ゲームと精神医学(3): ファイナルファンタジーXIV に関する「マジメな」海外研究の紹介
皆様、こんにちは!鹿冶梟介(かやほうすけ)です。
突然ですがRPG(ロールプレイングゲーム)は、お好きですか!?
Twitterでメタルスライムこと「メタル君」を相棒にしていることからも分かるように、小生はRPGが大好きです🥰
社会人になってからは、ゲームをプレイすること自体難しくなったのですが、それでも小生のドラクエ愛は変わりません😤
このドラクエ(RPG)愛を表現するために、好評シリーズ「ゲームと精神医学」の第3回目はRPGをテーマにするべし…、と勝手に思いました。
そこで今回ご紹介するのは、日本のRPGの代表作「ファイナルファンタジー」をテーマにした研究です!
・・・
「えぇっ!?そこはドラクエだろ?」
「メタル君の立場は...?」
…と、ドラクエ派からはベギラマ(ツッコミ)を喰らいそうですが、残念ながら、ドラクエをテーマにした科学論文を見つけられませんでした…(スミマセン)😅
ドラクエ大好きな読者様にとって複雑な思いかもしれませんが、今回はオンラインRPGであるファイナルファンタジーXIVを対象とした「マジメな」海外の文献をご紹介いたします!
しかし、今回の研究は「精神医学」というよりは「心理学・社会学」寄りのテーマであり、かつ小生がファイナルファンタジーXIV特有(?)のバトルシステムに疎いため、論文の一部のみの解説となっております。
またゲーム内容の理解不足のため、用語の日本語訳が間違っているかもしれませんので、この点はご注意ください。
(FF14に詳しい人、教えて…😱)
【ファイナルファンタジーXIV(FF14)とは】
スクエア・エニックスが開発したファイナルファンタジーシリーズの第14作目にあたり、同シリーズ2作目のMMORPG*である(*多人数参加型オンラインRPGの意)。
プレーヤーは種族、外見、クラス・ジョブ(職業)を選び、作成したアバターでFF14の世界「エオルゼア」で他のプレーヤーと共に冒険、戦闘、イベント、素材集め、クラフトワーク等様々なアクティビティーを楽しむことができる。
↓ファイナルファンタジーの人気キャラクターと言えば「チョコボ」ですよね!
【研究紹介】
<<目的>>
デジタル環境におけるアバター間の共同行動としてデジタル共同行動(共同プレイ)を導入し、現実世界とデジタル空間における共同行動の共通点と相違点を明らかにする。
<<方法1>>
ソーシャルメディアを通じてMMORPG「ファイナルファンタジーXIV(以下FF14)」のユーザーを対象に被験者を募集した。1 か月のデータ収集の後(2021 年 8 月 1 日から)、1097 名の回答があり、そのうち 671 名がパート 1 の有効回答者、つまり、これらの回答者は調査の最初の部分を完了し、研究目的でのデータ使用に同意している。第1部の参加者の大多数は18歳から37歳(N = 557)で、男性(N = 356)または女性(N = 205)であると認識されていた。
被験者に対して8つのアンケート質問を行った。
データ解析は3つの異なる役割間の分布を比較するためにクラスカル・ワリス順位和検定を使用した。役割間のポストホック比較は、連続性補正を用いたウィルコクソン順位和検定で行い、α値を0.016に下げることで多重比較をした。
<<結果1>>
シナリオ1のアンケートに答えてくれた671人のうち、179人がタンク(防御系職業)、206人がヒーラー(回復系職業)、286人がDPS(攻撃系職業)をプレイしていた(図1:FF14のジョブについて )。
(貢献と役割)
ほとんどの回答者が、自分もパートナーも主役ではない"チームワーク"で行動していると認識しているが、この認識はジョブによって差はなかった(図2A:χ2(2)=0.614、p>.7)。
回答者は、ジョブとは無関係に、パーティーの中で自分の役割を非常によく果たすことができると感じている(図2B:χ2(2) = 2.826, p > .2) 。したがって、大多数(全体83 %)が「パーティーの中で自分の役割を果たした」と回答していた。
「自分の役割を見失う」は2前後と総じて低く、ジョブによる差はなかった(図2C: χ2(2) = 0.702, p > .2)。
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