooddiary/
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