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自由な働き方を手に入れる!未来のキャリアは“加減乗除の法則”で磨き込む〜マネプロ#36
こんにちは!
DeNAでHRビジネスパートナーをしている坪井(@tsubot0905)です。
マネジメントの進化を探求するnote
『マネプロ』は今回が第36回目です。
このマネプロnoteのシリーズでは、5分で分かりやすく学べるシンプルな構成と、相手とのコミュニケーションで使えるようなシンクロしやすい問いを意識した内容を心がけています。
さて、今回のマネプロのテーマは
キャリアにおける「働き方の進化」です。
前回告知した通り、その道のプロに4つの切り口から聞いてみたシリーズの第4弾となっています。
世の中のプロフェッショナルな方々と対話をしながら、学びと刺激を得ていきます。
「働き方の進化」の探求を目指して
対話したい4つの問い/テーマを設定しました!
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この4つの問い / テーマについて対話させていただいたその道のプロは、『「組織のネコ」という働き方』『組織にいながら、自由に働く。』などの著者・仲山進也さん。
仲山さんのことを紹介すると
仲山進也さんのプロフィール
仲山考材株式会社 代表取締役/楽天グループ株式会社 楽天大学学長
20年にわたって数万社の中小・ベンチャー企業を見続け支援しながら、消耗戦に陥らない経営、共創マーケティング、指示命令のない自律自走型の組織文化・チームづくり、長続きするコミュニティづくり、人が育ちやすい環境のつくり方、夢中で仕事を遊ぶような働き方を探求している。
「子どもが憧れる、夢中で仕事する大人」を増やすことがミッション。「仕事を遊ぼう」がモットー。
と、遊び心を持って面白そうなことを探求している仲山さん。私が前から、いつかお話ししたいと思っていた方だったのでマネプロを通じて対話ができて光栄でした。
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画面に本がたくさん写っていて、楽天大学の学長部屋で個別面談をしてもらった気分です(笑)。
では、そろそろ仲山さんとの対話から学んだ内容にいきましょう。
目次はこちら!
<働き方のレベル上げは「加減乗除」>
仲山さんは著書の『組織にいながら、自由に働く。』で、働き方には加減乗除の4つのステージがあると伝えてくれています。
4つのステージは図の通り。
ひとつひとつ働き方のレベルを上げて
ステージを上げていく感じが見て分かりやすい!
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これを見て私が連想したのが、キャリアについてのフレームワークであるVSOP論。そう、前回のマネプロで触れたキャリアのフレームワークの1つです。
VSOPはそれぞれ、以下の4つの頭文字で、それぞれ上から20代・30代・40代・50代に注力すべきことをまとめた考え方です。
・Variety:多様性→何事も全力で働く
・Speciality:専門性→強みに集中して働く
・Originality:独自性→差別化をして働く
・Personality:人間性→人格/信頼で働く
ちょうど加減乗除に重なっているようにも感じますね。
今回の対話では、それぞれの要素の理解というよりも「加→減→乗→除へのシフト」にフォーカスして話を聞かせていただきました。基本の型から知りたい方は仲山さんの本を購入くださいね。
まずは、「加減ステージ」についての話題から。
<減らすのは仕事の量じゃない>
仕事の量稽古をしっかりして「加」のステージで価値を生み出せていると、仕事の報酬は「仕事」という形で、仕事の量が溢れ出します。
この状態に適切に対応できるようになる。つまり強みを軸にして仕事が回り出すと「減」のステージへ進むことになります。
「減」というと「強みと関係ない仕事をとにかく減らす」ことを浮かべた方が多いかもしれません。
しかし、仲山さんは「強みに関係ある仕事であれば何でもいいわけではない」と言います。
先程の図の「減」のステージは「強みに集中」であることをふまえて、こんな視点をくれました。
「得意だけどやりたくないこと」ってありますよね。
僕は最初に入った会社で法務の仕事をやっていたので、楽天に転職した当初、社内で法律系の仕事は得意な方でした。インターネット黎明期だったので、そのまま法務担当を続ければEコマース関連では第一人者になれそうな気もしました。
でも、自分にとって「やりたい仕事か」と考えると、もっと面白みを感じる「強みを活かして喜ばれる仕事」があったので法務担当の仕事は手放しました。
自然と強みを発揮できる仕事が見つかることはあるでしょうが、その仕事を自分がやりたいかどうかは別問題。
大切なのは、「やりたくて、得意で、喜ばれること」に絞ること。
これには私も、なるほどぉー!と唸りました。
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<自己中心的利他な仕事をする>
では、具体的に
どのような基準で仕事を減らし、
やりたい強みに絞れば良いのか?
