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2022年11月の記事一覧

愛好家が一番満足出来そうな蒐集の形

愛好家が一番満足出来そうな蒐集の形

確かコンプトン氏だった気がしますが「なぜ名刀ばかりを集めるんだ?名刀でない刀も集める事で初めて名刀の価値が分かる」というような事を言っていたように、名品は単体で見ても勿論美しいのですが、後世に真似て作られた作などと比較する事でどの部分に差が出るのかなどが分かり、本家の凄みが身に染みて分かることを実感しました。

しかし何でもかんでも両者を並べるのは金銭的に難しく現実的ではありません。
そのような中

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SNSでの発信は充分気をつけているつもりでも

SNSでの発信は充分気をつけているつもりでも

SNSでの発信は結構気を遣ったりします。
どこかの個人やお店に迷惑が掛かることのないよう、また誰か特定できる形で贔屓したり、吊し上げてしまうような事のないよう充分気をつけながら発信するのですが、どこかにとっての良い発言は別のところから見れば良くない発言になる(もしくはそう見える)事もあり、最近はあながちマインスリーパー(爆弾を押さないように全てのマスを開けていくゲーム)みたいと思ったり。

私も4

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刀展示即売会情報(22年11月末~1月)

刀展示即売会情報(22年11月末~1月)

段々と寒くなってきましたね。
皆様体調は崩さず元気にお過ごしでしょうか。
3年ぶりの大刀剣市が終わりいよいよ今年もあと少し。
今回は年末や年始にかけての刀の展示即売会情報をまとめます。

この時期は例年刀の展示即売会も多くなります。
大刀剣市で出物がなかった…と残念がっている方、まだまだ楽しみは続きます。
という事で執筆時点で分かっている直近11月末~1月の刀展示即売会のスケジュールについてまとめ

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父が遺した御守刀の行方。電話相談で考えさせられる

父が遺した御守刀の行方。電話相談で考えさせられる

今日1本の電話がありました。
先が長くないという60代女性からの電話で、内容を要約すると

というような内容でした。
刀工銘を聞くと昭和の現代刀工で有名な方の作ではない。
加えて為銘(’娘の名前が茎に刻まれている)。
恐らく作った時は50~100万くらい掛けて作られた物かもしれないが、為銘の現代刀(短刀)は次の売り手を見つけるのも難しいだろうし10万程度にしかならないのではないだろうか。正直そこま

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「大刀剣市2022」どのような刀や刀装具が並んだのか画像を集めてみた

「大刀剣市2022」どのような刀や刀装具が並んだのか画像を集めてみた

大刀剣市2022が昨日終わりました。
私も最終日は一通り周る事が出来ました。
個人的に気になった刀装具などの写真をいくつか撮影させて頂いたのですが、ネットへの掲載許可などは聞いてないので載せられません。
今回は各お店がツイートしたブースの画像であったり、来場者の方がアップしている画像などを集めて大刀剣市でどのような刀、刀装具が出ていたのか振り返りなどしてみます。

・刀<

見ている部分は実は刃文ではない、かもしれない(刃取りの話)

見ている部分は実は刃文ではない、かもしれない(刃取りの話)

美術館に行き「刃文が綺麗だった!」と感想を持つ方は多いと思いますが、刃文と思っていた部分が実は刃文ではない事、というのも刀見初めの頃はあるあるだったりします。

例えば以下の写真で刃文はどれ?と聞かれると、日本刀をあまり見た事が無い方は白い部分をさしてここが刃文と言うかもしれません。
…が、鑑賞に慣れた人であれば「この写真では分からない(or分かりづらい)」と言うと思います。

これが少し角度を変

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「日本刀の匠展」に行ってきました。 in明治神宮宝物殿

「日本刀の匠展」に行ってきました。 in明治神宮宝物殿

本日、現在明治神宮で行われている「日本刀の匠展」に行ってきました。

①明治神宮宝物殿までの道中原宿が最寄りかと思いきや、原宿からだと20分ほど歩くとの事前情報で、「北参道駅」から歩いていきました。
明治神宮まで徒歩5分くらい、境内を5分位歩くと会場である宝物殿に着きます。尚「参宮橋駅」や「代々木駅」からも近いようです。

