【絵本】『にんじんようちえん(당근 유치원)』
先日、公立図書館で開催された韓国語絵本の読み聞かせ会に参加しました。
そこで出会った絵本をご紹介します。
韓国語絵本の読み聞かせ会に参加しました
8月、公立図書館で外国語絵本の読み聞かせ会がありました。
講師は、県に駐在されている韓国の国際交流員さん。(ここでは「先生」と表記します)
私は、息子と一緒に、韓国語絵本の回に参加しました。
先生は、お若くて可愛い女性の方で、日本語がとってもお上手。
読み聞かせ会では韓国語の絵本を2冊紹介してくださいました。
そのうちの1冊が『당근 유치원(タングン ユチウォン)』。
日本語題は『にんじんようちえん』です。
まず日本語であらすじを聞いた後、韓国語で読み聞かせをしていただきました。
あらすじ
感想
①韓国語が可愛い
『にんじんようちえん』は説明文が少なく、絵に添えられた台詞がほとんどで、易しい韓国語ばかり。
韓国語の絵本を読むのははじめてですが、
など、私にも分かる言葉があり、うれしくなりました。
そして、先生が話される韓国語が可愛い♡
ネイティブの方に読み聞かせしてもらえるなんて贅沢~!
②絵とお話が可愛い
幼稚園が嫌いな「とげとげウサギの子」が、あることをきっかけに「クマ先生」を好きになる…。
その姿が、なんだか幼稚園に通いはじめた頃の息子と重なって見えました。
仕事を終えて、帰り道に(おそらくとげとげウサギの子を思い出して)「プッ」と吹き出す先生も愛情に溢れていていいなぁ。
韓国語での読み聞かせだったので、息子は内容はよく分からなかったみたいだけれど、絵が可愛くて気に入ったみたい。
図書館に日本語バージョンもあったので、借りて帰って、自宅では日本語訳を楽しみました。
③にんじんソングが可愛い
幼稚園で先生と子ども達が歌う「にんじんソング」。
韓国の童謡だそうで、BTSのジンくんがVライブで歌っていたから知ってはいたのですが、フルで聴くととっても可愛い~♪
絵本では、とげとげウサギの子が先生への想いを乗せて歌っている場面が微笑ましかったです。
④性別が明記されていないところがいい
幼稚園の子ども達や先生達は皆、性別が分かりません。
とげとげウサギの子は男の子かな?
先生は男性かな?
と想像しながら読んでいましたが、
でもウサギの子は「先生と結婚する!」とか言ってるしなぁ、と思って。
それで、この物語ではあえて性別を明記していないことに気づきました。
性別が描かれていないことで、男の子も女の子も、男の子の親も女の子の親も、自身を投影しながら読める。
そういう意図なのかなぁ、と。
小林賢太郎さんが著書の中で「情報を制限して、観客のパーソナルに入り込む」と書かれていたことを思い出しました。
***
韓国語絵本の読み聞かせ会では、素敵な韓国の絵本との出会いがあり、ネイティブの方に絵本を読んでいただけるという、なんとも贅沢な時間を過ごすことができました。
これを機に、もっとたくさんの韓国語絵本を読みたいな。
『にんじんようちえん』は日本語版もおもしろいので、是非お手に取ってご覧ください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
書誌情報
『にんじんようちえん』
作:アンニョン・タル
訳:ひこ・田中
出版社:ポプラ社
発行年:2022年