仲山さん曰く、
一口に「仕事を減らす」と言っても、自分の「やりたい・得意・喜ばれる」が重なる領域以外の仕事を減らすことが大事。
とのこと。
この「やりたい・得意・喜ばれる」ことを一言で表したのが「自己中心的利他」という概念です。
ここで注意してほしいのは、
誰に「喜ばれる」かということ。
「利他の相手は直属の上司でない方がいい」
と仲山さんは言います。
直属の上司にだけ喜ばれることを目指している場合、その上司がいなくなった瞬間にやっていることの意味が消失してしまいます。
これに対して、“お客さんからのありがとう”を追求することはOK。「喜ばれる」ことが継続的にできることだと良いわけですね。
<夢中になれるものが強みを育てる>
「加→減」への働き方のシフト。
「強みの確立」についてもう少し掘り下げてみたくなりました。
自己中心的利他を追求すれば、それが強みになる
と仲山さんがお話ししてくださったのですが、
「そもそも強みって、一体なんだろう?」
と素朴な疑問から対話をしたくなりました。
その回答は次の通り。
強みとは「他人がやるより自分がやったほうが、低コストかつ楽しくできること」。やりたくて得意なことをやっているときは夢中になりやすい。
“利他的であっても自己犠牲を払うこと”は長続きしないので、飛び抜けた強みにはなりにくい。
逆に“夢中になれることで喜ばれること”を見つけ、遊ぶように追い求め続けていれば、いつの間にか凄いことになっている。
とのことでした。
「努力は夢中に勝てない」
という言葉を思い出す話だなと思いました。
仲山さんの場合、ネットショップの面白い事例をメルマガで発信し続けていた結果、メディアから広報に「ネットショップの面白い事例について」の取材がきた際、「面白い事例といえば仲山」ということで様々な仕事が回ってきたという原体験があったそうです。
社内で「〇〇といえば、この人」となることを目指す。
そして、「強みが見つかりやすくするために発信する」。
これが強みを作るコツです。
仲山さんの過去記事でも
発信の効果について触れていました。
自分が楽しいと思うことを発信し続けると、どんどん周りの人が喜んでくれて、繋がりが増えていく、という好スパイラルが続いていくのです。
この言葉で、俄然マネプロを発信し続けるモチベーションが高まりました。「HRBP×マネジメント」のテーマで好スパイラルが続くように頑張ろうと思います(笑)。
さて、次は「乗除」ステージのお話に進みます。
<強みのかけ合わせから出会いが生まれてるか?>
強みができ、「〇〇と言えばあの人」という旗が立つと、良きパートナーが見つかりやすくなります。
他の強みを持つ組織や個人から「あなたの強みが必要だから、一緒に組みませんか?」というオファーが舞い込みやすくなるんですね。
仲山さんの著書でも
社内外を含めてプロジェクトベースで仕事ができるようになり、複数のプロジェクトに参加して仕事をするようになります。
とありました。「乗」は、仕事や仲間との「出会いのステージ」とも呼べるのだと思います。この出会いによって、今までの延長線上にはないキャリア、奇妙な冒険が始まることがあったりする。
自分の持つ複数の強みを掛け合わせて独自性が高まるのもこのステージです。キャリアのVSOPでいうOriginality、独自性のフェーズですね。
ちなみに、強みが強みとして成立しているかの一つの基準として、仲山さんは「 1つのテーマで、2000字分の記事のタイトルを50個書き出せるかどうか」を目安にするそうです。
もしそこまで至っていないのであれば、「加」の量稽古が不足しているのかもしれません。強みを増やし、強みを掛け合わせることで、独自性のある「あなたらしい強み」を磨き込みましょう!
