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メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(556)-(560)

皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆

最近朝晩涼しくなりましたね(日中はまだまだ暑いですが...)!

早朝に爽秋を感じれば身が引き締まり、「今日も一日がんばるぞ」というやる気スイッチがONになります。

帰宅途中夕風が吹けば頬が緩み「今日も一日がんばったな」と呑む気スイッチがONになります。

...ん!?

最近気づきましたが、疲れが溜まるとポエムっぽくなるような気がします...🙄

鬱病を患った詩人は数多くおりますが、なんとなくわかる気が...。

しかしご安心ください!☺️

小生の場合、お肉とパスタとワインがあれば無敵なのです🍖🍝🍷

皆様も秋を感じつつ、秋グルメと秋酒をご堪能くださいな!

メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。

X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!


【今日の精神医学豆知識集!(その112)】

556.保険適応のある心理テストはいろいろあるけど手間暇によって点数が違うよ。例えば簡易なもの(80点)としてはMMSEや長谷川式などのような簡易認知症テスト、操作と処理が極めて複雑なもの(450点)としてはWISC/WAIS(III or IV)などの知能テストが挙げられるよ。

2024年8月6日

【メタルのおまけ】
心理テストは星の数だけあるけど、その中でも保険適応のある検査(健康保険からの給付の対象となる検査)はごく限られているよ。...とはいっても、中には「なにそれ?」と初耳な心理検査もあるから何を基準に選んでいるのかさっぱりわからないね。

↓この心理テストは保険適応がありません…。


557.保険適応のある心理テストは、操作が簡易なもの(80点)は検査及び結果処理に40分以上、操作が複雑なもの(280点)は1時間以上、操作と処理が極めて複雑なもの(450点)は1時間30分以上...、という具合におおよその時間によって区分されているよ(あくまで目安)。

2024年8月7日

【メタルのおまけ】
ちなみに操作が簡易なものは「イ: 疾患の早期発見を目的とするもの」と「ロ:その他のもの」にわけられるよ。点数は80点と一緒だけど、なぜイ・ロの二つに分類しているのか理由はわからないや。一方、操作が複雑なもの、操作と処理が極めて複雑なものについてはそれぞれ目的別で分けられることはないからさらに不思議だね。

↓これは学園七不思議に匹敵する不思議です(嘘です)!


558.認知症の簡易テストであるMMSEや長谷川式スケールは3ヶ月に1回しか保険算定できないよ。確かにアルツハイマー病は1ヶ月やそこらで急激に悪くなることはないから毎月するのはちょっとやり過ぎかもね。それに認知症テストを頻回にすると答えを覚えちゃうかも...?

2024年8月8日

【メタルのおまけ】
これはMCI(軽度認知症)の人あるあるだね。自分が認知症か心配して何度も受診してそのうちテスト結果を思えちゃうことがあるんだよなぁ...。ちなみに医療従事者、特に精神科医や心理士さんは年をとっても「桜・猫・電車」は覚えているだろうから長谷川式スケールは高めにでると思うよ。

↓猫と電車でしらべたらこんな映画が!


559.バウムテストは紙に一本の木を描くことによって患者さんの内面を分析する心理テストだよ。検査自体はすぐ終わるけど解釈には専門的知識が必要だから診療報酬上では「操作が複雑なもの(280点)」に分類されるよ。

2024年8月9日

【メタルのおまけ】
バウムテストを作ったのはスイスの心理学者カール・コッホ(Charles Koch)だよ。コッホは幼くして父を亡くし15歳で起重機製造工場で仕事をはじめたよ。そして昼は仕事、夜は夜間工業学校で勉強して20歳のときにチューリッヒの応用心理学研究者に入るよ。とても苦労人だったみたいだね。

↓コッホも訳ありですが、このバームクーヘンも訳ありです。


560.同一区分の心理検査は同じ日に検査を複数やっても算定されるのは1つだけだよ。例えばMMSEと長谷川式を同日にやっても、80x2=160点ではなく80点しか請求できないよ。ちなみに算定されるのは「主たるもの(点数が高いもの)1種類のみ」だよ。

2024年8月10日

【メタルのおまけ】
一方、区分が違えば同じ80点のテストを同日にやってもテクニカルには加算されるよ。例えば、コース立方体、モーズレイ性格検査、長谷川式であれば80x3=240点もらえるよ。でも診断名をちゃんとつけないといけないし、それに原資は国民の税金なんだから必要最低限の検査にすべきだよ。

↓医療事務のスタッフがこれを見ながら点数をチェックしてくれてます。


【メタル君の考察】

今回は「精神科における心理テストの保険点数」に関してツイートしたよ!

心理テストも健康保険でカバーされるものとそうでないものがあるんだよね。

そして心理テストの手間暇によって点数が違うことも重要だね。

ところで病院では一般的に心理士さんが心理テストを行うことが多いけど、医師も一度は自分で心理テストを施行した方がよいと思うよ。

心理テストは点数だけでなく、検査に対する患者さんの取り組み方・態度も診断の参考になるからね。

これからもマニアックな精神医学ネタをビシバシ提供するぞ😆

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