
異動初日から引継は始まる
昨日、異動にまつわるこんなツイートをしました。
新部署への配属直後、新たな環境に慣れるまで、疑問や戸惑いが多々生じる。それをメモしておく。新部署に慣れてきたら、そのメモに気づきを追記する。たったこれだけで、自分の後任に役立つノウハウ集になり、現部署の改善点も見つかる。次に異動する日に向けて、実は配属初日から引継は始まっている。
— カツオ@ビジネス現場の火消し技師 (@katsuo_irie) January 5, 2023
普段から思っていたことをつぶやいてみたら、予想以上にたくさんの反響をいただきました。
「鉄は熱いうちに打て」という格言がありますが、異動直後に感じた疑問や気づきは新鮮なうちに書き留めよう、という話です。
異動直後は、新しい環境、新しいルール、新しい人間関係になります。様々な刺激があります。
「郷に入っては郷に従え」という言葉のとおり、新たな部署のしきたりに合わせていくことで、人は居場所を見つけていきます。
つまり、出来るだけ早く慣れることが、新たな部署での自分の仕事のスタイルづくりには近道なわけです。
すると、順応性が高い人(自分の居場所を見つけるのが上手い人)であればあるほど、異動時に感じた新鮮な刺激(疑問や戸惑い、違和感)にフタをして、
「あたしゃ、もうずっと前からココの住民さ」
という雰囲気を醸し出します。
人間は、一度慣れてしまうと、環境が変わった直後に得た、新鮮な刺激を忘れてしまいます。
この刺激は、鮮度が命。
すぐに消えてしまうのです。
だから、些細なことでも良いから、メモをしておくと、異動してきたばかりの人がどこでつまづくのかを知ることができます。
「初日、○○が無いのは変だと思った」
「2日目、△△の手続のやり方が分からない」
「3日目、隣の部署との間の動線に違和感」
このように、部署にとって貴重な「外の視点」を得られるのです。
他の部署の人も気になっていたけれど、気を遣って誰も言ってこないような事柄も、このメモから知ることが出来ます。
部署のマネジャーとしては、多少耳が痛い指摘もあると思いますが、小さな改善をするだけで「変わったね(良くなったね)」という評価を得られる可能性が高まりますので、積極的に取り組むことをおすすめします。
「初心忘るるべからず」という世阿弥の言葉にもあるように、最初のころの気持ちを忘れてはいけないのは、自分に関しても、自部署に関しても言えることだと思います。
小難しい話になってしまいましたが、何はともあれ、異動初日からメモを取っておくだけで、「こんなつまづきポイントがあるよ」という引継書が作れるので、おすすめです。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
2023年も、どうぞよろしくお願いします。