ウィルトンズサーガ【厳然たる事実に立ち向かえ】第3作目『深夜の慟哭』第45話
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休憩を半刻ばかりした。ウィルトンは少し腹ごしらえをする必要を感じた。ブルーリアに頼んで 食べ物を探してもらうことにする。アントニーとロランをその場に残し、自分もブルーリアについていく。
「魔法で食いもんは出せないのか?」
「それも人間の神官のやることなのよね。私たち妖精にはできないの」
「そういえば妖精は何かを食べるのか?」
「食べるわよ。花の蜜を食べるの。それだけだから、それ以上の人間の食べ物は魔法では出せないの。あなたにも蜜を出し