取りとめもなく話すお客さまにどう対応するか
クレーム対応も大変ですが、電話対応者を困らせる電話の一つに取りとめもなく話し続けるというものがあります。
お年を召した方に多いのですが、特にフリーダイヤルだと、用件が終わったのに、いつまでも取り留めなくお話しになります。
お子さんへの思いや、年を取って困るようになったことの話、果ては今の政治はけしからん、など、なんでもありです。
中には、話しを断ち切られてしまうと思ってか、微妙に取り扱い商品と絡めた話を工夫なさる“ツワモノ”もいらっしゃいます。
もちろん、お客さまである以上、無碍に切るわけにはいきません。話を発展させないように最低限の相槌を打つわけですが、そんなことは意にも介さず
延々と話し続けられてしまいます。
時間は気になるし、ほかにも電話はかかってきているし。
かといって「ほかのお客さまがお待ちですので」と言って電話を切るわけにはいかないし、困ってしまいますよね。
嫌々聞くとかえって長引く
「恐れ入りますが、それは業務外ですので伺うわけにはまいりません」
このようにはっきり断ってよいならいいのですが、なかなかそうもいきません。クレームに発展したり、結果、言った言葉を撤回させられるということにでもなれば、聞き続けるしかなくなるかもしれません。
また、楽しそうに聞くと話が盛り上がってしまうと思い、つまらなそうに、もしくは嫌々聞いているという雰囲気を醸し出しながら話を聞いている人もいますが、これもあまり得策ではありません。
相手は、そういう対応に慣れています。
少しでも長く話をしようと身構えさせてしまうことになります。
ですから、(もちろん一緒になって話を盛り上げてはいけませんし、復唱も使いませんが、)あくまでもお客さまとして尊重する態度を示します。
そもそもそういう人は、身の回りに話し相手がいないのでしょう。会社では部下も取引先もチヤホヤしてくれたのに、会社から離れたとたん蜘蛛の子を散らすようにいなくなってしまう、そんなつらさをなんとか紛らわそうとしていると考えれば、なるべく傷つけないようにしてあげたいものです。
しかし、相手のペースに任せて自然に終わるのを待てばよいかと言えば、仕事ですのでそうもいきません。
では、どうすればよいのでしょうか。
会話はキャッチボールだから
そのような場合は、“受けたボールを方角を変えて投げる”のが良いでしょう。
例えば、俺の時代は大変だったんだという話を伺った後、
「それはさぞ苦労なさったんでしょうねぇ。
ほかにご質問はございますか?」
という感じです。
お客さまの話をまとめる&持ち上げておいて、間を空けずにクロージングに持っていきます。(共感たっぷりのトーンから、ビジネスライクなトーンへ、明確に切り替えましょう)
「いえ、質問はないです」と言ってもらえたら、間髪開けず
「では、またご質問等ございましたら、お電話いただけますでしょうか。」と畳み掛けます。
ここで間を空けると、「それはそうとしてね」とまた話し始めてしまうのでタイミングが大切です。
お困りの方、一度試してみてください。
それでは、また。
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