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ライターに向いていただけのこと。

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

かれこれWebライターとして働き続けて1年半以上経つ。

もう職歴で言ったら、一番最初の会社に次いで二番目に長い(そももそ、他の会社は半年も経たずに辞めているけれども)。

自分で言うのも何だが、やっぱりライターという仕事が性に合っているなと思う。

何度も比較に出す、前々職の営業(テレアポ)時代。リストに載っている電話番号に片っ端から架電する、私にとっては・・・・・・苦痛の仕事であった。

いくらマニュアルやトークスクリプトがあるにしても、全く同じ状況はないわけで。会話を通じて、電話先の人が何に悩んでいるのかを引き出さねばならない。

私の場合、そのような「会話の流れ」の中で、相手の言葉を受け止め、なおかつ自分の考えを述べるのが苦手であった。

会議で「〇〇の方が良いと思いますが、その点どうお考えでしょう?」と口頭で聞かれると、理路整然と回答できない。詰まる。

面接でも、「ここまでの説明で、何か気になることはありますか?」と聞かれても、「(やってみないとわからないから、今は)ありません」で終わってしまう。

後々「結局これってどういう意味ですか?」と聞くのだから、どうしようもない。

何より一番苦手なのは、「ブレインストーミング」である。

「悩みとか気になることがあれば、自由に語ってください」と言われると、頭の中が真っ白になる。何も、考えが思いつかなくなる。

「『思う』と『言う』の距離が遠いだけ。ことばを外に出すまでに、時間がかかっているだけさ。決して頭の回転がにぶいとかじゃない」

古賀史健「さみしい夜にはペンを持て」 より抜粋

だから、フィードバックや悩み事があるときは、口頭ではなく紙やドキュメントで提出するほうが、ちゃんと言葉にできる。

最初は所感やちょっとした悩みだったのが、書いているうちに筆が乗り、自分はこう考えていた、何が課題であるかが思いつく。

私の場合は、その方法が一番考えがまとまるし、自分が伝えたいことも明確になる。

電話で話しながらこちらの考えを伝えるよりも、ライターとして時間を掛けてでも自分の考えをまとめるほうが、性に合っている。

とは言え、相手の話を聴きながら、「つまりこういうことですね」と瞬時に要約できるほうが、評価される傾向はあるだろう。

仕事術系の本を読むと、「すぐに言語化できる」「コミュニケーション能力に長けている」人がうまくいくケースが多いし、それ自体は概ね正しいとも思われる。

ただそれは、その道で成功したいのならば、であろう。

自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか。

梨木香歩「西の魔女が死んだ」より抜粋

先日上司から、会社基準ではあるが、Webライターとして「一人前」と認められた。

まだまだ至らぬところはあるにしても、しっかりと自分の頑張りや成果物が評価されているのだと思うと、やはり嬉しいし、より頑張ろうと思えるもの。

私が営業職(テレアポ)に挑戦したのは、「自分の名前で稼げるようになりたい」という、若気の至りのようなものであった。

結局、毎日疲弊しながら架電する日々に、早々に音を上げて辞めたけれども、何が嫌って、何の成長も実感できなかったこと。

そりゃ、仕事終わりに架電内容を聞かない、上司にアドバイスをもらいにいかないお前が悪いのだ、という指摘はあるけれども。

退職した今となっては、「あんな会社でも、良くも悪くも学ぶことがあった」と思えるけれども、それこそ現在進行系で成長を実感するって、とても大事なことだと思う。

そして、現在進行系で目指している場所は、職種や職業によってそれぞれ異なる。

WebライターにはWebライターとして求められることがあるように。

色々書いたけど、つまりは自分が一番頑張れる場所で頑張るのが、良いのではないかと。

とは言え私自身、会社基準で「一人前」になっただけで、気持ち的には、ようやくスタートラインに立ったところである。

もう高みを目指せないわけではない。慢心することなく、成長していこう。それではまた次回!

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