突然ですが、レレ始めました!の巻📚
ここ数年ジェットスキーにハマって、ゴールデンウィークの4月末からウェットスーツに身を包み、まだまだ冷たい海を滑走し沼島、四国、城ヶ崎へと海のツーリングを楽しんでいました。
5年間楽しんで来ましたが卒業し愛艇タルタルーガ号(通称タルタル)を手放すことにいたしました。
南淡路島の慶野松原を拠点とし楽しんでいたこの時期にポカンと穴が空いてしまったのです。
タルタルがいない。
自分で手放したのになんだか寂しい。
ゴールデンウィーク前になると何かしたい欲求がフツフツと湧いてくる。
結構長い連休をいただくのですがポケ〜と過ごそうか、キャンプに行こうか、さすらいの旅に出るかと考えてみては、どこに行ってもこの時期は人が多いよな〜っと、二の足を踏んでしまう。
そこでじっくりと考え、三の足を踏むことにしたのです。
・・・。
えっ。
そこの貴方、変なことを想像しませんでした。
何をするか。
何がしたいのか。
自分の胸に問いかける。
世間を騒がせているCOVID-19。
今も進化を遂げながら侵略を続けている今日この頃、一体何が出来るのだろうか。
そこで私はふと、思ったのです。
ウクレレっ。
これだ!
ウクレレと言うと、高木ブー=アロハのイメージが頭をよぎるのは、私だけではないはず。
高木ブーがあかんと言っているのではない。
しかし、高木ブー色がどうしても強い!
そこで私はウクレレのことを、レレと呼ぶことにしたのです。
今流行りの短縮語である。
巷では、俄かに流行り始めていたのである。
お家でのんびり、練習できる。
音楽教室に通わず、密にならない。
大きさもギターに比べ小さく邪魔にならない。
ギターは、高校の時に買ってはみたものの、私の小ぢんまりとした薄皮のお手てには、スチール弦が凶器の如く指の皮を突き破っていったのです。
必殺仕事人の三味線屋 勇次を思い出させる。
結局ギターは押入れの肥やしと成り果てていました。
レレなら私の指にも優しいはず。
私は思い立ったのでした。
それから私のレレ選びが始まりました。
初心者にも関わらず、良い物に手を出したがる。
身分不相応である。
しかしながら、音に妥協はできん!
昔は、LPレコードを聴くのにもサンスイのアンプにダイヤトーンのスピーカーだの。
レコードプレイヤーの針はMMだのMCで、土台はブロックにテニスボールを挟むなど色々やったものである。
今では、嵩張り邪魔になるとの理由で泣く泣く処分し、今手元にあるミニコンポにはCD、MDが搭載され、カセットテープは省かれている。
当時は最先端の少々お高めな優れものでしたが最近では、MDを目にすることもなく過去の遺物と化している。
しかし、今でも使い続けている私。
コレもこだわりである。
夜も寝ずに検討しました。
細い眼を見開き、くわっ!
コレだ!
Ko’Aloha(コアロハ)/ハワイ産に目を付けました。
音色が耳に心地良い。
私好みである。
癒しとなり優しく包み込まれる。
スタイルも良い。
ヘッド(一番先っちょ)がクラウン型でサウンドホールは三角おにぎり型となっていた。
ソレと直ぐ分かる出で立ちである。
しかもメッチャ軽である。
ギターと比べると1/100と言っても過言でない。
私の求めている子であった。
一目惚れでした。
手に取って触れてみる。
当然、弾けるわけもなく。
音が鳴っているな〜的状況である。
ボディーを撫で回す。
くびれたボディーライン。
イカしていた。
優しく叩いてみると、小鼓の様にポンと響いた!
『よ〜ぉ!ポン!』としたい衝動に駆られるのをグッと堪える。
どこがら攻めてやろうか。
経験のない私は少し戸惑っていた。
っで、どうすんのよっ!
と言っても、誰も助けてくれるはずもなく。
どうやって弾けば良いのだろう。
そう、何も考えていなかった。
そこで、スマホに向かって 『OK!Google!YouTube ウクレレ』と叫んでみた。
ガズレレなるものを発見。
それからは、私の先生&教科書として練習に励むことになった。
もちろん無料である。
2ヶ月ほど経った頃に、会社の先輩である川じぃにレレを始めた事を告げると、
『えっ、高木ブーを目指してんのんか』と一言。
御多分に洩れず、高木ブー色の強さを発揮されていたが、別に目指してる訳ではないと告げると、
『ピロキを目指せ!』
即座に言い放たれた。
ピッ。
ピロキって、どちら様?
『ネットで調べてみ』
直ぐに見つかるからとのこと。
私はすかさず『OK!Google! ピロキ』で検索。
直ぐに出てきた。
漫談家であった。
こっ、コレだ!
とはなりませんが、自虐ネタでオモロかった。
しかも、ピロキが使っているレレが私のレレと同じ物であった。(型番は違うと思うが)
この方が、ピロキさんか〜。
似てるっちゃ〜、似てるのかな。
洗脳されつつあった。
マインドコントロール。
恐るべし、川じぃ。
川じぃに誘われるがままに、恥ずかしながらホールでの練習参加を果たしたのでした。
練習日は、水曜の昼からお仕事を休んで取り組む。
昼食をとってから16時頃まで2回/月ぐらいのペースで参戦。
ホールが広いためレレの生音では、流石にギターに音が掻き消されてしまう。
家では出番が無かろうアンプを購入。
ホールでの練習に挑む。
アンプで鳴らすなら専用のレレが欲しくなり腕もないのにレレをいくつも買い足して行ったのです。
そう、コレクターの血が騒いでしまったのです。
結局、現在6本以上のレレを所有するまでに成長致しました。
ここに映ってないのもあるよ!
