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#中村圭佑

皿立ては鐔立てに

皿立ては鐔立てに

鐔を桐箱に入れたまま立てかけて飾りたいと思った時に役立つアイテムは「皿立て」ではないだろうか。
例えば以下のようなプラスチックの物は恐らく1番安く、100均でも売っている。(因みに以下は参考として載せただけでサイズをしっかり見たわけではないのでご注意下さい。皿用なのでサイズが沢山有ります)

ただプラスチックだと安っぽさが出そうに思い紀州塗の以下を買ってみました。

届いたのが以下。組み立て式で角

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コンプガチャを経ての刀趣味

コンプガチャを経ての刀趣味

課金ゲームの闇深い話も含めて。

私は昔からゲームにはまりやすい性格だったように思う。
特にガチャというランダム性を伴うものにはとりわけ嵌りやすい性格だった。
このガチャというシステムの先駆けはGREEの「ドリランド」というゲームであったような気がするが、私はそれよりも2010年ごろ社会人になり立ての頃にブームであった「海賊王コロンブス」という同じくGREEが手掛けるポチゲーに嵌った。
当時CMで

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異彩を放って見えるあの感じ

異彩を放って見えるあの感じ

こういう鐔ばかりが並べられた場に来ると心が躍る。
無論、好きな鐔、探している鐔が見つかる事がある為である。

そうした物は不思議とどれだけ沢山並んでいても異彩を放っているように見えるから面白い。
その異彩は自分にしか見えない。
それはまるで作品が主張しているような感じに近いが、無論そんな事は幻想でありカラーバス効果に過ぎないのだろう。

そういえば先日とあるコレクターの方の御宅にお邪魔させて頂いた

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成木鐔㉝ 昭和期と平成期の作風をどう捉えるか

成木鐔㉝ 昭和期と平成期の作風をどう捉えるか

無銘ながら成木氏本人に打って貰ったと伝え聞いている鐔であり、手持ちの成木鐔の中では一番地鉄が良い。
製作年について確かな年は分かっていないが昭和40年代ごろと聞いている。

この鐔しかり昭和50年代の鐔を見てもしかり、信家写しの成木鐔をいくつか見てみて「写し」というレベルの物はこの時に既に完成形を示している気がするし、現に平成に入った後の信家写よりもこの当時の物の方が本歌に近い作風を示しているよう

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素晴らしい詫び寂

素晴らしい詫び寂

先日現代アートの展示会を覗いていた所、漆を用いて素晴らしい詫び寂を表現している作品作りをしている方を発見。
現代アートは個人的にも好きで時々見に行くのですが、意図せずこのような素晴らしい作品に出会う事があるので面白い。

岩田俊彦さんという方の作品で、岩田さんは東京藝術大学美術学部工芸家漆芸専攻卒業を卒業後、漆芸の伝統的な技巧を用いつつ、漆との対話を通して完成に導かれるダイアローグシリーズや、幾何

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円安の弊害と日本刀

円安の弊害と日本刀

刀屋さんから聞いた話も含めて。
ここ1年で日本刀(美術刀剣)の値段が急激に上がったものがあるが、ごく一部の最上作に限っての話であり2極化している状況。
新刀や新々刀、並出来の刀は変わらないかむしろ少し下がっているとも聞く。
最上作がなぜ値上がりしたかといえば円安の影響による海外需要、という事になる。他には海外で日本刀が美術品として評価されてきているのかもしれない。
海外の人からすれば、1ドル100

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GINZA SIXで内田望展と刀など

GINZA SIXで内田望展と刀など

刀の展示はブログ後半に書いてあります。
そこだけ見たい方は以下から飛んで下さい。

今日は銀座SIXで知人(内田望氏)の展覧会を見てきました。
内田望氏の作る立体作品は面白く好きです。

動物や昆虫などの生物は飛行能力や潜水能力など人間には真似できない特化した能力を生まれながら持っているが、一方で人間は持たざる能力を補う為に科学的技術を生み出してきてそれを補ってきた。
そこに着眼し、人間の生み出し