②大正10年当時の雰囲気をそのまま残す館内

新しい刀展示ケースカタログが完成! 大刀剣市2022で配布します。

新しい刀展示ケースカタログが完成! 大刀剣市2022で配布します。

最近新しく製作した3つの展示ケースを追加したA5サイズのカタログを作りました。

刀用の鐔と並べるとこんなサイズ感です。
A4の半分のサイズと思って頂ければ。

今回から英語表記にも対応したので海外の方にも読んで頂けると思います。
こちらのカタログは大刀剣市2022の刀箱師ブースで配布します。
沢山用意したので気兼ねなく持って行ってください。
中身はこのような感じです。

それぞれの展示ケースの価

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大刀剣市の出展準備など

大刀剣市の出展準備など

大刀剣市まであと1週間を切り、いよいよという感じになってきました。
どんなブースにしようかとブース構成を考えるにあたり、他のお店の展示風景などネット画像などを参考にしながら考えていたわけですが、そんな視点で各お店のブースを見てみると、お店ごとに色が出ていて面白かったりします。以下は大刀剣市の様子が分かるYoutube動画です。

これを見ても例えばブースの中にびっしりと刀を展示するお店もあれば、ゆ

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刀を見て涙する経験

刀を見て涙する経験

私はまだ刀を見て涙を流す経験をした事がない。
刀を見て人並みには感動しているとは思うし、欲しいと思う物も出てくるので、気持ちが冷めてるわけではないと思いつつも…今後も刀を見て涙する自分自身のイメージは全く付かないでいる。

そういえば過去に国宝展ではないが、トーハクに行った際に展示された刀の前でハンカチで涙を拭いているような仕草をされている方がいた。
京都国立博物館で行われた「京のかたな展」でもそ

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直感的違和感は侮れないと思った経験談

直感的違和感は侮れないと思った経験談

別に刀や刀装具の鑑定のプロでもないのに何言ってるんだか、と思われても仕方ないとは思いつつも…。
刀や刀装具、素人なりに見ていてちょっとした違和感というかモヤモヤを直感的に感じた経験された事のある方、どれだけいらっしゃるでしょうか。
想像するに結構多いような気がするのですが。

で、この直感的な引っ掛かりを放置して買うと、意外に後で「うわ」っとなったりする事もあるのでなかなかにこの感覚は侮れないなと

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大刀剣市2022で配布する刀展示ケースの新しいカタログが完成!

大刀剣市2022で配布する刀展示ケースの新しいカタログが完成!

大刀剣市に向けて展示ケースの改良を行ったり、新しい鐔ケースを作ったりなどこの数か月でラインナップが半分位変わりましたので、新しくカタログを作り直しました。
まだデータが完成した状態であり、現物は無いのですが、これからA5サイズで冊子にしたものを当日会場で配布予定です。
興味ある方は是非お持ち帰りください。
内容のみ先に公開しておきます。
また、展示ケースの価格につきまして、出すのに時間がかかり申し

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どのようなものを良い物とするか(日本刀関係の話)

どのようなものを良い物とするか(日本刀関係の話)

先日参加させて頂いた東京都支部の刀鑑賞会において、刀装具のコーナーにプリントが置いてあったので一部頂いた。
そこに「刀装具の鑑賞Ⅰ 尚友会」からの抜粋として以下の文章が載っていた。

特に最後の文「ただ、美しさに心をとめ、心にうったえるもの、そして、心を養ってくれるものを最善とかんがえればよいのではなかろうか。」これはコレクターの境地なのではないかと感じる。
なかなかこの境地に到達出来る人は多くは

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刀の物欲と落ち着くタイミング

刀の物欲と落ち着くタイミング

あと半年ほどで刀を初めて購入してから5年になる。
割と最近まではお店で刀を見る度に「あれも欲しい、これも欲しい」という物欲の塊状態が4年程続いていたわけだが、ここ数か月は自分でも驚くほどに落ち着いている。

興味の対象が刀装具に一部移っているというのもあるかもしれない。
が、刀を見るのは相変わらず好きで家でもほぼ毎日何かしら1振は手に取って5~10分程度は見ている。
その度に「愛刀良い刀だな~…」

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