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【絵本】『すいかのプール』

もうすぐ8月も終わり。

今年の夏も水遊びをしたり、お祭りに行ったり、花火を見たり…と、楽しい思い出ができました。

もちろんすいかも食べました。
(私は苦手だから少しだけだけど、息子はいっぱい食べましたよ🍉)

そんな夏休みを名残惜しみながら、夏にぴったりの絵本『すいかのプール』をご紹介します。


あらすじ

大きなすいかがぱかっと割れたら、うきわを持ってでかけよう。葉っぱのジャンプ台から飛びこんだり、ぶあつい皮ですべり台をつくったり、すいかのジュースをパシャパシャさせたり……。思い切り遊んだ一日はあっというま。でもだいじょうぶ。きっと来年もすいかのプールはひらくから。子どもの楽しい空想をいきいきと描く韓国の絵本。

出版社からの内容紹介

感想

真っ赤に熟した頃に開かれるすいかのプール

村の大人が「すいかのプールもそろそろね」と話していると、子ども達が水着姿で浮き輪を持って、開かれたばかりのすいかのプールに向かって走ります。

どうやらここでは、すいかのプールが開かれるのは毎年恒例のことみたい。

すいかの中にさっくさっくと足を踏み入れたり、すぽっと取った種の跡に浸かったり、みんなが遊んだところだけ果肉がぐしゃっとしていたり…。

すいかの描写がとってもリアル。

子ども達は、すいかの皮のすべり台で遊んだり、つたを飛び込み台にしたり、果肉を砂遊びのようにしたりと楽しそう!
雲のパラソルで涼みながら、大人も一緒になってすいかのプールを楽しみます。

「大きいすいかなの?人間が小さいのか?」
なんて言っていた息子。
すいかのプールで遊んでいる様子を見ているとそんな疑問も吹っ飛んでしまったみたい。

「おれも遊びたい~!」
と、すっかりすいかのプールの虜になっていました。

日が沈み、すいかのプールともお別れ。
子どもたちが帰る様子を見て、幼少期に日が暮れて楽しい時間が終わる頃に感じた名残惜しさを思い出し、ノスタルジックな気持ちになりました。

「あったらいいな、こんなプール」という楽しい空想と、懐かしさを感じる夏の一日を描いた『すいかのプール』。

夏の定番絵本になりそうです。

***

ちなみに。
作者は、『にんじんようちえん』のアンニョン・タルさん。

2015年に本書でデビュー後、イラストレーター・絵本作家として活躍されています。

ペンネームのアンニョン・タルは、韓国語で「こんにちは、お月さま」という意味だそうです。可愛い。

日本では、『すいかのプール』と『にんじんようちえん』の2冊が翻訳されていますが、韓国では他にも絵本を発表されているようなので読んでみたいな。

書誌情報

作:アンニョン・タル
訳:斎藤真理子
出版社:岩波書店
発行年:2018年

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