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家族介護者の支援について、改めて考える⑦「家族介護者への理解」を深め、広げるためにできること。

    いつも読んでくださっている方は、ありがとうございます。
 おかげで、こうして書き続けることが出来ています。

 家族介護者の支援として、前回までは、個別な心理的な支援について、いろいろと書いてきました。そして、その必要性を感じながらも、その相談窓口が広がっていかないことに対して、自分自身ができることは限られていますし、微力なのも分かりながらも、こんなに変化しないことに対して、さらに考えてみました。

 ただ、そんなことを改めて考えると、自意識過剰だとは思いながらも、この10年のことを思い出し、いろいろと自分なりに試みてきたことが、成果が上がっていないのではないか、といった焦りも強くなったせいか、より疲労感を呼んでしまったようで、恥ずかしながら、なんだか体調まで崩してしまったようです。(今は、良くなりました)。

家族介護者への理解

 何回か書いているので繰り返しになり、申し訳ないのですが、元々、家族介護者で、仕事もできない状況が10年ほど続いていて、介護者には個別で心理的な支援が必要だと思い、微力でも、自分で行えれば、と考え、臨床心理士になろうと思いました。

 大学院に入学したのが2010年ですから、すでに10年以上前になりますが、その時に、これから高齢者はさらに増え、介護保険も導入され10年がたち、介護に関する心理的な支援に対しての関心は、少しずつでも増大しているのではないか。

 もしかしたら、私のような人間が、家族介護者の心理的な支援を、などと力まなくても、すでに心理の専門家の間では研究も進み、活発な議論がされ始めているのではないか、と入学前は予想していました。

 それが、臨床心理学の分野では、高齢者に関しての研究は、専門的に取り組まれている方々がいらっしゃっり、それはとても貴重で大事な研究だと思いましたが、ただ、臨床心理学全体から見ると、少数派でした。

   その上、介護者の心理に対して重点的に取り組まれている方が、ほとんどいらっしゃらない上に、学生も含めて、介護に関しての関心が少なく、ある程度は覚悟はしていたものの、思った以上に、その関心が薄いことに、誰が悪いわけでもないのに、勝手に微妙にショックを受けけました。

 それもあって、在学中も、機会があれば、介護のことを伝えようとしましたし、それも含めて、修士論文のテーマも「家族介護者の心理」にした部分もありました。

 論文の完成が遅れたため、予定では2年で修了するはずでしたが、3年かけて、大学院を出ました。その年には、仕事が見つからず、介護相談のボランティアを始め、臨床心理士の資格試験にはなんとか合格でき、翌年の2014年からは、紹介していただいたおかげで、介護者のための相談を始めることができました。

 そうした時間の中で、カフェの中や、いわゆる市民講座や、さらには、若い大学生にも、話をさせていただく機会を与えていただくことがありました。

 今年まで、とても細々とですが、1年に一回か、二回は、そうした「講座」のようなことをさせていただいています。その際に、多くは、認知症や認知症の介護について話してください、というリクエストをいただいていますが、それに加えて、毎回、家族介護者のことも話させてもらっています。

 こうして、家族介護者への理解を広めるために、自分なりに努力はしていますが、それは、理解が少しでも広まることで、介護者への見方が変わり、そのことで、遠回りですが、少しでも支援につながれば、と思って、続けています。

 もちろん、自分だけが「家族介護者」のことを知っている、とも思っていませんが、それでも、現場などでは「まだ理解されていない」と感じることもあるので、頑張らなければ、と微力を自覚しながら思ったり、どうすればいいのか?と悩んだりしています。

より広く伝えるために

 介護について、直接、話をさせていただくと、質問などもいただき、とても伝わっている感触を得ることができて、ありがたいのですが、毎回、多くても、数十人の方にお伝えしていますので、さらに、「家族介護者への理解」を広めるのであれば、やはり、本として出版したほうがいいのでは、と思いました。(修士論文を元として、「家族介護者の心理」をテーマとした書籍を考えています)。

 家族介護者の気持ちを理解した上で、支援を考える、という方向性の書籍は、自分の無知もあるせいなのか、ほぼ見当たらないので、それもあって、本としてお伝えしたいと思い続けています。

 それで、出版社に企画書を送り続けることをして、一社だけは、ありがたくも反応があり、編集者の方とお会いしましたが、その後は、1年以上、連絡が途絶えているので、諦めつつも、それも含めて、なんとなく疲れているのかもしれません。

 その「活動」と並行して、少しでも、家族介護者の理解が進めば、と思い、このnoteも続けていますが、読んでくださる方がいらっしゃるので、少しでも伝わっているのではないか、という感触は得ています。

 ありがとうございます。

今後のこと

 こうした10年を過ごし、介護相談を続けていられるのは、とてもありがたいことですが、介護者の理解を少しでも広めるという目的は、自分の力不足もあり、相変わらず、それほど状況が変わっていません。そのことに、少し疲れてきているような気がします。

 個人的な努力ではどうしようもないことだと分かりつつも、無力感に襲われたりもするのは、仕方がないかもしれません。


 それでも、今後は、介護者の心理をテーマにし、さらには調査に協力していただいた家族介護者の方々の生の声を、きちんと生かせる本を出版できるよう、再び、活動を再開しようと思っています。

 どうやら、紙の本で伝える方法は、深く届けるには、まだ有効な手段だとも思っていますので、このnoteでの発信と並行して、なんとか実現したいと思っています。

 
 もし、出版関係の方で、読んでくださる方がいらっしゃり、書籍化に関して、興味がある方がいらっしゃれば、「クリエイターへのお問合せ」などで、ご連絡いただければ、とてもありがたく思います。かなり図々しいお願いだとは思うのですが、ご検討いただければ、幸いです。


(書籍の基本的なイメージとしては、このマガジン↓に、具体的な介護者の方々の言葉を多く伝えるようにできたら、と思っています)。


 今回は、特にまとまりがなく、迷いながらも取り組んでいる現在進行形のことなので、愚痴のようになっている部分もあったかと思います。すみませんでした。

 疑問点、ご意見などございましたら、お伝えくだされば、とてもありがたく思います。
 よろしくお願いいたします。

 読んでくださり、ありがとうございました。



他にも、介護のことについて、いろいろと書いています↓。よろしかったら、読んでくいただければ、ありがたく思います)。


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