【詩】Nobody Rose
気高き気高き女王が
ペンキの兵隊引き連れ歩く
今宵、消えゆくのは乙女の純白
全部全部消えてしまえ
私の矜持ははらりはらりと
摘まれてく様は日めくりカレンダー
純白な事が己の価値で
「愛してくれ」も言えずに嘆いた
芽を摘むることが出来たのならば
どれだけ どれだけ良かっただろう
「全部塗っておしまい!」
ラフなままの綺麗な私を
声は上擦り赤っ恥 恥の上塗り片っ端
無垢な白薔薇が咲いていた事など
誰も知らない それでおしまい
気高き気高き女王が
ペンキの兵隊引き連れ歩く
今宵、消えゆくのはお前の潔白
全部全部消えてしまえ
あなたの言葉がぽろりぽろりと
こぼれ出るボロも錦のようで
潔白な事がお前の価値で
「許してくれ」とあなたは嘆いた
目を瞑ることが出来たのならば
どれだけ どれだけ良かっただろう
「全部塗っておしまい!」
薔薇色に艶めくその糸も
声は消えゆき赤っ恥 何も見えずに片っ端
女王が涙を落とした事など
誰も知らない これでおしまい
お題:「初恋」「薔薇」
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