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自在置物の龍拵

自在置物の龍拵

以前見かけた立体的な龍が笛に巻き付いている面白いデザインの短刀拵。

これは自在置物の技術を用いて龍を製作し、それを笛型の拵に巻き付けている様子が伺える。
以前東京国立博物館にて自在置物を見た時の様子が以下である。

明珍宗察(1682~1751年)の作で、1713年の製作年紀入り。
自在置物としては最も古い作。
関節が自在に動くように作られており蛇のようにくねくねと様々なポーズを取る事が出来る。

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忘れがちな名工 末備前の清光

忘れがちな名工 末備前の清光

1振りの刀を茎を隠した状態で拝見させて頂いた。
南北朝体配を摺り上げたような、はたまた慶長新刀のような姿をしており地鉄が詰み非常に精美で潤いがある。
地鉄はよく見ると相州伝のような板目や杢がうっすらと上品に浮かび上がり非常に端正。
物打ち付近にごく僅かに乱れ映りのようなものが見えるが、気のせいと言われればそうかもしれない。
故に映りはほぼ無いのかもしれない。
刃は匂口が締まり気味であるが、眠くなら

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刀装具も減らすは難儀

刀装具も減らすは難儀

おかしい。

減らすはずが増えている。
少し前に立てた今年の目標は新しく刀装具を1買うなら下取に2~3を出すはずであったが。
なぜか微増している。
おかしい。

散らかりすぎたコレクションを減らしてまとめるにはジャンルを絞るか、質を高めて厳選していくしかないはずだが。
ジャンルは現代の成木鐔、桃山期の埋忠や真鍮鐔、室町以前の山銅鐔に絞っているが当面はこれ以上絞れる気がしない。
因みに目貫は一旦スト

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研ぎ減った刀の考え方

研ぎ減った刀の考え方

普通に考えれば「よく使われた」刀です。

よく使われるほど大切にされたと捉える事も出来ますし、それだけ人の命を奪った可能性があると捉える事も出来ます。
主君を何度も守ってきたと考える事も出来ます。
言い方は色々あれど一言で言えば「よく使われた」刀です。

感覚値ですが、平安、鎌倉時代の刀はほぼ99.9%研ぎ減っています。
特重指定品でも重文でも少なからず研ぎ減っています。
0.1%信じられない位健

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第77回清麿会に参加させて頂きました

第77回清麿会に参加させて頂きました

昨日11/14は源清麿の命日でした。
清麿がなくなったのは1854年(享年42歳)ですので、今年で170年とのことです。
そんな清磨の命日にあたる日に「第77回 清麿会」に参加させて頂きました。
施主はつるぎの屋さんが行われています。
場所は四谷の宗福寺です。宗福寺は全国にいくつかあるようなので、Googleマップでは「源清麿の墓」と検索した方が引っ掛かりやすいです(豆知識)。

今年も鑑賞刀が並

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小刀に登録証

小刀に登録証

先日手に入れた小刀(刃長12.9㎝)には登録証が付帯していた。
小刀には基本的に登録証は必要ありません(刃長15㎝以上、元重2.5㎜以上の大振りなものだけ登録証が必要)。
しかし現在では現在は5.5㎝以上の刀剣類には登録証を取る事が推奨されているらしい。(参考:つるぎの屋 日本刀の刀剣によくあるご質問)
推奨なので必須ではない。

しかし以下の写真を見て、左の小刀に銃砲刀剣類等登録証が付いていて、

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大刀剣市での購入判断の難しさ

大刀剣市での購入判断の難しさ

今回の大刀剣市は1日のみの参加だったのですが、欲しいジャンルが複数ある(成木氏の鐔や小柄、桃山頃の真鍮鐔、古金工、太刀師、鏡師)状況下で70店近いお店が並び、やはりというべきか欲しいと感じる物も割りと頻繁に見つかってしまいました。

10時に入場して4階から見て周ったのですが、半周くらいした後にA店で好きな品を発見して購入、更に向かいのお店Bでまた買い、その横のお店Cで買うという連続ぶり。
この辺

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