「介護の大変さを少しでもやわらげる方法」⑬「セルフマッサージをおこなう」。
初めて読んでくださっている方は、見つけていただき、ありがとうございます。
臨床心理士/公認心理師の越智誠(おちまこと)と申します。
いつも読んでいただいている方は、ありがとうございます。
そのおかげで、書き続けることが出来ています。
「介護の大変さを、少しでもやわらげる方法」
介護をされている方にとっては、いつ終わりが来るか分からない毎日が、ずっと継続している感覚だけは、周囲の状況が、今のようなコロナ禍になったとしても、もしかしたら、変わらないのかもしれません。
そして、その感覚は、他の方々には、なかなか理解されにくいことだと思います。さらに今はワクチン接種に関して、予約などをめぐって、焦燥感なども加わっているかもしれません。
いつも読んでくださる方には、繰り返しになり申し訳ないのですが、私も家族の介護をしていた時期があります。その時間の中で、家族介護者の方の、こころのサポートが必要だと考え、臨床心理士になりました。その後、公認心理師の資格も取得しました。
このnoteの記事も、できたら、家族介護者の方のために、少しでもお役に立てれば、と始めて、続けています。この「介護の大変さを、少しでもやわらげる方法」シリーズは、今回で13回目になりますが、「自分自身に意識を向ける」ことを考えていきたいと思います。
セルフマッサージ
この書籍↓は、特に介護負担などに特化した方法ではないのですが、いろいろと参考になる内容も少なくありませんでした。
鎖骨の下を揉みほぐす!
親指と中指を使って、鎖骨の下のくぼんでいるところを揉みほぐしてみてください。
ストレスが身体にきている人ほど、ここを揉むと気持ちがいいと思います。
右手で揉むときは、左手はおへその上においておきます。30秒ぐらい揉みほぐしたら、手を代えて同じように揉みほぐしてみましょう。
これは、いわゆるセルフマッサージですが、この体の部位を揉みほぐす機会も、なかなかないことですし、私も試みたのですが、結構、気持ちがよかったので、知らないうちにストレスが身体にきているのかもしれません。
本来であれば、どなたか、例えばプロの方に体をマッサージされたり、といった経験をすることができれば、その時間だけは、自分が大事にされていることを実感できますが、このようなセルフマッサージでも、肉体的な負担感が少しでも減ること。さらには気持ちがいいことで、少しでも気分転換ができる可能性があること。それに加えて、こうしたマッサージをする時には、いやでも、自分自身の身体に意識が向くと思います。
その「自分自身に意識が向くこと」が、かなり大事ではないか、と改めて思いました。
介護者の意識
たぶん、これまでも何度かしている表現になるかと思いますが、家族介護者の日常は、常に要介護者(介護を必要とされるご家族)に注意が向けられているのだと思います。
それは、最初は意識的かもしれませんが、介護の時間が重なっていくほど、ごく自然に、ほぼ無意識で、何をしていたとしても、ずっと注意が払われていて、だからこそ、わずかな変化に敏感になり、大きなトラブルを防げるようになり、そして介護の継続が可能になるのだと考えています。
ただ、この注意を持続する緊張感は、介護に必要なはずですが、心身への負担は大きいのも事実だと思います。同時に、常に意識が要介護者に向いているため、介護者自身への意識が、どうしても疎かになりがちです。
ベテランの家族介護者ほど、その傾向が強く、いつの間にか、自分の心身のことは、二の次になってしまうのではないでしょうか。
それは、介護に適応する、ということでもあると思うのですが、ずっとそれが続くと、心身の負担感が強い上に、自分の体調が悪くなっていることに、気がつくのが遅くなる場合もあります。
自分自身へ意識を向けること
こうした状況にいる介護者に対して、「時々でも、ご自分も大事にしてください」と声をかけても、それは、返って負担になってしまう場合さえあります。
それは、そんなふうに自分への意識を向けられないくらい、介護に集中している毎日が自然になっているせいなので、意識を変えようと思うこと自体が、負担になる可能性もあると思います。
そう考えると、セルフマッサージのように、身体に触れることで、自然に自分へ意識が向かう方法のほうが、より負担なく取り組めるのかもしれません。
そういう意味では、紹介した方法だけでなく、例えば、手のひらを自分でもむ。肩を少し叩く。頭皮をマッサージしてみる。そういった、ご自分に合っていたり、もしくは、以前、行っていたことがある場合には、そうした方法を試みるのは、どうでしょうか。
毎日、大変だとは思いますが、セルフマッサージによって、ご自分へ意識を向けてみる、という時間をわずかでも持つことで、ほんの少しでも気持ちが楽になったり、もしくは、ご自身への疲労感などに気が付きやすくなり、難しいとは思いますが、そのことで、少し休もうといった決断がつきやすくなれば、と考えています。
今回は、以上です。
もし、こうした方法で負担感が減らなかったら申し訳ありません。よろしかったら、他の方法も、気が向いた時にでも試していただければ、幸いです。
(他にも、いろいろと介護について書いています↓。よろしかったら、読んでいただければ、ありがたく思います)。
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