「介護の大変さを少しでも、やわらげる方法」⑱「写真」や「鏡」を使ってみる。
いつも読んでくださっている方は、ありがとうございます。
おかげで、書き続けることができています。
初めて読んでいただいている方は、見つけていただき、ありがとうございます。
私は、臨床心理士/公認心理師の越智誠(おちまこと)と申します。家族介護者の心理的支援を仕事にしています。
いつも読んでくださる方には、繰り返しになり、申し訳ないのですが、私も家族の介護をしていた時期があります。その時間の中で、家族介護者の方の、こころのサポートが必要だと考え、臨床心理士になりました。その後、公認心理師の資格も取得しました。
家族介護者の負担
家族介護者の方にとっては、介護が始まってから、いつ終わりが来るか分からない毎日が続いているかと思います。
その気持ちの状態は、単純ではなく、説明しがたい大変さではないかと推察することしかできないのですが、それでも、ほんの少しでも負担感や、ストレスを減らせるかもしれない方法は、お伝えする努力はしていきたいと考えています。
時間的にも余裕がなく、どこかへ出かけることも出来ない場合がほとんどだと思いますが、この「介護の大変さを、少しでもやわらげる方法」シリーズでは、お金も時間も手間もなるべくかけずに、少しでも気持ちを楽にする方法を考えていきたいと思います。
もし気が向いたら、試してみてもらえたら、幸いです。
「介護の大変さを、少しでもやわらげる方法」
「介護の大変さを、少しでもやわらげる方法」シリーズは、18回目になりますが、今回は、『「写真」や「鏡」を使ってみる』です。
この本で紹介されている方法は、71もあるのですが、その中で、家族介護者の介護負担をやわらげるために、有効と思えることを、これまでもいくつも参考にさせてもらいました。
お気に入りの写真を見る
今回も、その中から一つの方法を紹介します。
好きな人、好きな場所、好きなスポーツや趣味の写真や、嬉しかったときや楽しかったときの思い出の写真など見るだけで気持ちが切り替わるような写真を、いつでも見られるところに準備しておきましょう。
携帯電話の待ち受け画面や保存された画像、机の上のフォトフレームやデスクマットに入れた写真を見るだけで、私たちは気持ちを切り替えることができます。
携帯などに保存され、いつでも見られるようにしている方は、今でも多いと思います。それでも、もし、そこにあまりこだわりがない方が、いらっしゃった場合は、自分が好きな画像を意識して、待受け画面などにされてみるのは、いかがでしょうか。
また、好きな写真も、いつでも見られる場所に置くのがいいと思います。もし、介護中であれば、自分が移動する場所のあちこちに置いて、ふと目に入ることで、少しでも気持ちが切り替えることができれば、それで、ほんの少しでも介護の大変さが、やわらぐかもしれません。
さらに、在宅介護をされている場合、実際に介護の作業をされる部屋で、介護を受けているご家族が生活されている場所に、ご自分の好きな写真を置くときは、注意が必要な場合があるかと思います。
もし、認知症などの時は、誰が悪いわけでもないのですが、そうした写真が汚されたり、破られたり、といったこともありえます。そうなった時は、好きな写真だけに、返って嫌な気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
もしも、好きな写真を介護の現場に設置される場合は、介護者だけが気がつくような高い場所や、介護を受けているご家族には分かりにくく、手が届かないような位置に置く、といった工夫は必要かもしれません。
鏡を使う
これは、大変さをやわらげる、ことに直接つながらないかもしれません。
要介護者であるご家族が憎いといったことではなく、いつまで続くか分からない介護負担が積み重なり、いつものように介護をしているときは、ギリギリ保たれているような気持ちが、何かのおりに、小さい変化が起こり、突発的に怒りが噴き出すようなことも、介護が長くなるほど、珍しいことではないと思います。
そんな時に、それは、介護環境の過酷さによって、仕方がないと思えるようなことでもあるのですが、そうした怒りを出してしまったことに、自己嫌悪に陥ることさえあると思います。
優しい方ほど、要介護者である「家族に対して、優しくできていない」といったようなことを思い、さらに自分を責めてしまい、負担感が増えるという悪循環に陥ることさえあると考えられます。
そんな時に、「アンガーマネージメント」の方法が参考に出来るかもしれません。
鏡の中のもうひとりの自分が見ているという状況下では、瞬時にして心が冷静になる。
これは、直接的に介護者への言葉ではないのですが、鏡を見ると、自分が冷静になれる、ということを生かせる可能性があります。
もしも、介護中に突発的な怒りが出てしまうのは、大変な介護環境では仕方がないとはいえ、そのことによって、自分自身を責めてしまうことを避けるためには、介護の現場に、鏡を置いてみるのは、いかがでしょうか。
これは設置位置に工夫が必要だと思いますが、怒りが生じやすい場面で、その時に、自分の顔が、自分で見られて、要介護者であるご家族からは気が付きにくく、手が届かないような場所に鏡を置くのはどうでしょうか。
怒りが爆発しそうな時、ふと自分の顔が、鏡に映り、それを見ることによって、少しでも冷静になれるかもしれません。それは、怒りをコントロールすることですから、直接、負担感をやわらげるわけではないかもしれませんが、自分の激しい怒りによって、自己嫌悪に襲われることが減り、間接的には、負担感が軽くなる可能性が出てきます。
もし、よろしかったら、試してみていただければ、幸いです。
今回は以上です。
もし、こうした方法で負担感が減らなかったら申し訳ありません。よろしかったら、他の方法も、気が向いた時に試していただければ、幸いです。
(他にも、いろいろと介護のことを書いています↓。よろしかったら、読んでいただければ、ありがたく思います)。
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