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子育てに悩むのは、自分の子育てに理想があるから
お母さんは我が子について、いろいろなことで悩んでいる。
例えば
「好き嫌いなく、ご飯を食べてほしい」
「親の言うことを反抗せずに聞いてほしい」
「学校に行ってきちんと勉強をしてほしい」
「友達と仲良く遊んでほしい」
「ほかの子のように、活発に遊んでほしい」
「挨拶をきちんとしてほしい」
などなど・・。
子育ては方法論で何とかなることもあるが、なんともならないこともある。そこには各々子育ての理想があるから、うまくいかないことがある。
今日はトイレトレーニングを例に説明していきたいと思う。
トイレトレーニングは方法論のようだが、実際にお母さんの悩みを聞いていると、方法論ではなく、お母さんのメンタル問題のことが多い。
トイレトレーニングを相談されるお母さんの子どもは、当たり前だがトイレを嫌がっている状況である。
「今まであらゆる方法を試されて相談してくださったのですよね」とお母さんにお聞きすると、
必ず「はい、いろいろ試しましたが、全部だめでトイレをいやがります」と答えてくれる。
お母さん方はネットを調べ尽くし、あらゆるすべてのやり方を試している。トイレを可愛く装飾、シール作戦、お気に入りのキャラクターのパンツを買ってあげ、楽しくトイレに行けるように工夫し、失敗しても怒らず、
とにかく努力を積み重ねている。
なのに、我が子はトイレをますます嫌がるようになり、もうお手上げ状態。
これは心の仕組みが関係しているのだが
親がトイレでおしっこをさせようとすればするほど、子どもは嫌がる。
人は強制を嫌う。
子どもはエネルギーに敏感だから、
親の「なんとかトイレでおしっこしてほしい」という強い気持ちを感じ取って、頑なに行かなくなる。
子どもサイドから見ると素直な行動なのだが、親にとってはたまったものではない。
そこで、私はお母さんにトイレに行かない我が子にどんな思いがあるのか、問いかける。
・保育園のクラスのお友達はトイレでおしっこをしているのに、なんでうちの子はできないのだろう。(人目が気になる。)
・祖母から「まだ外れていないの」と言われると焦る。
(自分がダメな子育てをしているのではないかと思われそう)
・このままオムツが外れないのではないだろうか。(将来が不安)
・いつまで失敗した時のお洗濯とお掃除が続くのだろうか。(疲れ)
人目を気にしていたり、他の子と比べたり、もちろん疲れてもあるけど、
自分の子育ての評価に繋がっていることもある。
オムツが外れるのは良い子育てをしているような、お母さんなりの子育ての理想があり、
理想と現実のギャップで
自分の思い通りにならないことに焦りが生じ、子育てがうまくいっていないように感じる・・・。そして、それが自分自身の評価に繋がっている。
そこまで気づけたら、あとは転換するだけ!。
そもそも、オムツが外れない子はいないし、家は甘えが出やすいから保育園や幼稚園の集団の力を借りたらいいし、案外保育園の先生が関わることであっという間に取れてしま子もいる。
だから、まだ失敗が多くて家のリビングを汚されるのが嫌なのであれば、焦らずお家でオムツで過ごしたらいい。
家での「ねばらならない」ことを手放してしまうといい。
トイレトレーニングであれば、「トイレに行かせなければいけない」を手放す。
外出先で心配ならオムツでいい。
一時的なことだと捉えれば、別に何の問題もない。加えて、お母さんのストレスが軽減される。
(ほんと、不思議と自分がストレスマックスの時に、子どもは何かをやってくれるから。)
トイレに誘うことも無理強いすることなく、お風呂に入る前に服を脱いだついでにトイレに行ったらいい。
「でない」と言われたら、「わかったよー」って言うだけでいい。
「お母さん、トイレに行くけど、一緒に行く?」と声をかけてもいい。
断られたら、それでいい。
大事なことはお母さんの気持ちが楽なることで、
お母さんがトイレトレーニングの呪縛から解かれること。
そしたら、お母さん、笑顔が戻ってくるよね。
そしたら、子どもは嬉しいよね。
もしかしたら、楽しそうなお母さん見て、トイレも行けるようになるかもしれないしね。
そういう私も長男のトイレトレーニングはヒステリーを起こし、多大なる迷惑を長男にかけてしまった。
「大好きなヒーローのお人形を買ってあげるから、トイレ行こうね」と約束したのに、おもらしばかりで、「もうこんな人形いらない!」と窓から投げ捨てて、長男を泣かせてしまった。
(こんな条件付きでうまくいくわけがない)
あぁ、なんて最低なんだ。
長男、ほんと悪いお母さんでごめんなさい。
こんなダメダメ母ちゃんでも、当たり前だけどオムツは取れてるし、思い返せばトイレの悩みなんてほんの一時で、なんでそんなことで悩んでいたのかということに悩みたくなる。そんな長男、もう21歳(笑)
だから、今のママ達には苦労してもらいたくなくて、私が失敗から学んだ経験も少しでもお役に立てたらと、今の子育て相談、カウンセリングのお仕事をしている。
今の自分なら、とってもよい子育てができそうだ・・。
つまり、私は子どもを育てたのではなく、子どもに育ててもらったということになる。
話が逸れてしまったが
子育て真っ最中のお母さんたちは自分に理想があるなんて気づくこともなく、頑張っている。それはそれでまったく問題なし!。
でも、もし、子育てに悩んだ時、どうして悩んでいるのか、自分に問いかけてみて。
答えが見つかるから。
そこには自分の理想だったり、誰かに認められようとしていたり、
子どもことではなく、
自分の悩みであることに気づくことがあると思うから。
子育ては自分育て。