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記事一覧
小田川クソ小説 第16話 「カンフー」
中学の職業体験の授業で、長年地元で営みを続けている中華料理屋に行く事になった。
「あらケンちゃん、大きくなったなぁ」
そう言って店主は迎えてくれた。小さな頃から通っているので顔見知りであったし、こちらとしてもやり甲斐があった。
早速エプロンを貰い、ホールの手伝いをした。
慣れてきてキビキビ働く姿を見て店主は感心していた。
その時、職業体験をサボって様子を見に来たヤンキー5,6人が店に入ってき
小田川クソ小説 第14話 「化物」
駅のフライヤーで見たアートギャラリーに行くと、架空の街並みを作り、ジオラマで表現する女性アーティスト、tomokoさんに出会った。
彼女は架空のリアルな街並みを忠実に再現し、多くの人だかりが出来ていた。僕は可愛らしい彼女に速攻話に行った。気持ちよくなって9時間も話し込んだ。僕は満足して帰った。
家に帰ると、tomokoさんがどうしたらもっと売れるかと考えた結果、僕がARで動かすラジコン。
小田川クソ小説 第13話「目押し」
ボコォォォォォォォォオオオオオ!!!!
「えぇ…」
病院で危篤の息子を父が殴った。医者はドン引きしていた。
「……平成22年、2月22日、22時22分21秒、ご臨終です」
「惜しい!!!!」
母は叫んだ。
※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
小田川クソ小説 第6話 「凌遅」
結成当初から応援していたバンド「クイズ豚骨醤油」が今年で10年目となり、メンバーが皆、30代となった。
今まで勢いがあったり、落ち着いたりを繰り返しながら活動を続けていたが、10年目を節目に気合を入れ、アマチュアバンドが賞金100万円+メジャーデビューを賭けた大会に出ることになった。
確かな実力もあったし、いつ売れてもおかしくないと思っていたので、それを聞いた私たちファンは嬉しくなって、
小田川クソ小説 第3話 「映画ランドラーメン」
脱サラして、老舗のラーメン屋で修業を2年続け、ようやく社長から腕を認められ、晴れて大阪の地で出店する事になった。
「今度こそ成功して欲しい」の思いで、物件探しを手伝ってくれた妻からお勧めされた、京橋の商店街で開店をする事を勧められたが、商売は人通りと立地で決まるので、その案を一蹴りし、そこよりも更に人通りが多い、映画ランドのジェラシックパークとクォーターワールドの間に家系ラーメン屋を開く事に