<「役に立つ」から「意味がある」の次元へ>
「除」は、軸となる共通因数(強みや理念)を見つけ、一括りにする段階。逆にいえば、一括りに出来ない仕事はやらないと割り切るようになります。
「除」では、一つの作業をしていると複数の仕事が同時に進められる。そのため、時間的・場所的な自由度が高く、精神的にも余裕がある生産性が高い状態。
この状態になっていれば仲山さんの書籍にある「組織のトラ」または「組織のライオン」には既になれている証です。あなたは「組織のネコ・イヌ」の働き方から進化して、社内外で高いパフォーマンスを出していることでしょう。
そして、その先には
「寅さん」という次元が待っています。
(「とら」繋がりで人間が登場!?)
寅さんの次元では「意味があり、役に立つ」ところから「意味があり、役に立たない」に価値が変わります。
キャリアのVSOPでいうPersonality、人間性のフェーズです。この「人間性」というのは、なかなか理解や追求が難しいテーマに感じます…
「役に立つ」から「意味がある」について
どうつなげて考えられたら良いのだろうか。
ピンと来ない方は高級車で考えてみてください。低い車体・縦に開く扉でおなじみ、フェラーリは最高時速330km/h出ます。値段は軽く数千万円。
なぜこんなに高くても売れるか?
もちろん、機能が優れているから・・・ではありません。むしろフェラーリの機能は普段使いする上でいらないものばかりです。
では改めて…
なぜフェラーリを買う人がいるのか?
それは、フェラーリが「車」として役に立つのではなく、「フェラーリ」として意味を持っているからだと思います。つまり、顧客は「車ではなく意味を買っている」わけです。
もう少し身近な例で、こんな話題になりました。
寅さんの存在は赤ちゃんと同じですよ。
「役に立つ」作業はできないけど
強い「意味のある」存在ですからね。
たしかに!
自然体でただそこにいるだけで何人もの人を惹きつけることができる赤ちゃん。何にも仕事はできないけれども、誰にも変え難い価値を放ってくれる最高の存在ですよね。
これはかなり極端な例だったかもしれませんが、
除のステージで何が求められるのかを考えさせてくれました。
一言でいうと
「Doの価値」から「Beの価値」への進化。
Doとは異なるBeの価値も意識したいものです。
「除」の最終形態である寅さんの話から、働き方の先にある、ビジネスパーソンとしてのあり方の探求にまで触れられて最高の対話を楽しめました。仲山さんに感謝です。
<今回のQuestions>
以上が36回目のマネプロでお届けしたかったコンテンツでした!
いかがでしたでしょうか?
ということでマネプロ恒例、最後の問いです。
今回のテーマを通じて、リーダーやマネージャーの方々に問いかけたい4つの質問を選びました。忙しい皆さんの思考の整理と、新たな行動の後押しになれますように!
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<次回にむけて>
今回は、仲山さんに「働き方の進化」について伺ってきました。
今回の内容で、自分自身の働き方のステージや働き方の進化の視点を得て、キャリアを振り返る機会になっていたら幸いです。
次回のマネプロは
「キャリアの多角化」がテーマ。
『複業の教科書』の著者である
西村創一朗さんと対話した内容になります。
次回は2週間後の水曜日。お楽しみに!
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最後まで読んでもらえて嬉しいです。
ありがとうございました!
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2022年から「変化をリードするコーチ」として社外のリーダーへのコーチ業も取り組んでいます。HR経験者限定のコーチコミュニティも運営中です。ご興味ある方がいたら連絡くださいね!