生きているから生きるんだ
人生に倦んだ。
などと気楽に言える程度には恵まれた、もしくはぼんやりとした暮らしなんだと思う。思うようにしている。
そんなことを考える余裕が、自分にはあるのだ、と。
食うや食わずで生を勝ち取らねばならない状況であれば、生存本能にしたがってひたすら生きるしかない。そこには、人生の何たるかを考える余裕は、もっと言えば必要がない。生きるために生きるのだ。
食うや食わずでなくとも、確固たる目標がある場合もそうだろう。はるかな高みに手を伸ばすためには、生は目的地ではなくて手段だ。かの闘