当然、腕が伴っていませんが別腹のように買い足していくのであります。
所有欲は、満たされました。
やっぱりダメだ!
ダメだ!やっぱり。
俺には・・・俺には・・・。
コイツをええ声で泣かしてやることができない。
改めて、良い音を奏でる腕がないことを痛感する。
そう、レレが、機材が良くても良い音は奏でない。
デカイ頭が垂れる。
そう、練習あるのみである。
そんな私を川じぃは励ましてくれる。
『大丈夫 大丈夫 ハゲてないで』って。
どこ見てんのよ〜。
大丈夫は、一回でええねん。
えっ、気になったのはそこ?
何の話してますのん。
自宅で黙々と練習に励み、書き溜めた楽譜帳は一杯になり二冊目に突入した。
楽譜帳にはレレ用のコード進行で書いているため川じぃには、読み取りにくく物足りない楽譜帳であったが、解読しギター用に編集し合わせてくれる。
中々やるな!
伊達にギターをオーダーメイドしたのではない。
ありがたやーありがたや〜。
勝手にレレを鳴らす私に、被せてくれているのです。
同じ被せるなら、もっと違う物を被せて欲しかった。
どこ見てんのよ!
白髪ならまだいい。
私には染める毛自体が・・・。
皆まで言わせるんじゃない。
私は、既にピロキを目指していたことに気付かされた。
川じぃは、ホールでのオンステージを開催して皆さんにお披露目するべく調整されていたが、コロナ禍で中止!?延期を余儀なくされた。
【 川じぃオンステージ 】 似顔絵入り。
ホール開催予定のビラまで作成していた。
練習の成果をギターにかけた集大成の場でもあった。
想いを伝えるスターの姿をお披露目することが叶いそうにはない。
しかし、毎日の練習は怠らない。
爪の手入れも怠らない。
その大切な爪が。
この間、折れました。
悲しみに浸る川じぃ。
時間は刻々と刻まれ、会社卒業のタイムリミットは着実に近付いてくる。
アニメでも鬼が持て囃されている中、我が社からは、赤鬼に続き青鬼も去ろうとしている。
そう、鬼のパンツを脱ぐのである。
長年暖めてきた鬼のパンツを。
どんな思いで。
仕事の鬼として、檄を飛ばし続けてきた。
煙たがれようとも。
会社生命をかけて。
ふと、川じぃが寂しそうな顔になる。
何かボソボソと言っている。
耳を澄ますと、
『おに〜 のパンツはいいパンツ〜 強いぞ〜 強いぞ〜 』
胸に響いた。
切ない気持ちで一杯になる。
あかん。
ふと川じぃを見上げると、メガネ越しに一筋の涙が。
川じぃは黙ったまま上を見上げ、
泣いてるんじゃない。
眼にゴミが。
何故か小芝居かかっていた。
川じぃ〜は、何処に向かおうとしているのか。
明後日の方を向いている。
本人も手探りで前に進もうとしている。
果ては、ジャズバーでのセッションはたまたストリートミュージシャン、流しのおっさんか、公園で子供達にいじられながらいつもギター弾いてるおっちゃん?
変なジジイなのか。
子供達からは、このおっちゃんいつ見ても公園に居てるけど、住んではるんかな。
いつも飴ちゃんくれるねん。
やたら、鬼のパンツの歌を歌ってる。
びっくりした!
ゆっ、夢か〜。
豊かに想像している間に寝ていたのか。
正夢にならねば良いのだが・・・。
夢があるって
いいよね〜。
いつまでも少年の眼をしている。
よ〜く見ると険しい顔付きであった。
コロナ禍が落ち着けば、酒場で飲むこともあるでしょう。
耳を覚まして下さい。
きっと聞こえてきますよ。
鬼のパンツの歌が。
おしまい
by まるまるの虫 カメさん
●最後に
で、でっ、何でまたウクレレなん。
ギターでなくウクレレなん。
おかしんちゃうん。
普通は、ギターやろ。
って言われる先輩もいらっしゃいます。
なんと言われても、
大人の事情とだけ、言っておきましょうか。
突然やりたくなったレレ。
COVID-19がもたらした外出制限。
時間の使い方を考えさせられ得られた物でもありました。
【ネット検索より】
◆鬼のパンツが気になった方は、こちらをどうぞ。
お母さんといっしょより
鬼のパンツは いいパンツ
つよいぞ つよいぞ
トラの毛皮で できている
つよいぞ つよいぞ
5年はいても やぶれない
つよいぞ つよいぞ
10年はいても やぶれない
つよいぞ つよいぞ
はこう はこう 鬼のパンツ
はこう はこう 鬼のパンツ
あなたも あなたも あなたも あなたも
みんなではこう 鬼のパンツ
◆ザ・ドリフターズ
日本の音楽バンドおよびコントグループである。
1969年頃までバンドを主活動とし、それ以降は主としてコントグループとして活動した。通称はドリフ。
高木ブーは、ウクレレ演奏者