ホン日のおすすめ:「ムダ0採用戦略」
例の新型コロナウイルスの影響で、新卒向けの会社説明会も中止になるケースが出てきているみたいです。説明会だけでなく、受験にも影響があるようですね。感染経路が特定できない分、自身でいかに予防できるか、そうするしかないのでしょうか――早く収束してくれればいいなと願う毎日です。
さて。そんな中、少し前の本ですが一冊ご紹介です。
新卒採用については、この2017年時に比べると今はまただいぶ状況が違うので、現況に全て当てはまるかと言えばそうではない内容もあるのですが、いわゆるリクルート系サイトにかかるコストに対し、集まる人材の質や量は満足のいくものではない、ということ。結構かかるんですよね、掲載に関する費用って。広告も出します、このプランなら上位表示されます、などのオプションもあるけど、それにはそれなりのお金は必要で。かといって、費用をかけたからと言って確実に企業が求める人材が来てくれるわけでもない。お金がある=有利では、それこそ不公平。これは新卒だけではなく、中途やアルバイト等の募集時のWEB媒体にも言える事です。
さてこの本の中では「繫がり採用」について触れられています。以前から言われているように、社員の知り合いや知人の紹介での入社に関しては定着率であったり、質であったり一般的に募集するよりも良いケースも多い。戦略的には良いと思いますが、でもそればかりに頼るのはどうかとも思っています……。前向きに言えば「全員人事」。でも社員の負担にならないかな、とも思ったり。SNSツールを活用した就職活動については今は多くの人が行っているものの、果たしてフェイスブックにそこまで重きを置くべきなのか。年齢によって活用するSNSが違うのは、別のデータでも出ていますが、日本人にとってフェイスブックがそこまでマストなツールなのかは、読み終わった後でも正直少し疑問が残りました……。これは「層」の問題なのか。中小企業(本当に地元の小さな企業)に関しては、少し当てはまらないかなあ――と。今も昔も、難しいところです。
ただ、新卒採用が難しいことは今も昔も変わらず、効率化できることは理想的であり、そして人事は「待ち」の姿勢ではだめだということはとても共感しています。それぞれの会社で独自の採用活動を「考え」ることは大事であり、学生の「やりがい搾取」をするような会社ではだめだと。それは賛成します。つながり採用もほどほどの程度で活用しつつ、会社独自で学生向けの採用戦略を練ることが出来れば、時にはムダも必要な時があれど、きっと何かしら変化が生まれるのではないかと思っています。