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2020年11月の記事一覧

マイケル・シェンカー・フェストが強すぎる話

マイケル・シェンカー・フェストが強すぎる話

 そろそろ年の瀬も迫り、そろそろ今年1年聞いたアルバムを整理しようかななどと思っている。CDを買っていた時代と違い、ストリーミングで流れるように聞いている楽曲は、土しても新旧入り混じってしまい、新しいバンドとの出会いが疎かになってしまう嫌いはあるかもしれない。そういう意味でも、ときどき聞いたものを振り返る時間は大事だ。

 さて、そんな中で今年聞いた1枚にぎりぎり間に合わなくて残念なアルバムがある

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POWER UP / AC/DC

POWER UP / AC/DC

 もうタイトルが凄いのである。『POWER UP』って、ゲームか何かみたいでストレートすぎる。こんなベタなアルバムタイトルはAC/DCにしかつけ得ないんじゃないだろうかとすら思えてくる。

 前作『ROCK OR BUST』から6年ぶりのアルバムだが、前作と同じメンバーで録音されている。ギターのマルコム・ヤングは、残念ながら前作からこのアルバムのリリースの間に亡くなってしまったが、でもしっかりとA

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スティーヴン・ウィルソンを聞こう

スティーヴン・ウィルソンを聞こう

 先日紹介したポーキュパイン・ツリーの中心人物であるスティーヴン・ウィルソンのアルバムを聞いている。

 スティーヴン・ウィルソンのソロアルバムは、バンドであるポーキュパイン・ツリーよりさらにメタル色は薄い。薄いと言うより、彼のソロアルバム単独ではメタルと関連付けて語ること自体無意味だ。

 そもそもポーキュパイン・ツリーのサウンドが、どちらかと言えばサイケデリック、テクノ、アンビエントといった文

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寝る前にはプログレを

寝る前にはプログレを

 布団に入って眠る前には、よくプログレを聞いている。ディストーションサウンドバリバリのメタルでも別に寝られるんだけど、やっぱり気を静めて眠ろうということでプログレを聞くことが多い。

 お気に入りはキャメルの『THE SNOW GOOSE』だ。この作品は、アルバム全編を通して、透明感のあるファンタジックな曲ばかりが収められていて、リラックスして聞くにはピッタリのアルバムだ。しかも、どの曲もリリカル

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In absentia / Porcupine Tree

In absentia / Porcupine Tree

 ポーキュパイン・ツリーは英国のプログレッシブロックバンドと紹介されることが多い。しかし実際にアルバムを聞いてみると、作品によって多様なアプローチがなされており、プログレの一言で済ませてよいものかちょっと悩むところではある。

 初期にはそのサイケデリックよりな音作りがピンク・フロイドに近いと評されたり、あるいはポーキュパイン・ツリー名義でありながら実は中心人物であるスティーブン・ウィルソンが独り

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セブン・ドアーズ・ホテル

セブン・ドアーズ・ホテル

 "セブン・ドアーズ・ホテル"は、EUROPEの1stアルバムに収録されている曲のタイトルだ。1983年にリリースされたこのアルバムは、今でも北欧メタルの代表作と目されている作品と言ってもいいんじゃないだろうか。

 アルバムの邦題は『幻想交響詩』。正直やりすぎでありながら、これ以上ないぐらいサウンドにしっくり来る名邦題だ。ジャケットの美しさと相まって、メタルファンの記憶に忘れ得ぬ衝撃を刻み込んだ

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13日の金曜日だからライオンを聞こう

13日の金曜日だからライオンを聞こう

 ライオンは、カル・スワン(vo)、ダグ・アルドリッチ(g)らが在籍していた不遇のバンドというイメージが強い。デビューは、1984年にリリースされた『13日の金曜日Part4』のサントラに収録された"Love is a lie"という曲らしい。それで13日の金曜日に聞いてみようというわけだ。ブラック・サバスの1stが来ると思ったでしょ? 残念でした。

 ライオン名義では1枚のミニアルバムと2枚の

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今週買ったレコード

今週買ったレコード

ROCK WILL NEVER DIE / MICHAEL SCHENKER

 1983年ハマースミスオデオンのライブを音源とするアルバム。昔、このライブの映像をLDで買って繰り返し見ていた。ゲイリー・バーデンとデレク・セント・ホームズのヴォーカルの差がありありとわかったり、ラストの"Doctor, Doctor"でクラウス・マイネが飛び入りで参加して、これがまた歌うまかったり。楽しいライブアル

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ケン・ヘンズレーが死んだ話

ケン・ヘンズレーが死んだ話

 ケン・ヘンズレーはユーライア・ヒープのオリジナルギタリストだ。結局最終的にブリティッシュハードロックに好みが落ち着いた感のある自分にとって、ユーライア・ヒープは割と思い入れが深い。特に、ユーライア・ヒープと言えばケン・ヘンズレーのいた時代が印象的だ。

 そんなケン・ヘンズレーの訃報が突然舞い込んだ。もっとも、こういうニュースを聞いてもすごく落ち込んだりするというわけではないのだが、そのことをき

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