吸血鬼と精神医学: 吸血鬼は病人だった?臨床的吸血鬼について〜海外論文の紹介〜(後編)
【臨床的吸血鬼症: レンフィールド症候群(Renfield’s syndrome)】
「前編」では昔の人々が吸血鬼と勘違いした"病気"について紹介しましたが、ここからは「吸血鬼と精神医学: 吸血鬼は病人だった?臨床的吸血鬼について〜海外論文の紹介〜」というタイトル伏線回収にあたるパートです。
今まで紹介したように、狂犬病、結核、ペラグラ、ポルフィリン症はいずれも吸血鬼と共通の特徴を持ちますが、吸血鬼を吸血鬼たらしめる”特徴1”【血を吸う】という行為には至りません。
しかし、世界中には多種多様な”嗜好”をもつ人がおり、その中には「血を飲みたい」という強い願望を抱くドラキュラ伯爵のようなケースも存在します。
このように「血を飲みたい」と思う状態を臨床的吸血鬼症(clinical vampirism)、別名レンフィールド症候群(Renfiield’s syndrome)と呼びます。
レンフィールドとはブラム・ストーカーの「ドラキュラ」小説に登場する、ドラキュラ伯爵の下僕「レンフィールド」が由来です。
レンフィールドは精神病院に収容されている狂人であり、ハエ、蜘蛛、鳥などを食べることでその命を自分の中に取り込み、その取り込んだ命の分だけ自らの命を長らえることができるという妄想を抱いていました。
そしてこのレンフィールド症候群に関するレビュー文献を見つけましたので、ここで簡単にご紹介いたします。
尚、レインフィールド症候群は精神医学における正式名称ではありませんので、この点はご理解をお願いいたします!
↓ニコラス・ケイジ主演の「レンフィールド」はまさに下僕レンフィールドをえがいたホラーコメディーです!
【研究紹介】
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