〈読書〉君が手にするはずだった黄金について
・君が手にするはずだった黄金について 著者:小川 哲
『君が手にするはずだった黄金について』の主人公は、小説家・小川。
小説家・小川は著者の分身なのでしょうか?
『君が手にするはずだった黄金について』は、短編集ですが、どの話も小説家・小川が語り手となっています。
また、小川の高校の同級生たちなど登場人物も繰り返し登場するので、短編どうしもつながりがあります。
気になるのは、あやしい登場人物たちです。
オーラリーディング占い師、個人投資家・ギリギリ先生として活躍する片桐、ロレックス(の偽物?)を身に着ける漫画家。
オーラリーディング占い師は商売上手な印象ですが、片桐と漫画家は自分が認められたい気持ちがとても強い感じ。
承認欲求を満たすために、片桐や漫画家は手段を選ばないタイプなのか?
作家:小川の語りで、あやしい登場人物たちの鍍金が剝がれて、実際の姿が見えてきます。
『君が手にするはずだった黄金について』は、フィクションなのかノンフィクションなのか、一回読み終えた後は、少々混乱しました。
著者が見聞きしたことが多く含まれているのではないかと想像してしまう作品ですよね。
ノンフィクションではなくてフィクションなのだ、ということは分かるのですが、ではどこまでが著者が実際に経験したことなのかというと明らかではない。
どこまでが現実にあったことなのか、それともすべてが創作なのか?
その様なことを考えながら読むと楽しめると思います。
こちらも小川哲さんの著作です↓↓↓
ここまで読んでいただきありがとうございました!
私K.Kからのごあいさつです↓↓↓