〈読書〉川のほとりに立つ者は
・川のほとりに立つ者は 著者:寺地はるな
川のほとりに立つということは、人と向き合うということを暗示しているのでしょうか。
主人公、清瀬は、自分にみせない事情を抱えているらしい彼氏・松木に不信感を持ち、数ヶ月間、連絡をとれないままで生活をしています。
一方、清瀬の彼氏・松木は友人・樹の恋が上手くいくよう願い、協力しているのですが、樹の事情を清瀬に打ち明けられずにいます。
そのような時に、清瀬は、松木が友人・樹と事件に巻き込まれ、意識不明の状態で入院したと連絡を受けます。
樹の母や、樹が思いを寄せている天音から事情を聞き、松木の抱えていた秘密が清瀬にも見えてきます。
川の流れが清々しくとも、川底の状態や川底にあるものは分かりません。
川の流れを見つめている方がいいのか、川の水に手や足を浸して水の冷たさを感じた方がいいのか、また、危険が伴いますが、川の中へ入り川の深さや、川底の様子や、流れの速さを感じた方がいいのか。
少なくとも、川を岸辺から眺めながらも、川の底にあるものを想像しながら生きていくのが良いのかもしれません。
人はいろいろな顔をもっています。
それを知ろうとすることで相手との向き合い方も変わってくるし、その相手との関係も変化してくるというということを感じながら、『川のほとりに立つ者は』を読み終えました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
こちらも寺地はるなさんの著作です↓↓↓
私K.Kからのごあいさつです↓↓↓