働くことからはじまる地域共生社会。ダイバーシティからインクルージョン経営へ。
民間や若者が1万人のまちづくりを、もっと自分ごととして積極的に関わるきっかけとなる場を目指して昨年7月からはじめたつの未来会議。
都農町が抱える課題解決のヒントをもつプロをお招きし、話を聞く講演会に終わらせず、一緒に話し合って町民からの提案へ。
14回目を迎えた4月21日からはつの未来会議season3。
2021年3月に廃校となった「都農高校」の跡地活用をテーマに、5人のゲストをお招きします。
1.クリーンの力で社会課題にチャレンジ
トップバッターは、つの未来会議史上初、待望の都農町出身・在住の経営者、税田和久さん!
税田さんの株式会社グローバル・クリーン創業は2000年。お父様が経営していた清掃会社に就職してまもなく会社が破綻、働いていた9名の非正規社員(60歳以上が6名、50代のシングルマザー1名、障がい者2名)に助けられながらの出発でした。
創業して2年、アメリカとカナダに渡り、環境配慮型の「ウルトラフロアケアシステム」を学び、帰国後、早速事業に取り入れて「クリーンコンサル」としてビジネスモデルを構築。
清掃の仕事を自分たちで引き受けるだけでなく、お客さまに清掃の方法を教える仕事をすることで、全国で事業を展開しています。
税田さんの経営方針は明確。創業時に助けてくれた高齢者、障がい者、シングルマザーへの恩返しを胸に、「働きずらい」人たちが「働きやすい」会社を目指してきました。
創業から23年、ダイバーシティや子育て応援、女性参画、障がい者雇用などの側面から多々表彰、メディアに掲載されています。
昨年には、宮崎県次世代リーディング企業6社にも選ばれました。
2.ウルトラクリーンアカデミー
税田さんが目指す構想のひとつ「ウルトラクリーンアカデミー」
これまで培ってきた清掃技術を障がい者向けに教育・指導していく上で、障がい者の工賃向上を実現するしくみです。
都農高校跡地で、敷地内の清掃はもちろんのこと、障がい者が楽しく学び、働ける場として「ウルトラクリーンアカデミー」の設置を一緒に企画しています。
税田さんは2017年に「ドリームプラン」へ出場、ウルトラクリーンアカデミー構想について熱いプレゼンテーションをされています。
昨年にはクラウドファンディングで自ら絵本「しょうがいのなくなる日」を製作、宮崎県内の全小学校に無償配布されています。
3.インクルージョンのまちづくり
ダイバーシティは、多様な人材が「いる状態」。でも、いるだけではだめで、それぞれに活躍して、相互に機能する状態であるインクルージョンを目指すべきと税田さんは考え、インクルージョン経営にシフトしています。
仕事、会社が先ではなく、あくまでその人の人生設計が先。その上で仕事や会社のバランスをとってくださいというのが、税田さんが考える「ライフ・ワークバランス」です。
会議の後半では、町長にも加わっていただき、参加者からの質問に答えながら話し合いを続けます。
Q.町にインクルージョンを広げるには
Q.障がい者雇用や教育で大切なこと
日本理化学工業は障がい者雇用でも有名な会社。当時の会長のお言葉。
特に最初の3つは、働くことを通じてしか得られません。
Q.家族へのケア
Q.社員教育で一番苦労したことは?
Q.グローバル・クリーンが次に目指す大きなことは?
4.都農町の未来への提案
最後は、参加者一人ひとりが、都農町の未来への提案を記入して共有します。今回のテーマは「都農高校で障がい者が楽しく働くために必要なこと」
高校内を1つの町に、いろいろな業種の店や企業が入り、障がい者がいつでも敷地内の店舗を体験して働ける
他にもこんな提案をいただきました(一部)
「地球船に乗った運命共同体!仲間だと思うこと!!」
交流の場
最後は、グローバル・クリーンの大卒新入社員の頼もしい一言で会を終えました。
個人的に、参加者の方からの提案に記載されていたことが大きな励みになりました。ありがとうございます!!都農高校、がんばります。
(参考)
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