山椒、ぬか漬け、大切なもの。
さて。6月になった。
田起こしから期間で言えば2カ月ほどお手伝いに行っていた田植えもほどほどに落ち着き、生活にも少し余裕を取り戻した。
この時期お世話になっている職場の方たちは、本当に優しくてユーモアに溢れ、良くしてくれる人たちばかりなので、今年も一緒に働けて楽しかったなあ。
春には山菜や自家用野菜をたくさんおすそ分け(というにはあまりに大量だけれど)をいただき、もうここ数年はいただきものでひと通りの春の味覚を楽しませてもらっている。
本当にありがたいことだ。
今日は雨の日曜日。採っておいた山椒の実を下処理した。
山椒は、面倒くさがりで手間が嫌いな私がどうにか5年ほど続けられているぬか床に入れたいスパイスでもあるので、毎年必要な分をもいでいる。
ぬか漬けをしているというと、かなり丁寧な暮らしを彷彿させるけれど、実際のところは毎日はおろか1週間以上放置することもざらにある。
それでも、文明の利器・冷蔵庫の恩恵にあやかり、何度もぬか床をダメにしかけながら学んだ水分や塩分の量を調整すれば、イメージしていたよりもかなり簡単に保てることがわかった。
ちょっと残った野菜や食材も、とりあえず突っ込んでおけば傷めることなくぬか漬けにすることができるので、おかずを1品増やしながら食品ロスを減らす嬉しい効果がある。
今年の山椒は、ぬか床に入れる他、ちりめん山椒を作ってみたいと思っている。今のところ。約束はできない。
あとは、オリーブオイル漬けというのも気になっている。
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基本的におおざっぱでざっくりとした管理しかできない人間だから、丁寧に、素敵に暮らしている人を見ると、憧れと尊敬でいっぱいになるけれど、たぶんこの先も私には辿りつけない境地だろう。
でも、ざっくりとした暮らしの中に、ぬか床のように(たとえそれもざっくりとした管理であろうとも)大切にしている物があるのなら、「私にしてはなかなか素敵じゃないか!」と思うようになった。
大きくても小さくても、自分が大切にしている物を大切に出来たなら、それはとても幸せな人生だと思う。
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