川本喜八郎・岡本忠成監督特集上映

5月8日(土)シアター・イメージフォーラムほかにて公開 ストップモーション・アニメーションの世界で比類なき功績を残した世界的巨匠、川本喜八郎と岡本忠成の作品を最新の技術で4K修復・上映します。

川本喜八郎・岡本忠成監督特集上映

5月8日(土)シアター・イメージフォーラムほかにて公開 ストップモーション・アニメーションの世界で比類なき功績を残した世界的巨匠、川本喜八郎と岡本忠成の作品を最新の技術で4K修復・上映します。

最近の記事

トークショー採録② 篠原義浩さん

シアター・イメージフォーラム トークショー 5月16日(日) 15:00~ 岡本忠成回上映後 『注文の多い料理店』演出助手:篠原義浩 聞き手:山下泰司(WOWOWプラス) ――今日は岡本忠成監督のスタッフでいらっしゃった篠原義浩さんをお招きしています。篠原さんは『注文の多い料理店』の演出助手としてクレジットされていますが、今回の岡本作品の4K修復~公開に関しても尽力していただきました。まずは岡本さんとの最初の出会いについてお聞かせいただけますか。 1983年に岡本の会社で

    • 岡本忠成特集上映に寄せて

      どうも、今回の川本喜八郎、岡本忠成の4K修復、および特集上映の企画を担当しました、WOWOWプラスの山下です。渋谷のイメージフォーラムでは何度かトークショーも行っておりますが(今週もこれから2回あります)、ゲストの方の相手役として登壇している者でございます。この難しい状況の中、上映やトークにお運びくださった皆様に厚く御礼申し上げます。 今回の企画の大元の発端には、僕がその昔、お二人の作品集を出していたレーザーディスク株式会社(後のパイオニアLDC)という会社に勤めていたこと

      • 『おこんじょうるり』の詞章

        岡本忠成監督の『おこんじょうるり』をご覧になった方は、劇場を出たところで、思わずあの浄瑠璃を口ずさんでしまうことでしょう。「でも、ちょっと難しい歌詞がうろ覚えで……なんだっけ?」となってしまったり。 そこでこの浄瑠璃の作詞をされた東川洋子さんにお願いしまして、この詞章を教えていただきました。東川さんは、今回の上映作品の中では『サクラより愛をのせて』の作画、『虹に向って』の脚本も手掛けておられる、岡本忠成作品の重要なスタッフのお一人で、児童文学の世界でも活躍されておられます。

        • トークショー採録① 山村浩二さん

          シアター・イメージフォーラム トークショー 5月15日(土) 13:00~ 川本喜八郎回上映後 アニメーション作家:山村浩二 聞き手:山下泰司(WOWOWプラス) ―― 山村さんは、生前の川本喜八郎さん、岡本忠成さんとも懇意にされてらっしゃいました。 名古屋から上京して東京造形大学に通っていたころ、川本さん、岡本さんお二人の短編アニメーション作品を知り、その後、ご本人たちとも親しくさせていただいて。特に川本さんとは亡くなるまでずっとですね。お葬式は密葬だったのですが、その

          川本作品、岡本作品の音の魅力

           今回の川本喜八郎、岡本忠成特集上映、オリジナル・ネガからの4K修復も素晴らしい高解像度、色味に仕上がったのですが、音の方もかつてのプリント(フィルム)での上映に比べて格段にリッチなサウンドに仕上がっています。試写をご覧になった、業界の玄人筋の方からも「『おこんじょうるり』ってこんなにいい音だったのか!」「岸田今日子さんの語りがこんな音質で聴けるなんて……」「音の修復は一体どうやったの?」という声が聞かれました。  元の素材はほとんどが35mm(フィルムの横幅の長さです)の

          川本作品、岡本作品の音の魅力

          4K修復とはなにか

           5月になりまして、いよいよ公開まであと一週間。緊急事態宣言でなんとも落ち着かないゴールデン・ウィークで、映画館の営業も館によって対応がまちまちですが、今回、川本喜八郎、岡本忠成特集上映をかけてくださる渋谷のシアター・イメージフォーラムは、席数を半分にしての営業継続ということで、なんとか5月8日の初日を予定通り迎えられそうです。なにがなんでも来てください、とはなかなか言いにくい状況ですが、お越しいただけますと嬉しいです。  さて、今回の上映のために、川本5作品、岡本5作品の

          川本『鬼』へのトリビュート新作音楽

           イギリスはブライトン(地図で見ると、ロンドンから南にまっすぐ下りて行って海にぶち当たるあたりの位置です)にある小さな音楽レーベル、ファントム・リム。こちらでは過去の映画作品(それもちょっとマニアックな)に、何人かのミュージシャンに新たな音楽を付けさせる”Imaginal Soundtracking”(架空のサントラ)という企画をスタートさせているのですが、その第2弾のテーマがなんと川本喜八郎監督の『鬼』。この4月16日にオンラインでリリースされました。すべて無料で聴けます(

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          ストップモーションが楽しい理由

           英国アードマン・アニメーションズの『ウォレスとグルミット』『ひつじのショーン』とか、米国LAIKAの『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』とか、あるいはフランスの『ぼくの名前はズッキーニ』とか。ストップモーション・アニメは世界中で人気です。  日本では今年に入って、テレビで『PUI PUI モルカー』も大人気になりましたし、今劇場で公開されている『JUNK HEAD』も大いに盛り上がっているようで、ストップモーション・アニメ好きにとっては嬉しいことです。そして5月から、そのス

          ストップモーションが楽しい理由

          ごあいさつ

          いよいよ劇場公開まであと一カ月と迫ってまいりました。「アニメーションの神様、その美しき世界 Vol. 2&3 川本喜八郎、岡本忠成特集上映」。 今年の1月から、東京・五反田にあります(株)IMAGICA Lab.にて(なんとこの4月1日に、修復をお願いしていた映画関係の部門が独立して(株)IMAGICAエンタテインメントメディアサービスという会社に変わってしまったのですが)、お二人の作品をそれぞれ5作品ずつ、35mmフィルム(川本さんの『花折り』のみ、そもそも制作時の原版が